217 馬力、305km/hの強心臓を搭載|アプリリア新型RSV4 Factoryを発売
- 2021/06/09
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MotorFan編集部
ピアッジオグループジャパン株式会社は、一体型ウイングレットを備えた新デザイン、進化したエンジンやエレクトロニクス、エルゴノミクスの改良により新次元のパフォーマンスを発揮する、『新型 RSV4 Factory』を全国のアプリリア正規販売店にて発売致する。
アプリリア新型RSV4 Factory……3,080,000円(消費税10%を含む)
10年以上に渡りスーパースポーツカテゴリーに革新をもたらしてきたアプリリアブランドのフラッグシップスーパースポーツであるRSV4は、デザイン、エアロダイナミクス、エルゴノミクス、エンジン、シャシー構造等あらゆる面で目覚ましい進化を遂げ、ラップタイムやベストラップを容易に更新できるなど、サーキット走行でのパフォーマンスが向上している。
新デザインのフェアリングは、革新的なRS 660のフォルムにインスパイアされており、極限まで空気抵抗を低く抑えることで高速走行時のパフォーマンスと、ライダーの快適性が大幅に向上している。
65度V型4気筒エンジンは、排気量を1,099ccへと拡大しユーロ5の適合と共にトルクを増大させている。電子制御システムも従来モデルに搭載されていたものから更に進化を遂げ、さらにバイクライフをよりシンプルにすることを目的に、6種類のライディングモードを採用。シャシー構造は軽量で高剛性の新デザインのスイングアームを採用し、安定したコーナリングを実現する。
アプリリア 新型 RSV4 Factory/価格、受付開始など
●メーカー希望小売価格 : 3,080,000円(消費税10%込)
●カラーバリエーション : アプリリアブラック
●受注開始日 : 2021年6月9日(水)
●出荷開始時期 : 2021年7月下旬頃より順次
世界で最もユニークな進化を遂げた新型RSV4
アプリリアRSV4は、レースで勝利を収めることだけを目的に創られ、10年以上に渡り評論家から賞賛を受け、参戦したレースの全てのトップカテゴリーでトロフィーを獲得した唯一のバイクであり、また大幅に改良したバージョンでMotoGPにも参戦した歴史を有し、あらゆるメーカーが最高峰のテクノロジーを持ち寄る分野において、驚くほど先見性の高いデザインを誇っている。
アプリリアRSV4は常にアップデートされ、スポーツ性とパフォーマンスの面でスーパースポーツカテゴリーにおいて確固たる地位を確立して来た。短期間で7つのWSBK選手権をはじめ、54もの世界タイトルを獲得し、成功を収めるアプリリアのレーシング部門の貴重な経験から成し得た偉業の最高の証といえる。
サーキットで磨かれた技術は量産車に引き継がれ、アプリリアレーシングのマシンに通じる興奮を全てのライダーに提供する。高次元の設計と応用技術において突出したRSV4は、量産スポーツバイクではかつて無かった65°V4エンジンを軸に考案された。更に、GP250クラスにおいて143のグランプリレースを制し、18のタイトルを勝ち取った名跡を受け継ぐフレーム技術を採用し、エンジンとバイクの運動性能を制御する最先端の応用電子システムを搭載している。
アプリリアはライド・バイ・ワイヤ マルチマップ スロットルを標準装備した最初のメーカーであり、何よりもライダーのパフォーマンスを最大限に引き出すための最も効率的で完璧な電子制御システムであるAPRCダイナミックコントロール・プラットフォームの特許を最初に取得したメーカーでもある。
10年以上に渡りスーパースポーツカテゴリーを制してきたアプリリアが、新型RSV4の発表により、スーパースポーツバイクの基準となる役割を担い続けることになる。
デザイン、エアロダイナミクス、エルゴノミクス、エンジン、シャーシ構造、標準装備等あらゆる面で目覚ましい進化を遂げ、ラップタイムやベストラップを容易に更新できるなど、サーキット走行でのパフォーマンスが向上している。
さらにアプリリアRSV4ファクトリーは1100cc、217馬力のV4エンジンの優れた性能により、圧倒的なトップレベルのプラットフォームを誇り、オーリンズ社との共同開発によるセミアクティブサスペンションやアルミ鍛造ホイールなど、より洗練された技術特性を備えている。
