東京から滋賀まで、A4オールロードクワトロで琵琶湖と近江八幡を目指す1100㎞の旅〈ステーションワゴン長距離試乗記〉

今回の旅に供されたのは、A4アバントをベースに最低地上高を約3㎝引き上げ、ブラックの樹脂プロテクターなどでアウトドアテイストを演出するA4オールロードクワトロだ。直列4気筒2.0ℓガソリン直噴ターボに7速DCTを組み合わせる。

近江八幡市の中心に位置し、2000年近くに渡って信仰を集めている日牟禮八幡宮。祭神は誉田別尊、息長足姫尊、比賣神。とくに近江商人からの信仰は厚く、商売繁盛、出世開運の神様として崇められている。

かつては水上交通の要衝だった八幡堀だが、戦後の高度成長期には運河の機能を失い、下水やヘドロによって悪臭を放つまでに汚染が進んでしまった。1970年代に入って復旧事業が始まり、市をあげての努力が実を結び、今はかつてのような美しい景観を取り戻している。

琵琶湖の北端にひっそりと佇む隠れ里、菅浦集落を散策する。

日本最大の面積を誇る琵琶湖。その雄大さたるや、まるで海の如しである。

16世紀から城下町として栄え、近江商人の名でも知られるなど、経済、文化の両面において活況を呈した近江八幡。八幡堀周辺の町並みや日牟禮八幡宮の境内は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。

近江八幡市の郊外にある安土城址。1570年代、安土桃山時代の幕開けを象徴して建立されたが、1582年に本丸が消失し、1585年を以て廃城された。いまは石垣が残るのみである。

東京都新宿区にある編集部を出発し、東名高速、新東名高速、名神高速を経て近江八幡へ。一般道で彦根まで走って宿泊。二日目は北陸自動車道で琵琶湖の北岸へ向かい、奥琵琶湖パークウェイを経て菅浦へ。復路は基本的に往路の折り返し。総走行距離は1070㎞だった。

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