現代のリッタースポーツネイキッドの基準で考えると、公称シート高はかなり高めの845mmだが、実際の足つき性はライバル勢と同等。ただし、セパレートタイプのハンドルはかなり低めにセットされているので、バーハンドルを採用する他のリッタースポーツネイキッドと比較すると、上半身の前傾度は強め。とはいえ、RCを筆頭とするF4シリーズよりは楽である。
LEDヘッドライトはブルターレシリーズならではの楕円形を維持しているものの、内部構造を刷新。Xデザインの左右には、走行条件に応じて光軸を変更するコーナリングライトを装備。外周部はポジションランプとして機能。
セパハンはトップブリッジと一体のデザイン。スタイルは非常にカッコいいものの、ハンドル交換は大変そうだ。バックミラーはバーエンドタイプ。TFT液晶パネルのマウントステーは、なんとガソリンタンクに固定されている。
メーターは現代のリッタースーパースポーツで定番になりつつあるTFT液晶。4種のライディングモードの切り替えや、トラコン/フロントリフトコントロール/ABSなどの調整もこのモニター内で行う。スマホとの接続も可能。
ウインカーの上に備わるレバーは、TFTモニターの表示切り替えと設定変更で使用。ブレーキ/クラッチのマスターシリンダーはブレンボのセミラジアル。グリップラバーにはMVのロゴが刻印されている。
右側スイッチボックスには、クルーズコントロールとローンチコントロール用ボタン、セル/キル/マップ切り替えスイッチが備わる。スロットルはもちろん電子制御式。
シートのメイン座面は自転車を思わせる構成で、スポーツライディング時のフィット感は抜群。テール周辺にはカーボン素材を多用。MVにそんなことを期待する人はいないと思うけれど、シート下の収納スペースはほぼ皆無。
位置調整機能を備えるステップは、アフターマーケットパーツを思わせる高品質なアルミ削り出し。ストリートを前提とした量産車なので、バーは可倒式を採用している。クイックシフターはアップとダウンの両方に対応。
エンジンはF4RCから継承。他メーカー製並列4気筒との相違点は、サイドではなくセンターのカムチェーン、放射状に配置された吸排気バルブ、セミドライサンプの潤滑方式など。レーシングキット装着時は212psを発揮する。
既存のブルターレシリーズが右側2本出しを定番としていたのに対して、1000RRの排気系は左右2本ずつの4本出し。シートカウルは走行風の通過を考慮した構成で、テールランプとリアウインカーは一体構造。
ブレーキはブレンボで統一。フロントはφ320mmディスク+ラジアルマウント式4ピストンキャリパーで、リアはφ220mmディスク+対向式2ピストンキャリパー。レースモードを備えるABSはボッシュの9Plus。
3.50×17/6.00×17のホイールは、限定車のセリエオロではカーボンだったが、1000RRはアルミ鍛造。タイヤはピレリ・ディアブロスーパーコルサSPを選択する。後輪の前には、排気系の一部となる巨大なチャンバーを設置。
オーリンズの前後サスは電子制御式。アウターチューブにMVアグスタ独自の切削加工が行われたフロントフォークはNix、リアショックはTTX。いずれのダンパーも走行中に自動補正を行うが、プリロードの調整は手動。