Motor-Fan[モーターファン]|自動車最新ニュース・速報、試乗記など、クルマとカーライフを楽しむサイト

  • Motor-Fan[モーターファン]
  • モーターファンテック
  1. TOP
  2. バイク
  3. ニュース・トピック

850ccもあれば十分すぎる。大人のアドベンチャーツアラー、モト・グッツィV85TT TRAVELを発売

このエントリーをはてなブックマークに追加
モト・グッツィV85TT TRAVEL「トラベル」

ピアッジオグループジャパン株式会社は、モト・グッツィのアドベンチャーモデルにパニアケースや大型ウィンドスクリーン、グリップヒーターを標準装備した、「モト・グッツィV85TT TRAVEL(トラベル)」を2020年3月27日(金)より全国のモト・グッツィ正規販売店にて受注を開始し、5月中旬より出荷を開始する。

モト・グッツィV85TT TRAVEL……1,595,000円(消費税10%を含む)

 洗練された個性的なスタイルと最先端の技術を融合し、「クラシック・トラベル・エンデューロ」として世界中で注目を浴びたV85TTに引き続き、今まさに新たな旅に欠かすことができないアドベンチャーツーリングのアクセサリー類を多数標準装備した「トラベル」バージョンとして開発された、それがこのモト・グッツィV85TT TRAVELだ。

モト・グッツィV85TT TRAVEL

モト・グッツィV85TT TRALELの概要

メーカー希望小売価格:1,595,000円(消費税10%込)
カラー : サッビアナミブ(専用色)
発売日 : 2020年3月27日

 モト・グッツィV85TTはシンプルさ、実用性、そしてハンドリング性能を高いレベルで実現した希少な存在かもしれない。
 従来のパーツよりも60%表面積が大きくなり、さらに優れたウィンドプロテクション性能を発揮する大型ウィンドスクリーン、プラスチック素材にアルミ製インサートが付いた2つのパニアケースをはじめとする多彩な純正アクセサリーパーツが用意されている。右側にフルフェイスのヘルメットが収納可能な37リットル、左側に27.5リットルの大容量収納スペースを誇るパニアケースは、同じコンタクトキーを使用して施錠が可能だ。
 更に、パニアケースは簡単に取付けることができる上、取外しても車両の美しいラインは崩れない。車両の開発と同時に設計されたパニアケースの横幅は、わずか950mmのスリムなデザインとなっている。
また、標準装備として、従来のV85TTの左側ハンドルスイッチにボタンを組み込んだグリップヒーターを採用し、更にLEDフォグランプを追加した。モト・グッツィV85TT Travelには専用のサッビアナミブカラーを採用している。グレーのフレームと、ボディのマットカラーの色彩を合わせ、タンクとサイドパネルには専用グラフィックを施し際立たせている。ミシュラン製Anakee Adventureタイヤを装着することで、一味違うアドベンチャーツーリングを強調している。

V85TT概要

 モト・グッツィV85TTは、モーターサイクルアドベンチャーの黄金時代、1980年代を思い起こさせるスタイルと、近代的なツーリングエンデューロの機能性を兼ね備えた、新しい完全オリジナルのオールテレーンモデルだ。V85TTは、ダカールに思いを馳せ、日常の旅にアドベンジャースピリッツを吹き込むモーターサイクルを望むライダーに捧げられる。

