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ターボとCVTの組み合わせは、実は好マッチング!?——日産ジュークのエンジニアに聞く
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ターボとCVTの組み合わせは、実は好マッチング!?——日産ジュークのエンジニアに聞く

2019/06/08

MR16DDT ＋ JF016E

吸排気双方に可変バルブタイミング機構を装備。後期型はオーバーラップを設けて吸気側から新気を積極的に押し込んで残留ガスを強制的に排除するスカベンジング（掃気）を行っている。ただし、空気に慣性が働くため、掃気による効果でトルクが向上するまでに一定の時間を要する。後期型はミラーサイクルと始動性の両立を目指し、吸気側VVTに中間ロックを採用。世界初のガソリン向けロープレッシャーEGRも採用した。

栗城洋氏：日産自動車株式会社パワートレイン技術開発本部パワートレイン性能開発部運転性能計画・開発グループ主管（兼）燃費動力・排気性能計画・開発グループ主管（肩書きは取材当時のもの）

前期型のMR16DDTはエキマニ一体タービンでもなければ、ツインスクロールでもない。この時点でレスポンスを諦めたことになる。ツインスクロールを採用しなかったのは、隔壁があることによる排気の影響を嫌ったため。

ラフェスタの搭載していたパワートレイン

MR16DDTを搭載するジューク16GTには、レシオカバレッジ6.3、許容トルク容量250Nm のベルト式CVT：JATCO JF016Eを組み合わせる。1.5ℓ版はレシオカバレッジ7.3の副変速機付きCVT（許容トルク容量174Nm）との組み合わせ。

後期型はヒートマス低減による触媒の早期活性化を狙い、タービンハウジングをエキマニと一体化。同時に、レスポンス向上を目的として慣性モーメントを45％低減した小径タービン／コンプレッサーに変更した。全開定常では、慣性モーメント低減と掃気の効果で、前期型より400rpm低い1600rpmで最大トルクを発生している。

コンセプト車は後期型よりもさらに小径のタービン／コンプレッサーに変更してイナーシャを低減することで、掃気効果に頼らずレスポンスの向上を実現。引き換えに最高出力を失っている。上のグラフを見ると、前期型ジュークは加速Gのピークが後期型やコンセプト車に比べて遅れて発生していることがわかる。対照的に、コンセプト車の加速Gのピークは早いタイミングでやってくる。下のグラフを見ると、コンセプト車は低い回転数を保ちながら加速を作り込んでいるのがわかる。それを可能にしているのがCVT。

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