デザイン:革新的なスタイルとMotoGPから派生したエアロダイナミクス
RSV4プロジェクトは常に「一切妥協のない最高、最速のスーパーバイクであり、パフォーマンスと効率性の面でレース用にチューニングされたアプリリアレーシングのバイクに最も近いマシンを創る」という明確な目標を追求してきた。つまり、最高の性能と洗練された技術を追求する非常に要求レベルの高いライダーに捧げる、カテゴリーの最上位に君臨するプレミアムモデルだ。
新型アプリリアRSV4のデザインは、エアロダイナミクスの応用という点において努力が実を結んだ結果であり、スーパーバイクにエアロダイナミクスパーツを初めて導入した後、2018年にはRSV4 RF LEに、2019年および2020年にはRSV4 1100ファクトリーに導入したことにより、さらに明確で革新的なソリューションの研究を重ねるというアプリリアの真摯な姿勢を実証している。
新型RSV4のフォルムは革新的なRS 660のフォルムにインスパイアされており、極限まで空気抵抗を低く抑えることで高速走行時のパフォーマンスが大幅に向上している。気流からライダーを保護する機能が11%向上し、肩部や頭部で上手く逃がす設計になっている。また、フロントエンドの特殊なデザインにより、エアボックス内の気圧が7%上昇し、エンジン性能も向上している。ウイングレットは側面に取り付けず、ダブルウォールフェアリングに組み込んでいる。
デザイン性と機能性を両立させるという目標を達成するために、二次元曲面の開発は特に複雑さを極めた。CFD(数値流体力学)ソフトウェアによる計算で効率性を分析し、公道やサーキットでテストを行う前に風洞実験を実施。このソリューションの開発には、アプリリアレーシングの空力エンジニアが直接関わり、レーシングバイクに採用しているアプローチと同じ方法で細かいチューニングを行っている。
つまり、下向きに流れる空気の圧力により、高速走行時の安定性が向上し、コーナー立ち上がりではウイリー傾向を抑え、同時にハードブレーキングでの安定性向上に貢献する。
また、エンジンの冷却機能が向上すると共に、ライダーから熱い気流を逸らすことができる。サイドパネルの表面をコンパクトにまとめ、フロントホイールを完全に露出させたことで、方向転換時のハンドリングが向上した。これはMotoGPのRS-GPですでに採用されているソリューションだ。フェアリングの主な特徴は、最新世代のアプリリアスポーツバイクを象徴するメッセージを明確に表しており、ダイナミックでモダンなフォルムとコンパクトさが際立っている。特徴的なトリプルLEDヘッドライトは、2つのメインヘッドライトの周囲にDRLライトを備えており、明るさにかかわらず一目でRSV4を認識することが可能だ。
ウィンカーランプは、2つのDRLの外側に組み込まれており、フロント部をよりコンパクトにまとめている。
ライティングシステムには、より安全なライディングを実現するためのユニークな機能を搭載。トワイライトセンサーを搭載したことにより、ロービームライトが自動的に点灯し、急ブレーキ時にはウィンカーランプが急点滅する(この機能はサーキット走行時には無効化することが可能)。最後に、「コーナリングライト」機能により、補助ライトがコーナーの内側を照らし、コーナリング時の視認性を高めている。
エルゴノミクスにも注目すべきポイントであり、新しい燃料タンク、9mm低くなった新しいサドル、10mm低くなったフットペグ(グリップ力も向上)の導入により、フェアリングとライダーの一体感が高まり、背の高いライダーでも十分なスペースを確保し、より自然でリラックスしたポジションで走行することができる。フットペグが低くなったにもかかわらず、先端部のよりミニマルなデザインによって、左右のグランドクリアランスが共に1.5°向上している。新しい燃料タンクの形状はブレーキング時に上半身をしっかりサポートし、両腕にかかる力を軽減すると共に、コーナリング時の外脚のレストポジションを確保する。
新型RSV4は、アプリリアの最もスポーティなモデルの伝統を踏襲し、ミラー、パッセンジャーフットペグ、ライセンスプレートブラケットなど、サーキット走行に必要のない全ての要素を簡単に取り外せるように設計されている。
シャーシ構造:アプリリアが提供する最大限の効率とフィーリング