スタイル/V85TTはクラシック トラベル エンデューロだ

 V85TTプロジェクトの中心となる基本コンセプトは、シンプルさ、容易さ、そして実用性だ。今やバイクのサイズと重量が大きくなっている現在のマーケットでは、その基本コンセプトの価値が高まろうとしている。日常の移動からアドベンチャーツーリングまで、様々なシーンに対応できた1980年代のエンデューロバイクの特徴でもあった。モト・グッツィV85TTは、この価値観に基づいたスタイルと現代的なツーリングのニーズを組み合わせるという、野心的な目標を達成した。これが、ツーリング適性に注力したクラシックエンデューロの称号に相応しい理由だ。
 着座時の快適性と、オフロード走行時のスタンディング姿勢における動きやすさを両立させるために、ライダーとシートの接触範囲について幅広い研究を行った。シート高は830mmに抑えられている。ボディ下部が絞り込まれ、乾燥重量も210kg(サイドパニアケースを除く)に抑えられていることから、停止時の足つき性も良好だ。ライディングポジションは背中の負担が少ない直立姿勢。総合的なコントロール性を重視して、脚の曲がりは少なく、ハンドルバーが無理なく握れるように腕の曲がりも適切になっている。フロントのアップフェンダーと美しいデュアルフロントヘッドライトもモト・グッツィの歴史に裏付けられたものであり、それぞれ1996年のNTX650と1989年のQuota1000で採用されたスタイリッシュで機能的な装備だ。フロントフォークインナーチューブガード、ハイサイレンサーエグゾーストシステム、アルミ製エンジンサンプガードを備えた伝統的なオールテレーンスタイルに、デジタルメーターやLEDヘッドランプといった、最先端のテクノロジーを組み合わせている。

シャシー/かつて無い走る喜びと快適性のために

 モト・グッツィV85TTのシャシーも新たに開発されている。コーナーに飛び込んだときの堅固で正確なフロントの動きを誇る新しいモト・グッツィ。オンロードで刺激的な走りを追い求める中で、ライダーにコントロール感と安全性を与える。これには、アルミダイキャスト製の美しいライダーステップサポートプレート(オフロード走行時にはステップラバーを取り外すことが可能)が組み合わされた、高張力鋼管製フレームの専用レイアウトが大きく貢献している。

 また、アンダークレードルを廃止することで、オフロードライディングに不可欠な最低地上高を増やしつつ重量を削減。軽さ、合理性、扱いやすさを追求する中で、オフロード走行に適した強さと最適なフィーリングはもちろん、オンロード走行に必要な精度と剛性も備えた、堅固な構造の専用エンジンマウントが採用された。
 フレームの後部セクションは強度の最適化が図られ、パッセンジャーのためのワイドなグラブハンドルが装備されている。オプションのパニアケースを両サイドに固定できるほか、リアのラゲッジラックにトップケースをマウントするこことで、横方向の張り出しを抑えることもできる。
 新しいスモールブロックエンジンは前後長を減らす方向で開発され、安全で直感的なライディングを実現するロングスイングアームの採用を可能にした。アルミボックスタイプの新しい左右非対称スイングアームは、エグゾーストパイプを直線的に取り回し、横方向の張り出しを抑えるために左アームを湾曲させている。スイングアームの右アームには新しいシャフトドライブトランスミッションが収められている。

 V85TTは、このセグメントで唯一シャフトドライブ方式を採用するバイクだ。外見がシンプルで日常メンテナンスを必要としない点でチェーンドライブよりも優れている。シングルショックアブソーバーは、シャシーと右スイングアームをダイレクトに接続している。これによりダンパーとスプリングプリロードの調整が容易になり、エグゾーストシステムのレアイウト自由度が向上。サスペンションは、オンロードにおける快適性を確保しながら、オフロード走行に応える前後約170mmのホイールトラベルを実現。アルミ製サンプガードで保護されたエンジンのグランドクリアランスも210mmを確保している。インナーチューブ径41mmのフロントフォークとリザーバータンク別体式リアショックは、ともにスプリングプリロードとリバウンドダンパーの調整が可能だ。

 高品質なブレーキシステムは、フロント320mmステンレススチール製ダブルディスクに、Brembo製対向4ピストンラジアルマウントキャリパーの組み合わせ。リアブレーキは、260mmステンレススチール製ディスクに2ピストンフローティングキャリパーが組み合わされる。ブレーキユニットは、マルチマップタイプのコンチネンタルl製ABSシステムによって制御される。スポークホイールには、オフロード愛好家も満足させるフロント:110/80-19、リア:150/70-17タイヤが装着される。

最先端のテクノロジーと機能

 V85TTは、電装機器のすべてを独自で設計したことで、旅の楽しさを最大限に引き出せるのはもちろん、意図しない技術的ストレスも排除した。導入された3種類のライディングモード[Road、Rain、Off-road]はそれぞれ異なるエンジンマッピング、ABS設定、MGCTトラクションコントロールキャリブレーション、ライド・バイ・ワイヤアクセルコントロールからのレスポンスを調和させている。

