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アルミテープ、三たび。——開発者に直接訊きにいく。試乗で生じた疑念は晴れるか。
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アルミテープ、三たび。——開発者に直接訊きにいく。試乗で生じた疑念は晴れるか。

2020/01/04
Motor Fan illustrated編集部

トヨタ自動車先進技術開発カンパニー車両技術開発部動的性能技術開発室主幹山田浩史氏（肩書は取材当時）

実験に使った4車のなかで、アルミテープの効果が最も大きかったVWパサートについて山田さんは「おそらく電装パーツの影響でボディの帯電量が大きかったせい」と述べた。欧州車特にVWで顕著に見られる傾向だという。横風で姿勢がなかなか収束しない点については「セダンボディでリヤの側面積が小さいため、前から来る空気による復元力が小さいから」。それが大きなカングーやプジョーではリヤを軸に姿勢の乱れが収まることも一編に説明がついた。

御神体：アルミテープ。これはトヨタ純正品。

アルミテープによる放電効果は、空力的な効果だけではない。流体なら燃料でも油でも効くし、ゴムのような高分子化合物の分子間の動きを活発にもする。すでにトヨタではダンパーやブッシュ、さらには吸気管、モーター、燃料系に適応するアルミテープ関連の特許を数多く申請・取得している。実際の体感でも、ダンパーやブッシュの動きがやたらとスムーズになる印象のほうが空力安定より強い。（FIGURE：TOYOTA）

アルミテープ効果発生の理屈。何度もあちこちに書かれているが、理屈は明快。単なるアースである。電線によるグラウンドアースではなく空中に放電することが話をわかりにくくしているだけだろう。そうしてボディの電荷を中性化し、プラス帯電した空気の剥離を防いで、ボディに沿せ空力でボディの不安定な動きを抑えこむ。空気の剥離した層は言わば空力の「ガタ」であり、そのまま車体の不安定な動きにつながる。（FIGURE：TOYOTA）

アルミテープで前輪の動きがスッキリする理由。ホイールハウス内はインナーフェンダーとタイヤ&ホイールの帯電が相乗効果となり、空気がグチャグチャの状態で滞留している。これがリフトを発生させ、舵が不安定になる要因。放電によって滞留した空気が抜けるとダウンフォースが発生し、空力でタイヤの無駄な動きをも抑えこむ。タイヤに直接作用するだけに、挙動安定の効能は高い部分だろう。

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