超微細なシャーシ構造を採用するアプリリアのノウハウは、今では周知の事実となっている。アプリリアの優位性は、優れたフレームを作る方法を理解するだけでなく、あらゆる種類のシャーシ構造を最適化する方法を熟知していることにある。「ノア―レ生まれ」のシャーシの最新の実例としては、RSV4とはまったく異なるシャーシ構造でありながら、公道でもサーキットでも卓越したライディング・クオリティを提供するRS 660にも象徴されている。
RSV4のみに与えられた特性(前世代から引き継がれた特性)は、標準装備のシャーシで対応可能な調整範囲の広さにある。
実際、アプリリアは、フルアジャスタブルサスペンションに加えて、フレーム内のエンジン位置、ステアリングヘッドの角度、スイングアームのピボットの高さをライダーの好みで調整できる唯一のスーパーバイクであり、さながら本物のレーシングバイクだ。完璧なまでにマスの集中化を図ったフレームは強みの一つで、この結果を達成するため、各パーツは細部に至るまで研究し尽くされている。燃料タンクの位置は、レーシングマシンと同様に、燃料の大部分がサドルの下に収まるようになっており、バイクのバランスを最適化すると共に、満タン時と空タンク時のハンドリングの違いの釣り合いを取っている。
これまでに確立されたアプリリアの伝統に倣って、RSV4のアルミフレームは鋳造とプレス加工された部品を溶接して強度と柔軟性を高めている。つまり、瞬時のフィーリングと最大のライディングコントロールを実現するために調整された、ねじり剛性レベルが特徴的な構造になっている。
新設計のスイングアームは、フレームと同じ構造技術を採用しているが、下部に補強ブレースを備え、従来の7つの溶接部品から現在の3つの部品へと簡素化されており、それによりバネ下重量が600g軽量化されている。
さらに、補強ブレースのアームが長くなったことで、スイングアームの横剛性がホイールピン部で30%向上し、トラクションに大きな効果をもたらしている。
アプリリアレーシングの要請により、ホイールピンの調整スロットを拡張し、レースにおいて重要な要素であるリアホイールの位置決めをより広い範囲で行うことができる。
RSV4 ファクトリーには、既にクラストップレベルのセミアクティブサスペンショントリオを採用。オーリンズ製のSmart EC2.0は、スウェーデンのエンジニアとノア―レのエンジニアが共同で、イモラやムジェロなどの最も難しく過酷なサーキットや公道での長時間に及ぶ懸命な開発作業に基づいて微調整を行い、サスペンションを機械的に作動させることで、同じオーリンズ製のサスペンションの乗り心地とパフォーマンスを向上させるという第一目標を達成した。オーリンズ製のSmart EC 2.0サスペンションを制御するECUは車両のあらゆる電子システムへアクセス可能だ。
つまり、全てのライディングフェーズを認識することができ、更にオーリンズとアプリリアが共同開発したアルゴリズムにより、フォーク、ショックアブソーバー、油圧ステアリングダンパーの設定を行うことが可能となる。
結果として、サーキット走行時のあらゆるライディングフェーズを通じて、サスペンションがライダーをしっかりサポートすると共に、既に高いレベルに到達していた従来のRSV4の特徴でもあるフロントホイールのフィーリングも更に向上。
さらに、アスファルトの凹凸を認識する機能が向上したことにより、公道走行での扱いやすさと乗り心地の良さを実現している。
Smart EC 2.0セミアクティブサスペンション特有の技術により、セミアクティブモードとマニュアルモードの2つの操作モードを備えたフォークとショックアブソーバーのキャリブレーションを簡単にカスタマイズすることができ、またハンドルバーのボタン操作で選択が可能。3種類のマップが、異なる設定でサスペンションを調整して、セミアクティブの介入度を(A1、A2、A3)を選択する。
1つ目はスリックタイヤで使用するために開発されたもので、特に路面が非常に滑らかなサーキット走行に適している。
2つ目はハイグリップロードタイヤおよびアスファルトが凹凸しているサーキット走行に適している。
3つ目は公道専用で、路面の状況に応じて振動を吸収する高性能な油圧技術が特徴だ。
一方、マニュアルモードでは3種類のマップ(M1、M2、M3)により、機械式サスペンションシステムと同じように、セミアクティブアシストの介入無しで、あらかじめ設定された幅広いキャリブレーションを提供する。