3種類のライディングモード[Road、Rain、Off-road]

Road:楽しめる要素を維持しながら、スムーズな走りを実現する設定。中レベルのMGCTトラクションコントロールキャリブレーション、両ホイールでABSの作動、俊敏なスロットルレスポンス。

Rain:グリップの低い状況で、最大限の走行安全性を確保するのに理想的。より高いレベルのトラクションコントロールキャリブレーション、両ホイールでABSの作動、より穏やかなスロットルレスポンス。

Off-road:V85TTのオールテレーン志向に合わせた設定で、オフロード走行時にシャシーとエンジンを最大限に活用できるように設計。最低レベルのトラクションコントロールキャリブレーション、専用キャリブレーションでフロントホイールのみABS作動(状況によりフロントの作動を無効にする場合あり)、強めのエンジンブレーキでアシストされるより穏やかなスロットルレスポンス。

 バイクがライディングモードごとに最適な電子制御設定を行っており、ライダーは好みのモードを選択するだけで安全性を確保できる。
 V85TTはクルーズコントロールも装備し、アクセルを操作することなくプリセットした速度を維持することができる。このシステムは、システムの起動、操作、速度設定の増減に必要なボタンは1つだけで、ツーリングをより快適にするために設計された。すべてのパラメーターは、TFTディスプレイを採用したデジタルメーターを介して操作することができる。文字の背景と色は、内蔵センサーの働きによってさまざまな光の条件に適応する。
 スピードメーター、タコメーター、距離計、時計に加えて、選択されているギア、気温、燃料計、平均/瞬間燃費、残走行可能距離、選択されたライディングモードが表示される。ギアシフトタイミングライトの回転数を設定することも可能で、走行中に可能な限り燃料消費量を抑えたいときに便利だ。ディスプレイの横とシート下にUSBポートが装備されている。

主要諸元

エンジン形式:空冷4ストローク 縦置き90°V型 2気筒 2バルブ OHV
総排気量:853cc
ボア×ストローク:84x77mm
圧縮比:10.5: 1
最高出力:80HP(59kW)/7,750rpm
最大トルク:80Nm/5,000rpm
燃料供給システム:電子制御インジェクション、φ52mmシングルスロットルボディ、ライド・バイ・ワイヤ
燃料タンク容量:21リッター(リザーブ5リッターを含む)
クラッチ:乾式単板
トランスミッション:6速
ギアレシオ:
 1速…16/39=1:2.437
 2速…18/32=1:1.778
 3速…21/28=1:1.333
 4速…24/26=1:1.083
 5速…25/24=1:0.960
 6速…27/24=1:0.889
フレーム:高張力鋼管製フレーム
フロントサスペンション:41mm油圧テレスコピック倒立フォーク、スプリングプリロードおよびリバウンドダンピング調整
フロントホイールトラベル:170mm
リアサスペンション:アルミボックスタイプ両持ちスイングアーム、右サイドシングルショック、スプリングプリロードおよびリバウンドダンピング調整
リアホイールトラベル:170mm
フロントブレーキ:φ320mmステンレススチール製フローティングダブルディスク、Brembo製対向4ピストンラジアルマウントキャリパー
リアブレーキ:φ260mmステンレススチール製ディスク、2ピストンフローティングキャリパー
ホイール:スポークF)2.50×19インチ、R)4.25×17インチ
タイヤ:F)…110/80-19、R)…150/70-17
全長/全幅/全高:2,240mm/950mm/1,445mm
シート高 :830mm
乾燥重量:210kg (サイドパニアを除く)
車両重量:231kgサイドパニアを除く走行可能状態(燃料90%搭載時)

バイク|令和元年(2019年)のトピックおさらい!

バイク|令和元年(2019年)のトピックおさらい! 一覧へ

解決します! 交通ルールの素朴なギモン

解決します! 交通ルールの素朴なギモン 一覧へ

3分でわかる! クルマとバイクのテクノロジー超簡単解説

3分でわかる! クルマとバイクのテクノロジー超簡単解説 一覧へ