参考までに今年(2020年)、21年ぶりに車名が復活したトヨタ・スターレット。アフリカ市場のみで販売されるが、スズキ・バレーノのOEM車だ。かつてYRVがトヨタへのOEMで「スターレット・ターボ」を名乗るという噂が流れたが、それは完全なる誤報であった。
ダイハツYRVターボ。このサイズのボディにして圧倒的な加速を感じさせてくれた。
フロントフェンダーからフロントドアにかけてのベルトラインをBピラー以後で再度反復させた「ダブルウェッジスタイル」の大胆なサイドビューはヨーロッパのデザイナーをうならせた。
オプション設定の「パノラマガラスルーフ」。
「パノラマガラスルーフ」を装着することにより、後席の乗員も視覚的に頭上の窮屈さから解放される。
エンジンルームにギッシリと詰め込まれた感のある1.3ℓターボエンジン。
1.3ℓエンジンは自然吸気版がK3-VE型、ターボ版がK3-VET型。DVVTの採用で効率の高い吸排気を実現、出力、トルクの向上と大幅な燃費の向上、排出ガスの清浄化を実現した。
きわめてスポーティにまとめられたインパネは、1970年代に流行した多連メーター風を採用した。
インパネシフトと称しているが、形状としてはコラムシフトのようなシフター。「走り」のターボ系はステアリングシフトがあるとは言え、いささか興ざめではある。
2001年12月の一部改良とグレード再編成以後は、ターボ車のシフター(矢印)は一般的なフロア式に変更された。これは意外と伝えられていない。
荷室スペースはさすがに広い。後席をダブルフォールディングさせた際の奥行きは1430mm(当時の弊社計測)に及び、当時流行していたスノーボードがまっすぐ積めた。また、後席の座面が着脱式なのも車中泊などに意外と便利だった。
ヨーロッパ市場にも投入されたYRVは、本場ヨーロッパの道でも「走り」に磨きをかけられた。エンジンが完成するとストーリアのボディに載せてテストが開始され、続いてYRVの試作車が持ち込まれて執拗なセットアップが繰り返された。
フロントサスペンションのスプリングをカーブドオフセットスプリング(右)とすることで、ストラットに加わる横力によるフリクションを飛躍的に低減させ、優れた操縦安定性としなやかな乗り心地を両立させた。左は従来のスプリング。
2WD車のリヤサスはトーションビーム付きトレーリングアーム式だが、4WD車には図のようにリヤアクスルを2本のサスペンションアームと1本のラテラルコントロールロッドで支える3リンク式コイルスプリングサスが用いられた。サスペンションアームNo.2ブッシュの特性により、スタビライザー効果を持たせている。
参考までに今年(2020年)、21年ぶりに車名が復活したトヨタ・スターレット。アフリカ市場のみで販売されるが、スズキ・バレーノのOEM車だ。かつてYRVがトヨタへのOEMで「スターレット・ターボ」を名乗るという噂が流れたが、それは完全なる誤報であった。
ダイハツYRVターボ。このサイズのボディにして圧倒的な加速を感じさせてくれた。
フロントフェンダーからフロントドアにかけてのベルトラインをBピラー以後で再度反復させた「ダブルウェッジスタイル」の大胆なサイドビューはヨーロッパのデザイナーをうならせた。