【予算別ベストSUV・3選】予算600万円ならおすすめはGLAとGLB。この価格で「ベンツのSUV」が手に入る喜び|河村康彦
- 2020/10/18
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河村 康彦
河村康彦さんが選ぶおすすめSUVは、予算300万円までならシトロエンC3エアクロスSUV、予算600万円までならメルセデス・ベンツGLA&GLB、そして予選無制限ならアウディe-tronスポーツバック。GLA&GLBは、これまで日本で売れ筋だったGLCから多くの顧客を奪いそうな存在になりそうだという。
TEXT●河村康彦(KAWAMURA Yasuhiko)
予算300万円までなら「シトロエンC3エアクロスSUV」
「ポップなデザインは個性を求めるユーザーにピッタリ」
いわゆる”コンパクトSUV”を謳うモデルが次々登場し、300万円以下でもそれなりにより取り見取りでのクルマ選びが可能となっている昨今。それでも、そうした低価格が売り物のモデルの多くは、やはりその大半が日本製というのが実情。
そうした中で、自ら”SUV”を名乗る輸入車でありながらもバッチリそうした価格帯に収まるのが、2019年の日本デビューでまだ”新車効果”もタップリ残る、C3エアクロスSUVというシトロエンの作品だ。
実はこのモデルはFWD仕様のみで最低地上高も160mmに過ぎないから、オフロード性という点では今ひとつなのは否めない事柄。一方で、70mm延長されたホイールベースを含め、メカニズムのベースとされたC3よりも居住性やユーティリティ性能に富んでいるので、「C3ではコンパクトに過ぎる」という意見の持ち主に対しても強いアピール力を秘めた、「新しいカタチの乗用車」というキャラクターも見どころの一台なのだ。
重心高が上がったボディに大径化されたシューズを履くので”ふんわり優しい乗り味”という点ではベースのC3に一歩を譲るが、ポップなデザインは誰にも負けない仕上がり。せっかくSUVを選ぶのならば、思い切り強い個性を望みたい...そんな人にピッタリの、肩ひじ張らない身近な存在感が魅力の一台だ。
予算600万円までなら「メルセデス・ベンツGLA&GLB」
「売れて当然の商品力を持つ、メルセデスSUV連合」
一方、予算が600万円にまで広がると、メルセデスやBMW、アウディといったいわゆる欧州プレミアムブランドの作品も視野に入ってくる。この種のモデルの場合、多数用意される魅力的なオプション群に手を出すと一気に価格が跳ね上がってしまう点には要注意だが、それでも「これならば何とか手に入るのではないか?」と思わせる価格帯に様々な車種が設定されるようになっているのは事実だ。
中でも高い商品力を感じさせるのが、モデルチェンジによって一気に本格SUV風味を増したGLAと、その派生バージョンとして新登場のGLBというメルセデス連合。何しろ、”SUVでベンツ”と憧れのキーワードが一挙に手に入るのだから「売れて当然」という印象。
これまで「最も売れ筋はGLCだった」という日本だけに、日本で最も売れるメルセデスの座を奪うのも時間の問題かもしれない。
予算が無制限なら「アウディe-tronスポーツバック」
「これまでのどんなSUVとも異なる浮遊感」
トヨタ・ハリアーにヤリスクロス、日産キックスに三菱アウトランダーPHEVと、日本のSUVも様々なクラスで固有の魅力をアピールするが、”予算無制限クラス”になるともう日本車の出る幕はない。端的に言って、4桁万円のモデルになるともはや「過剰さこそが魅力の源」という印象。何しろ、”2トン超え”も”500ps超え”も当たり前の世界なのだから!
そうした中にあって異彩を放つのが、日本に上陸したてのアウディe-tronスポーツバック。SUVなのにピュアEVで、アウディなのに常用シーンでの駆動輪は実は後ろの2輪! 邪道と言えば邪道だが、圧倒的な静かさと際立つ滑らかさが特徴の走りのテイストは、これまでのどんなSUVとも全く異なる浮遊感が特徴。この先、こうしたモデルが主流になるとはとても思えないが、それゆえに”外し”の面白さという点ではこれ以上のモデルはなさそうだ。
いずれにしても、既存の常識にとらわれない自由奔放さがSUVならではという魅力のポイントであるはず。だとするならば、これ以上それに相応しい存在にはなかなかお目にかかれないだろうという3台なのである。
『予算別ベストSUV・3選』は毎日更新です!
ますます人気が盛り上がっているカテゴリー、SUV。自動車メーカーも開発に力を入れており、ラインアップが充実しているのはうれしいのだが、どれを選べばいいのか迷ってしまいがち。
そんな迷えるSUVオーナー予備軍のために、「予算300万円まで」「予算600万円まで」「予算無制限」といった具合に予算別のベストSUVを紹介。毎日、自動車評論家・業界関係者に3台選んでいただくので、明日の更新もお楽しみに。
※今回の企画では、最も安いグレードの価格が300万円以下のSUVは「予算300万円まで」、同じく最廉価グレードが600万円以下なら「予算600万円まで」に分類しています。
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