セミアクティブモードとマニュアルモードの双方で、前述の3種類のロジックマップを使って、とりわけ要求レベルの高い経験豊富なライダーの好みやライディングスタイルに応じてサスペンションのキャリブレーションを微調整することが可能だ。オーリンズ製ステアリングダンパーもSmart EC 2.0システムによって電子制御されており、フォークやショックアブソーバーに応じてキャリブレーションの調整を最適化するようカスタマイズが可能だ。アプリリアRSV4のカラーTFTダッシュボードに表示されるOBTi(オブジェクティブ ベースド チューニング インターフェース: 目的に基づいたチューニングインターフェース)が直感的なセッティングを実現する。
OBTiの操作ロジックは、全てのライディングフェーズにおいてライダーが達成したい目標に基づく。例えば、ライダーがNIXフォークの収縮制御を必要とする場合はブレーキング時にアシスト介入し、またスロットル全開時にTTXショックアブソーバーのアシストが必要な場合には、加速時にアシスト介入する。また、ショックアブソーバーとフォークスのプリングプリロード調整を手動で行うことができる。
RSV4のブレーキシステムには、軽量かつ効率的なブレンボ製のStylema®キャリパーを採用し、超高性能な摩擦係数を誇るパッドを装着している。ブレーキキャリパーは、作動温度を適切に保つ効果のあるカーボン製エアダクト(アプリリアの純正アクセサリー)と組み合わせることができ、最も過酷な使用状況でも卓越したブレーキ性能を保証する。
増大したトルク、アプリリアV4 1100の強烈な個性は継承
アプリリアRSV4は、スポーツ志向のライダーが求める最高のパフォーマンスと、ノアーレ生まれのV4の個性、独特のサウンドを兼ね備えている。最先端を求めるスポーツ志向のライダーのニーズを満たすプラットフォームであると同時に、レーシングバイクを開発するための唯一無二のプラットフォームでもある。
新型RSV4ファクトリーモデルでは、1,099ccのパワープラントを搭載している。これはアプリリアが開発した最も革新的でパワフルなエンジンであり、スリムでハイパフォーマンスなV4エンジンを搭載した世界初の本格的な量産モーターサイクルだ。「総合的」エレクトロニクスを採用した他に類を見ない独特なエンジンを搭載し、マグネシウム製アウターハウジングやオイルサンプ、シリンダーヘッドカバーにより、極めてコンパクトかつ軽量化を実現している。
V型構造を採用することで、エンジンを大幅に縦にスリム化することができ、重量の集中化を図るとともに、卓越した高性能なシャーシを実現している。タイミングシステムでは、チェーンカムシャフトがインテークカムシャフトのみを駆動し、それがギアを介してエキゾーストカムシャフトを駆動するという、非常に特殊な運動特性を採用している。これによりRSV4では極めて小さなヘッドを採用し、GPマシン並みにコンパクトなフレームレイアウトを実現している。クランクケースには一体型アルミ製シリンダーライナーを備えたモノブロックを採用し、高剛性と安定したパフォーマンスを実現している。また、カウンターシャフトが振動を抑制する。
新型アプリリア RSV4ファクトリーのエンジンは、従来のエンジンと比較してボアストローク比が改善され、ストロークは従来の52.3mmから現在の53.3mm(ボアは81mmを維持)となった。クランクシャフトも新しく、クランクの半径が大きくなり、さらにアッパークランクケースも新しいストロークに合わせて調整されている。
結果として、エンジン排気量は従来の1078ccから現在の1099ccになり、それに伴いトルクも従来の122Nm/11,000rpmから現在の125Nm/10,500rpmに向上している。大きなピークトルク値に加えて、ピークトルクが全体のパワー出力域においてどのように増加するかが重要であり、さらにRSV4にとっては、サーキット走行で低速域からの加速をより効率化するだけでなく、公道走行をより刺激的なものにすることが非常に重要なポイントとなる。出力は従来モデルと同じ13,000rpmで217馬力となり、ユーロ5規制に適合しているにもかかわらず、RSV4は現在の最高速度305km/hの壁を突破し、すでに絶対的なレベルに到達している。新開発のマニエッティ・マレリ製 ECU 11MPは、ピン数が80から144に増え、計算能力が従来のものより4倍速くなったことで、より多くの要素が接続でき、さらにより複雑なアルゴリズムの管理が可能となりました。厳格な環境規制基準であるユーロ5にエンジンを適合させるため、セラミックマトリックス複合材の触媒コンバーターを備えた新たな排気システムを開発した。この触媒コンバーターは、従来のRSV4 RR(日本未導入モデル)に採用されていたものより軽量でありながら、より強力で、熱慣性が低くなる(より早く作動温度に達し、大気汚染物質排出量の削減に貢献)。
