Motor-Fan[モーターファン]|自動車最新ニュース・速報、試乗記など、クルマとカーライフを楽しむサイト

  • Motor-Fan[モーターファン]
  • モーターファンテック
  1. TOP
  2. バイク
  3. ニュース・トピック

【最大航続距離235km】ハーレー初の電動スポーツバイク「ライブワイヤー」、国内仕様の詳細が明らかに!

このエントリーをはてなブックマークに追加

ハーレーダビッドソン初の電動スポーツバイク『ライブワイヤー』日本モデルのメディア向け発表会が東京・神田明神で12月3日に開催。同日よりメーカー公式サイトおよび全国正規ディーラーにて予約販売が開始された。希望小売価格は349万3,600 円(消費税込)となっている。
REPORT●佐川 健太郎(SAGAWA Kentaro)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

ハーレーダビッドソン・ライブワイヤー……3,493,600 円

ハーレーダビッドソン初の電動スポーツバイク「ライブワイヤー」は昨年末から欧米を皮切りに発売がスタートしていたが、今回日本向けモデルが初お披露目となった。
当日は落語家の立川吉笑さんによる「ハーレー落語」に続きライブワイヤー日本仕様がアンベールされ、御神殿をバックに実車を展示しつつライブワイヤーの雄姿を一般のお客様にも披露。安全祈願の記念絵馬の奉納などのセレモニーで締めくくられた。

バッテリー電源でモーターを動かすフル電動モデル

ライブワイヤーは15.5kWhの高電圧バッテリー(RESS:充電式エネルギー貯蔵システム)を電源とする最高出力75kW(105ps)を発揮する高性能電動モーターによって駆動するフル電動バイクである。車体はフレーム剛性の一部を兼ねる巨大バッテリーパックを中心に前後輪を取り付けたような構造で、その下部に位置する水冷式縦置きモーターで得られた出力はベベルギアを介して2次減速へと変換し、最終的にはベルト駆動で後輪へと伝える仕組みになっている。クラッチやシフトチェンジの必要もなく、スロットル操作のみで自在に速度をコントロールでき、かつ回生ブレーキによりスロットルを閉じると充電しつつエンジンブレーキ効果に似た自然な走行フィールが得られるのが特徴だ。

日本仕様は基本的に欧米仕様と同等スペック

日本仕様のスペックは先行発売された欧米仕様と同等で、最高出力値や約3秒で100km/hに達する加速性能も同じ。カラータッチスクリーンを通じて7つのライドモード(スポーツ/ロード/レンジ/レイン+3つのカスタムモード)を選択でき、走行条件やライダーの好みによって使い分けが可能。コーナリング対応のABSやトラコンを含む先進安全技術「リフレックスディフェンシブライダーシステム(RDRS)」を搭載するなど安全性も万全だ。
また、足まわりも前後サスペンションはSHOWA製の最新フルアジャスタブル式倒立フォークとモノショックを装備し、前後ブレンボ製ブレーキとミシュラン製の専用設計タイヤ(Scorcher Sport)が与えられるなど、ハイレベルなスポーツ走行にも対応した作りとなっている。

米国で乗ったライブワイヤーの完成度は高かった

実は筆者は昨年夏に米国・ポートランドで開催された国際試乗会で北米仕様のライブワイヤーに試乗しているが、「あのハーレーがここまで本気で電動バイクを作るとは!」とその完成度の高さに正直驚いた記憶がある。よく言われるEVならでの加速力や静寂性はもちろんのこと、ガソリン車とはまったく異なる澄み切ったモーターサウンドや扱いやすい低中速域(絶対にエンストしない)、アクセルに直結したようにリニアに盛り上がるトルクを生かしたスポーティな走りに脱帽した。

日本仕様は4輪EVでも一般的な急速充電規格に対応

そのライブワイヤーが今回日本に上陸するわけだが、電動バイクということで最も気になるのは充電環境と航続距離だろう。日本仕様は普通充電(J1772)に加え、国内でも4輪EVなどで一般的な急速充電規格のCHAdeMO(チャデモ)に対応、街中やSA/PA、道の駅などでも充電可能となっている。ちなみに家庭で充電できる付属充電ケーブルを使用する普通充電は約12.5時間で100%フル充電が可能で、最大航続距離はおよそ235km(街乗りと高速道路を含めると153km)と欧米仕様と共通だ。またチャデモ規格のレベル3急速充電では約30分で50%、約40分で80%、約60分で100%フル充電可能。バッテリー保証期間は5年で走行距離無制限、また車両本体にも3年の保証が付帯するなどアフターサービスも手厚い。

国内で乗るには大型二輪免許が必要だが車検はない

日本モデルは「オレンジヒューズ」と「ビビッドブラック」の2色展開で、デリバリーは2021年2~3月となる予定。ちなみに日本国内で乗るには「大型自動二輪車免許」か「大型自動二輪車免許(AT限定)」が必要だが車検不要とのこと。12月11日から全国の正規取扱ディーラーにて日本モデルの展示も始まるので、ぜひ店頭で実車を見て触って確かめててみてほしい。

■ライディングポジション

車体のサイズ感としては600ccモデル程度。ロングタンク形状(実は充電ポートを内蔵)なのでハンドル位置は遠めかも。上体はやや前傾でステップ位置はやや後退するなど程よくスポーティなライポジだ。シート高は795mmとネイキッドの標準的だが、車体が驚くほどスリムなため足着きは良い。

主要諸元

全長:2,135 mm
車両重量:255 kg
シート高:795 mm

モーター:H-D REVELATIONTM
最高出力:75 kW
最大トルク:114 Nm
バッテリー容量 (総電力量):
 15.5 kWh
 RESS=Rechargeable Energy Storage System (電力貯蔵システム)
普通充電の 充電時間:0から80%充電で10時間、0から100%充電で12.5時間
DC急速充電の 充電時間: 0から80%充電で40分、0から100%充電で1時間
最大航続距離:市街地=235km、高速道路=152km
モード:スポーツ、ロード、レイン、レンジ、カスタム(3種類)

サスペンション
 SHOWA® SFF-BP 43mm フルアジャスタブル倒立フロントフォーク
 SHOWA® BFRC-lite® フルアジャスタブルリアショック
ブレーキ
 フロント:ブレンボ 4ピストンラジアルマウント モノブロックキャリパー
 リア:ブレンボ 2ピストンキャリパー
タイヤ:Michelin® Scorcher® "Sport"
 フロント:120/70 ZR17 58W
 リア:180/55 ZR17 73W

カラー:Vivid Black(ビビッドブラック) Orange Fuse(オレンジヒューズ)

バイク|令和元年(2019年)のトピックおさらい!

バイク|令和元年(2019年)のトピックおさらい! 一覧へ

解決します! 交通ルールの素朴なギモン

解決します! 交通ルールの素朴なギモン 一覧へ

3分でわかる! クルマとバイクのテクノロジー超簡単解説

3分でわかる! クルマとバイクのテクノロジー超簡単解説 一覧へ