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東京モーターサイクルショー会場で見つけたお宝、絶版バイク一挙! カワサキZ1/ホンダCB400FOUR/ホンダドリームCB750FOUR-K0/ホンダRC162

  • 2019/03/31
  • MotorFan編集部 北 秀昭
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写真は1974年(昭和49年)に発売されたCB400FOUR。

東京モーターサイクルショー2019には、超お宝ビンテージモデルとして知られる車両も登場。カワサキZ1、ホンダCB400FOUR、ホンダドリームCB750FOUR-K0、1961年の世界GPで活躍したホンダRC162をご紹介しよう。
PHOTO/REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)

カワサキ Z1(Z900スーパー4) by PMC

フロントはシングルディスク式からWディスク式にカスタマイズ。

 往年のZ系中心に、カスタムパーツなどを展開する「PMC」。写真は同社のリプレイスパーツを駆使して仕上げられた美しいZ1だ。

 カワサキZ1は、1972年(昭和47年)から1976年(昭和51年)にかけ、にヨーロッパ及び北米市場向けに製造販売された輸出専用モデル。絶版から40年以上たった今でも、多くのユーザーからリスペクトされ、人気を誇っている。

 Z1(ゼットワン)の正式名称は、「Z900スーパー4」。Z1は発売当初から、海外で爆発的ヒット。当然、「日本での発売を!」というユーザーの声も上がったが…。当時の日本国内では、自主規制により750ccオーバーのバイクは販売禁止。国内でZ1に乗るには、「逆輸入」という方法しかなかった(当時の逆輸入車は、為替レートや関税の関係もあり、非常に高額だった)。

 そのため、1973年(昭和48年)から1978年(昭和53年)に、「国内版の750cc版」として、通称“Z2(ゼッツー)”と呼ばれる「Z750RS(型式Z2)」が発売された。

 Z2の排気量は746cc。Z2は当初、Z1のエンジンをボアダウンし、トルク重視型の「ロングストローク型エンジン」として発売する予定だったが、ボアとストロークの両方を変更。

・Z1のボア×ストローク=66mmx66mm
・Z2のボア×ストローク=64mm x 58mm

 Z1はボア×ストロークが同寸の「スクエアストローク型エンジン」だが、Z1はボアよりもストロークが短い、高回転型の「ショートストローク型エンジン」に設定されているのがポイントだ。

【カワサキZ1の主要諸元】※カッコ内はZ2
全長x全幅x全高:2200mm x 865mm x 1170mm
ホイールベース:1490mm
シート高:815mm
排気量:903cc(746cc)
エンジン形式:空冷4ストロークDOHC8バルブ直列4気筒
内径x行程:66mmx66mm(64mm x 58mm)
圧縮比:8.5:1(9.0:1)
最高出力:82ps/8500rpm(69ps/9000rpm)
最大トルク:7.5kg-m/7000rpm(5.9kg-m/8500rpm)
始動方式:セル・キック併用
変速機:前進5速(リターン式)
サスペンション:
前 テレスコピック式
後 スイングアーム式
ブレーキ :
前 シングルディスクブレーキ
後 ドラム
タイヤサイズ:
前 3.25-19インチ
後 4.00-18インチ
最高速度:200km/h
乗車定員:2人
燃料タンク容量:18L

カワサキ Z1(Z900スーパー4) by ヨシムラJAPAN

フロントブレーキはシングルディスク式からWディスク式にチューン。
職人の“手曲げ”によるチタン製ストレートサイクロンマフラーを装着。

 レースでも活躍するパーツメーカー「ヨシムラJAPAN」が手掛けた、手曲げ手法によるヨシムラ管「レーシングチタン手曲ストレートサイクロン」を装着したZ1。

 エンジンはφ69ピストンKITでボアアップ。ST-L1カムシャフト、アジャスタブル軽量カムスプロケット、ヨシムラミクニTMR-MJN38キャブレター(デュアルスタックファンネル仕様)でチューニングされているのもポイント。

 アルミエンジンカバー(シルバー)やアルミオイルポンプカバー(シルバー)でドレスアップされた外観にも注目したい。

美しい集合マフラーに注目!ホンダ CB400FOUR(ノーマル)

 1974年(昭和49年)に発売された、400cc4気筒エンジン搭載の先駆け的モデル。美しい集合マフラーを採用したCB400FOURは、別名「ヨンフォア」として、今でも伝説的なモデルとしてリスペクトされている。

