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意外と多い? 日本語由来のネーミングを持つオートバイたち〈ニンジャ、カタナ、ハヤブサ、メグロ……〉【二輪編】(2021年3月5日更新)

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カワサキ・ニンジャ

GPZ900R(1984)
GPZ900R(1992)
ZX-6R(2014)
ニンジャ1000(2017)
ニンジャ250(2018)
ニンジャH2 カーボン(2019)

 日本語のネーミングと聞いて、多くの人がすぐに頭に思い浮かべるのが「忍者」を由来とするカワサキ・ニンジャだろう。不朽の名車GPZ900Rの主に北米市場向けのサブネームだったが、次第にカワサキのフルカウル付きスポーツモデル全体を示すサブブランドへと発展した。

 現行ラインナップを見ても、ZX-10RやZX-6Rといったサーキットが主戦場のスーパースポーツから、ニンジャH2やZX-14Rといった本気のメガスポーツ、ニンジャ1000やニンジャ650といったツアラー要素を兼ね備えたロードスポーツ、そしてニンジャ400や250といったライトウェイトスポーツなど、そのラインナップは多岐にわたる。

 ただしすべてに共通するのは、徹底的に走りを鍛え込んだリアルスポーツであるという点だ。

カワサキ・テンガイ

 空の果てを意味する「天涯」をそのままアルファベット表記した海外専用モデル用ネーミング。650ccの単気筒エンジンを搭載し、オンもオフもひたすら走り抜けられるデュアルパーパスモデルで、現在のアドベンチャーモデルの源流とも言える一台だ。

 1987年から2007年まで生産されたKLR650のうち、89年に登場した派生型がテンガイを名乗った。イタリアやフランスがメインマーケットだった。

カワサキ・メグロ

カワサキ・メグロK3(2021)

 1924(大正13)年に創業した日本最古参の二輪メーカーのひとつであり、当時の我が国では珍しい大排気量車メーカーであったメグロ。60年にカワサキと提携し、64年には買収されるが、その後しばらくはメグロブランドでの販売は継続されていた。

 そして2021年、メグロK3として伝統のネーミングが復活。800ccの空冷バーチカルツインを搭載したトラディショナルなモデルとして注目を集めている。

ヤマハ・ナイケン

ヤマハ・ナイケンGT(2019)

 2018年に颯爽と現れた前2輪、後1輪の超個性的スポーツモデル。ふたつの前輪を剣に見立て、2本の剣───すなわち「二剣」ということでアルファベット表記が「NIKEN」となり、それを英語読みして「ナイケン」となった。

 以上、18種類の日本語ネームが発見できた。以前、別の記事でレポートした四輪車は15台で、ミツオカの10台を加えれば25台だが、二輪車のネーミングの多くはアルファベットと数字のみの組み合わせであることを考えると、これだけ日本語由来のペットネームが存在したのは意外と多かったように感じられる。

 メーカー別に見ると、スズキが9で断トツのトップ。ホンダが5、カワサキが3、ヤマハが1という結果だ。ヤマハのナイケンのデビューは18年だから、つい最近までヤマハはゼロだったというわけだ。どことなくヨーロッパっぽいヤマハのキャラクターは、こんなところにも表れている?

 とはいえ、世界中の多くのバイク好きは日本に憧憬の念を抱いており、日本語名にもエキゾチズムを感じているようで、例えば海外のカワサキ乗りに「バイクは何に乗っているの?」と聞くと、まず「ニンジャ!」という答えが返ってくる。で、あらためて「ニンジャの何?」と聞き返すと、ようやく「ZX-6Rだよ」と正確なモデル名にたどり着けるのだ。

 そう考えると、もっともっと日本語由来の車名が増えてもよさそうに思えるのだが、どうだろうか?

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