新型APRC:アプリリアが提供する最先端のエレクトロニクス
初登場となるアプリリアの新型電子制御システムは、従来モデルに搭載されていたものから更に進化を遂げ、その効率性と細かいチューニングについては常に評論家や多くのユーザーの注目の的となる。
新世代のAPRC(アプリリア パフォーマンス ライド コントロール)はレーシングから直接派生した制御システムパッケージで、極めて高い計算能力を誇る6軸慣性プラットフォームを採用していることから、バイクの動的状況を検知する能力に優れ、極めて細かい電子制御ストラテジーを実現している。5度の進化を遂げたアプリリアAPRCは、ビルトイン型フル ライド・バイ・ワイヤスロットルコントロールが提供する電子的な細かいチューニングを完璧に取り込み、電子スロットルバルブマネージメントのための構成部品を一切必要としない。これにより、重量面に明らかなメリットがある(従来のシステムと比較して、590g軽量化を実現)。
新型APRCの新機能の一つは、選択したエンジンマップから独立して、エンジンブレーキコントロールを調整可能にするAEB(アプリリア エンジンブレーキ)だ。その他、アプリリアRSV4ファクトリーに標準装備されている新型APRCには、以下のものが含まれる:
- ATC :アプリリア トラクションコントロールは、スロットルを閉じず、走行中に8段階まで調整可能、より高性能な操作ロジックを特徴としている。
- AWC :アプリリア ウィリーコントロールは、5段階に調整可能なウィリーコントロールシステムで、より正確な操作ストラテジーを実現する。操作しやすい左手側のスイッチブロックにより、ATCと同様、スロットルを閉じず、走行中にウィリーコントロールシステムを調整することができる。
- AEM :アプリリア エンジンマップは、エンジン出力の特性やパワーデリバリーを変更するための3種類のマッピングを搭載している。
- AEB :アプリリア エンジンブレーキは、3段階に調整可能なエンジンブレーキシステムで、リーン角を考慮した特殊なアルゴリズムで最適な操作を実現する。
- ALC : アプリリア ローンチコントロールは、3種類の設定が可能なサーキット走行専用のコントロールで、極めて効率的な操作ストラテジーを採用している。
- AQS :アプリリア クイックシフトは、スロットルを閉じたりクラッチ操作を行うことなく、高速でシフトチェンジを可能にする新しい電子制御ギアボックスだ。ダウンシフト機能も搭載しており、クラッチレスでのシフトダウンが可能。また、スロットルを開けた状態でシフトダウンすることも可能だ。
- APL :アプリリア ピットリミッターは、サーキットのピットレーンや公道での制限速度を設定することができるシステムだ。
- ACC :アプリリア クルーズコントロールは、電子制御によりスロットルを操作することなく設定速度を維持できる、長距離走行に非常に便利なクルーズコントロール機能を採用している。
APRCシステムに加えて、RSV4ファクトリーにはボッシュと共同開発したマルチマップ・コーナリングABSが標準装備されており、 サーキットで最高のパフォーマンスを実現すると共に、路上での安全性をさらに高めている。非常に軽量でコンパクトなサイズに抑えた9.1MPシステムは、横加速度、フロントブレーキに掛かる圧力、リーン角、ピッチ角、ヨー角などの様々なパラメーターを常時監視し、減速度と安定性の比率を最適化するためにブレーキ動作を調整する独自のアルゴリズムにより、コーナリング時のブレーキ操作とABSの介入を最適化することができる。
ABSシステムはアプリリアRLM(リア リフトアップ ミティゲーション)システムと連動しており、急ブレーキ時の後輪の浮き上がりを抑制する。
コーナリングABSはアプリリア独自の指示に従って細かいチューニングが施されており、感度を3段階に調整可能。コーナリングABSの3種類のマップは、全ての新しいエンジンマップと組み合わせることができ、経験やスキルの異なるライダーが自分のスタイルに合った最適な組み合わせを決定することができる。
