内燃機関超基礎講座 | ピストンとコンロッドの構造をまとめてみた：構造と各部の役目

マツダ・スカイアクティブG：容積比14で高効率運転をねらうスカイアクティブG。プラグ周りに成層混合気を生成するとともに、写真に見られる冠面中央のポケット部で火炎を育て、冷損を最小限に抑える。

ルノーのディーゼル用ピストン：高過給ディーゼルにおいて、アルミ合金の肉厚を増して強度を確保するなら、むしろ鋳鉄にして薄肉化したほうが──という発想。ライナーと同素材のため熱伝導性にも優れる。

マーレのディーゼル用ピストン：ディーゼルエンジンは高い容積比を持つため、バルブ挟み角が0度に近い。燃焼室はピストン冠面側に設けられる。リングの溝とも合わせ、肉厚な構造であることが見て取れる。

オイルリングのうち、3ピース構造のもの。波状のエキスパンダーを上下から板状のサイドレールで挟み込んで用いる。自動車用としてはこちらが後発。薄幅化（高さを抑える設計）が進む。

とくにフリクション低下が求められるユニットには低張力化と薄幅化が、オイルリングにはコイルエキスパンダーを用いる2ピース構造のものが採用される。

左がH断面、右がI断面構造。

スバルのコンロッドはクラッキング構造を採用。大端部にスリットを入れて割り、組み付けに用いる手段で、嵌合面が固有であることから精度を高くできる。また、水平対向エンジンなので作業性を確保するべく、斜め割り構造としている。

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