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火曜カーデザイン特集:新型レクサスNXのフェイスに思う レクサスNXのフェイスに見る、イマドキのイケメン顔とは?

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かっこいい顔の男性をイケメンというが、その特徴にも流行があると思う。しかしそれは人ばかりではなく、車も同じ。かっこいい顔をやはり人気があり、そして時代によってトレンドもある。ここでは新型レクサスNXが見せるイマドキのイケメンを探ってみよう。

車のフロントデザインは「顔」

怖いくらいにグッと睨みを効かせる。車のイケメンと言えば、それが定番。眉間にしわを寄せるように、そして怒ったような渋い顔だ。
 ヘッドライトをつり目にすると、その表情は作りやすくキリッと締まる。それはやはり人間が常に人の表情を見ているからで、その顔色が生活の中で重要なものとなっている。
 人がどう考えているのかは、言葉を交わさなくても顔を見ていれば多少はわかる。嬉しい、悲しい、寂しい、怒っているなど、喜怒哀楽の全てをある程度判断することができるのは、ほとんどどんな人でも持っている能力だ。(まあ、それができないと "勘の悪い人"なんて言われてしまうわけだが…)
 それは、誰もが顔を見てコミュニケーションをとっているからで、それだけ相対する時の人の顔は重要だ。

車は人ではないのだが、人が動かすものとして擬人化してしまうケースも少なくない。ヘッドライトが2つあれば、目に見えてくるしグリルが鼻のようにも見えてくる。フロントデザインが、かなりの部分でキャラクターというものを形成してしまう。

ディズニー映画のCars(カーズ)では、目がフロントウインドウに描かれる。これは表情をより豊かにしたかったということ以上に、車のデザインをそのままキャラクターに被らせたくなかったという思いもアタのでは、と思う。それだけウルマのフロントデザインは、顔に見えるのだ。

これまで空力重視で進めてきた近年のデザインでは、フロントフェイスがどのメーカーもあまり代わり映えしない、という印象が強かった。が、ここにきて一気に表情が豊か、というか多種多様になってきたように思う。

多種多様なフェイスが様々な顔を生む時代へ

いにしえのイケメンといえばスカイライン。1968年撮影のハコスカも、キリッと睨みを効かせる。

ところでなぜ怖い顔が多いのか? というと、それこそ60年代、70年代くらいからキリッと睨みを効かせるのが「男のクルマ」としての常識でもあった。3代目スカイライン、いわゆるハコスカなどはその典型例で、男っぽさやハードボイルドな感じが車の美学でもあったのだ。しかしそれは未だ継承されているところもあり、睨みを効かせる感じは、未だ人気が出やすい。

そんな中、キリッとした顔を仕立ててきているのが、レクサスでももある。糸巻きをイメージした大きなスピンドルグリルはその象徴。当初はバランスの悪さも指摘されたが、今ではレクサスの顔を確立してきた。

そして今回登場してきたのが、新型NX。SUVでは縦に長いことから、さらにグリルは大きな印象になりがちだが、上部を抑え、左右下端を引き上げるなどでキリッと引き締めたグリルとしている。

そして各社が徐々に個性化する大きな要因となるが、ヘッドライトのLED化だ。それまでもヘッドライトの機能部分は徐々に小型化され、プロジェクター式では正面視ではかなり小さくなったが、一定の円形サイズとその裏側の長さ大きさはデザインの大きなハードルとなっていた。そのため、ヘッドライト周囲にメッキスペースを確保してヘッドライトの形をデザインしてきた。これはデザインとしては、メッキ部分をリフレクターとして使っていた前世代の異形ヘッドランプとなんら違いはなく、デザイン=顔としても大きな進化の妨げとなっていた。
加えて空力のために、ラウンディッシュにフロント左右を丸く削ぐなどの手法によってどんな車もヘッドライトが大型化し、つり目化することが続いていた。

そんな時代から現代ではLED化が進むことで、小型の灯体を使えるようになってきた。裏方のサイズも大きくなく小型化も比較的自由だ。そうなることで、本当の意味でヘッドライトがデザインできる時代に入ったともいえる。

そしてレクサスが採用しているのが、L字型デイライト&ウインカーとヘッドライトの一体化。先代のNXを見ても、別体となっていたものを小型のLEDヘッドライトと一体化し、独自のコンビランプを誕生させた。
こうした独自のヘッドライトで、いかにキリリと引き締めるか、これが新たなイケメンの条件の一つとなってくる。

さらに注目されるのが、正面視ではグリル、インテーク、ヘッドライトによる構成面積が増え、だんだんボディパネル面が小さくなっていることだ。

デイライト&ウインカーとともに一体化されたヘッドライト。小さなLEDライトによって、デザインの自由度が極めて大きくなった。
フロント周りは立体的な造形ゆえに、グリルやヘッドライトの専有部分が目立ち、パネル部分が少なく見える。

実際にはボディ面がないわけではないのだが、フロント面がどんどん立体的に構成されるようになって、直面する部分が、前述するようなラジエターグリル、その他のエアインテーク、そしてヘッドライトという印象になっていている。

割とトレンド的にどのメーカーもその傾向が強いように見え、ボディパネルはそれをつなぐ構成要素となってきつつある。これはフロント面がより曲面構成となっていることを意味し、そうなるとグリル、とヘッドライトでいかに個性やアイデンティティを主張するかがイマドキの流れになっているように思う。レクサスのスピンドルグリル、BMWのキドニーグリル、そしてアウディのシングルフレームグリルなどといったものが、より象徴的に見えるようになってくるのだろう。

さらにここからは、EV化などに向けてラジエターグリルに変わるパネルが「顔」の一役を担うものとなってくる。つまり、EV化によってまたイケメンの方向性が変わっている。その際に、いまある
グリルのフォルムがこの先維持されるのか、それとも全く変わって行くのか? ここでもまた、大きな決断に迫られることになりそうだ。

BMW4シリーズ・グランクーペ  さらに大きくなるキドニーグリル。
AUDI e-Tron GT EVではグリルがパネル状に進化するのもデザインの一手段。

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