内燃機関超基礎講座 | 中国車の実力を試乗で確かめる：吉利「帝豪」／奇瑞「風雲2」／長安「悦翔」

サーキットを出て郊外の広大なホテルの敷地内で撮影中の悦翔（左）と風雲2。日本でも中国でも自動車媒体がやることは同じだ。若手編集部員がカメラマンの指示でクルマを動かしボディの汚れを素早く拭く。

吉利「帝豪」はフォーマルなセダン。「何かに似ている」と見るのではなく、純粋にCセグメントの4ドア・セダンとして見れば「もうここまで来たのか」という思いを強くする。夕日に映えるシルエットもなかなか美しい。

帝豪のエンジンは三菱自動車の中国エンジン合弁製。エンジンは慣性主軸マウント。ボンネットを開けて観察すると、やや設計が古いという印象を受ける。

ノッチバックスタイルながらキャビンスルーのテールゲートを持つ風雲2。昔のダイハツ・アプローズを思い出す。このボディカラーは初代プリウスのイメージカラーにそっくりだが、それは偶然だろうか......。

風雲2のエンジンルーム。前後長が短く前方排気のため、レイアウトには苦労しただろう。エンジンマウントはどうやってもサイドメンバー上に置けなかったのだろうか、サスペンションメンバーに平置きゴム3点で留めている。

奇瑞の風雲2は09年広州モーターショー会場でも「値引きします」のカンバン付きだった。6万元（邦貨換算78万円）で買えるというのは、ある意味で恐ろしい。奇瑞は内陸部への販売店展開を急いでいる。

09広州ショーでデビューした悦翔ハッチバック。プロポーションは非常に良く、こういうクルマがもし日本で99万円で発売されたら......と思うとゾッとする。あともう少しで、大多数の日本人が気にならないレベルになるだろう。

長安悦翔の運転席。空調ダクトは360度回転可の全閉タイプで、最近の中国車でよくつかわれている。スイッチ類は、お世辞にも「いい感触」とは呼べないが、シートは見た目ほど悪くない。

中国現地製の6代目ゴルフ。以前、VWは中国生産モデルを日本に出荷する計画を持っていたが、どうなったのだろう。製造品質はまったく問題のないレベルである。TSIはサーキットでも楽しい。（PHOTO：AUTOFAN China）

中国では有名なラリードライバーがニュルブルクリンクをドライブしたG5。キャビン内にはロールバーがありリヤシートは取り外してあった。スタイリングはなかなか美しい。（PHOTO：AUTOFAN China）

VWゴルフ、アウディQ5、インフィニティG37、BMW・Z4、ポルシェ911。ハイパフォーマンスカーのテストは朝早くから始まった。気温は1°C。12月の北京はかなり寒いが「サーキットを走るにはいちばんいい」とスタッフ。

北京市金港国際サーキットでの試乗。インフィニティ（英菲尼迪）G37は人気の高いモデルだという。もちろん完成車輸入であり高価だ。「レクサスよりスポーティなムードがいい」とスタッフは言う。（PHOTO：AUTOFAN China）

北京市郊外にある金港サーキット。メディアの撮影とタイムアタックによく利用されるという。日本で言えば、東京から近い筑波サーキットだろうか。構内道路でもナンバーなしのクルマがあちこちで見られた。

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