使用状況に応じてライディングエクスペリエンスを最大限に高め、さらにバイクライフをよりシンプルにすることを目的に、6種類のライディングモードを搭載。ライダーは自分のライディングニーズに合ったライディングモードを選択するだけで、トラクションコントロール、ウィリーコントロール、エンジンブレーキ、ABSなどの管理パラメーターが自動的に最適な設定となる。
公道で使用する3種類のライディングモード:
・Street - 日常ライドに最適
・Sport - 公道でのスポーティな走りを実現
・User - 電子制御を完全にカスタマイズ
サーキットでの使用を想定して設計された3種類のライディングモード
Race - アプリリア開発チームの経験に基づいて細かいチューニングが施され、トラックセッションでライダーをしっかりサポートし、RSV4の潜在能力を最大限に引き出すのに最適だ。「Track 1」及び「Track 2」 - 経験豊富なライダーがエレクトロニクスの設定を完全にカスタマイズすることができ、また2つのトラックのパラメーターを記憶することができる。エレクトロニクスの設定は、新しい電子ハンドルバーコントロールで管理される。
左手側のスイッチブロックにある4つのボタンコントロールや、クルーズコントロールやトラクションコントロールのクイックマネジメントコマンドにより、簡単かつ直感的な操作を実現している。
可能な限り重量を抑えるために、RSV4には軽量リチウムバッテリーが搭載されている。
新しい5インチのカラーTFTデジタルインストルメントクラスターには、特別な表示オプションが用意されている。Road(公道)又はTrack(サーキット)を選択できる2つの画面(いずれもトワイライトセンサー搭載により、日夜自動バックライト機能付き)は、2種類の表示に対応している。アクセサリーには、スマートフォンをバイクに接続してインストルメントパネルの機能をさらに拡張することができる、新しいアプリリアマルチメディアプラットフォーム、アプリリア MIAをオプションとして取り揃えている。
アプリリアMIAシステムは、スマートフォンのバッテリー消耗を最小限に抑える接続プロトコルを提供し、直感的なハンドルバー操作で音声アシスタントや通話、音楽を管理するインフォテイメントシステムとナビゲーション機能の両方を搭載している。この機能により、スマートフォンに旅の目的地を一度設定してしまえば、バイクのインストルメントに直接経路を表示させることができる。(ナビゲーション機能は、日本国内では有効ではない)
装備とカラー
RSV4ファクトリーには鍛造アルミホイールや、オーリンズ製セミアクティブSmart EC 2.0サスペンションシステムを採用するなど、装備パッケージを充実させたモデルとなる。
日本市場においてはアプリリアブラックのグラフィックのみ導入し、光沢のあるブラックにレッドのハイライトを交互に配し、アルミフレームのラインを際立たせている。
スポーツ性とスタイルを極める豊富なアクセサリー
アプリリアは、RSV4ファクトリーをカスタマイズする豊富なアクセサリーを設計開発した。バイクの性能、美しさ、快適性を向上させる高品質で厳選されたアイテムだ。
・スリップオン エキゾースト:チタン製サイレンサーを備え、公道使用可のアプリリアレーシング専用アクラポビッチ製エキゾースト。アプリリアレーシングが開発した専用のエンジンマッピングを用意。
・コンプリート レーシングエキゾースト:マニホールド付きアプリリアレーシング専用アクラポビッチ製エキゾーストシステム。カーボン製テールパイプを装着。アプリリアレーシングが開発した専用のエンジンマッピングを搭載。
・エキゾーストサポートブラケット:カーボンバージョン(軽量)とアルミバージョンを取り揃えている。アプリリア純正アクセサリーのエキゾーストの取付けには、パッセンジャーフットペグを取外す必要がある。
・カーボン製パーツ:フロントフェンダーおよびヒールガード。マット仕上げのカーボンファイバー製。スポーティなルックスと軽量化を実現。
・カーボン製フロントブレーキエアベント:フロントブレーキシステムに簡単に取付け可能。長時間ストレスが掛かる状況でも温度上昇を抑え、ブレーキ性能を維持する。
・フットペグキット:ビレットアルミニウム製。複数の位置で調整可能。
・ミラープラグ:ポリエチレン製。サーキット走行の際に、ミラー取付ホールに使用する。
・ライセンスプレートホールカバー:レーザーカット加工を施したアルミニウム製。サーキット走行の際に、ライセンスプレートブラケットを取り外して装着。
・逆シフトレーシングギアレバー:サーキット走行時のパフォーマンスを向上させるため、ギアシフトモードを反転させるメカニカルパーツ。
・アルミニウム製レーシングレバー:ビレットアルミ製。よりアグレッシブな印象を与え、さらに純正部品の軽量化を図っている。
・ハンドルバー カウンターウエイト:ビレットアルミニウム製。ブラックナイロンプラグとレーザー刻印のロゴ付き。特殊な構造により固定ネジが見えなくなる
・リアスタンドピン:ナイロンガード付き、ビレットアルミニウム製リアスタンド用ピン。
・アジャスタブル ライセンスプレートブラケット:レーザーカット加工を施したスチール製。LEDライセンスプレートライト付き。
・バイクカバー:通気性に優れたライクラ素材を採用。埃からバイクを保護する。
・アプリリアMIAキット:アプリリアV4モデル専用のマルチメディアプラットフォームの取付けキット。Bluetoothコントロールユニットおよび取付けに必要なすべての配線を含む。
アプリリアRSV4主要諸元
エンジン:4ストローク 水冷65°V型4気筒 DOHC 4バルブ
総排気量:1,099cc
ボア × ストローク:81mm × 53.3mm
圧縮比:13.6:1
最高出力:217 HP (159.6 kW) / 13,000rpm
最大トルク:125 Nm /10,500rpm
燃料供給方式:電子制御燃料噴射システム、マレリ製48 mm 4スロットルボディ、8インジェクター ライド・バイ・ワイヤ エンジンマネージメントシステム
トランスミッション:6速カセットタイプ アプリリア・クイック・シフト(AQS) UP & DOWN
1次減速比:73/44 (1.659)
2次減速比:41/16 (2.562)
クラッチ:機械式スリッパ―システム付湿式多板クラッチ
電子制御マネージメント:
APRCシステム(アプリリア・パフォーマンス・ライド・コントロール)の機能
AEM(アプリリア・エンジン・マップ)、
AEB(アプリリア・エンジン・ブレーキ)、
ATC(アプリリア・トラクション・コントロール)、AWC(アプリリア・ウィーリー・コントロール)、
ALC(アプリリア・ローンチ・コントロール)、
ACC(アプリリア・クルーズ・コントロール)、
APT(アプリリア・ピットレーンスピードリミッター)、
6種のライディングモード(Road3種・Track3種)
フレーム:アルミニウム製デュアルビームフレーム(ヘッドストックポジション及び角度調整、エンジンマウント高さ調整、スイングアームシャフト高さ調整機能付き)Öhlins製Smart EC 2.0電子制御ステアリングダンパー
サスペンション(F):Smart EC 2.0電子制御Öhlins製NIXテレスコピックΦ43mmチタンコーティング倒立フォーク、アルミ製ラジアルキャリパーマウント、スプリングプリロード、コンプレッション及びリバウンド調整機能、ホイールトラベル125㎜
サスペンション(R):ダブルブレースアルミ製スイングアーム Smart EC 2.0電子制御Öhlins製TTXモノショックビギーバックタイプ、スプリングプリロード、ホイールベース、コンプレッション及びリバウンド調整機能 ホイールトラベル115㎜
ブレーキ(F):330mm 軽量ステンレス製フローティングデュアルディスク、ブレンボ製Stylema®モノブロック ラジアルマウント 30mm径 4 ピストンキャリパー、ラジアルポンプ
ブレーキ(R) :220mm ディスク ブレンボ製 32mm径 2ピストン フローティングキャリパー
ABS:ボッシュ製9.1MP コーナリングABS 3マップ、RLM(リアホイールリフトアップ軽減システム)
ホイール(F):3.5J x 17 軽量鍛造アルミホイール
ホイール(R):6.0J x 17軽量鍛造アルミホイール
タイヤ(F):120/70-ZR17
タイヤ(R):200/55-ZR17
全長 / 全幅:2,055mm / 735mm
ホイールベース:1,435.8mm
シート高:845mm
車両重量:202Kg(燃料90%搭載時)
燃料タンク容量:17.9L
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