 エンジンは空冷4ストロークSOHC直列4気筒408cc(CB400FOUR-Ⅰ)。 発売翌年の1975年、運転免許制度改正(125cc未満の小型限定免許、400cc未満の中型限定免許、オーバー400ccの限定解除免許の設定)により、国内向けの398ccモデル(CB400FOUR-Ⅱ)も発売された。

 398ccモデルは、ボア径(51.0mm)はそのままに、ストロークを50.0mmから48.8mmに短縮化。エンジン回転数を上げてパワーを稼ぐ、高回転型のショートストローク型に設定されているのがポイントだ。

 408ccのCB400FOUR-Ⅰはフラットハンドル、398ccのCB400FOUR-Ⅱは、新たにアップハンドルを採用。また、最高出力は37ps/8,500rpm→36ps/8,500rpm、最大トルクは3.2kg-m/7,500rpm→3.1kg-m/7,500rpmにダウン。

 燃料タンクと同色だった左右サイドカバーを、398ccはブラックアウト化。タンクカラーはレッドを継続生産。ブルーは廃止され、イエローへと変更された。

「芸術品」とも呼ばれる美しい集合マフラーもヨンフォアの特徴。

【ホンダCB400FOURの主要諸元】※カッコ内は398cc版のFOUR-Ⅱ
全長x全幅x全高:2050mm x 705mm x 1040mm
ホイールベース:1490mm
シート高:1355mm
排気量:408cc(398cc)
エンジン形式:空冷4ストロークOHC8バルブ直列4気筒
内径x行程:51.0mm x 50.0mm(51.0mm×48.8mm)
圧縮比:9.4:1
最高出力:37ps/8500rpm(36ps/8500rpm)
最大トルク:3.2kg-m/7500rpm(3.1kg-m/7500rpm)
始動方式:セル・キック併用
変速機:6速(リターン式)
サスペンション:
前 テレスコピック式
後 スイングアーム式
ブレーキ :
前 油圧式シングルディスクブレーキ
後 ドラム
乗車定員:2人
燃料タンク容量:14L

“ナナハンブーム”の火付け役!ホンダ ドリームCB750FOUR-K0

 量産オートバイで世界初のオーバー200㎞/hを可能にした、1969年(昭和44年)誕生のモデル。写真は「K0(ケーゼロ)」と呼ばれる、初期型の1969年モデルだ。

 CB750FOUR-Kは型式名の後に、モデルイヤーごとに「K+数字」の通称が付くのが特徴。フリークの間では、写真の「K0」は「CB750FOUR-Kの中ではもっとも貴重」と珍重されている超お宝モデル。

 CB750FOUR-Kは、日本国内はもちろん、輸出先の海外でも高評価を獲得。カワサキZ2などとともに「ナナハンブーム」を巻き起こすなど社会現象にもなった。
 「日本国内メーカーの国内仕様モデルの排気量上限は750㏄まで」という、メーカー自主規制を作るきっかけとなったモデルとしても有名だ。

【ホンダ ドリームCB750FOUR-K(K0)の主要諸元】
全長x全幅x全高:2160mm x 885mm x 1120mm
ホイールベース:1490mm
シート高:1455mm
重量:235kg
排気量:736cc
エンジン形式:空冷4ストロークOHC8バルブ直列4気筒
内径x行程:61.0mmx63.0mm
圧縮比:9.0:1
最高出力:67ps/8000rpm
最大トルク:6.1kg-m/7000rpm
始動方式:セル・キック併用
変速機:5速(リターン式)
サスペンション:
前 テレスコピック式
後 スイングアーム式
ブレーキ :
前 油圧式シングルディスクブレーキ
後 ドラムブレーキ
タイヤ(前):3.25H19-4PR
タイヤ(後):4.00H18-4PR
乗車定員:2人
燃料タンク容量:19L
60㎞/h定地走行燃費:32km/L

1961年世界GP出場マシン!ホンダ RC162

 1961年(昭和36年)、世界GP挑戦3シーズン目に投入されたマシン。前年モデルのRC161に採用されていたシングルバックボーンタイプフレームからダブルバックボーンフレームに変更されているのがポイントだ。

 エンジンは空冷4ストロークDOHC16バルブ4気筒249cc。最高出力は45ps。ボア44mm×ストローク41mmのショートストローク型エンジンで、レブリミットは1万8000rpm。パワーバンドは1万3000~1万5000rpm。たった2000rpmの狭さの超ピーキーな特性だ。

 前後ブレーキは、世界GPマシンながらドラム式。職人が“叩き出し”で作ったというアルミ製フルカウルも、1961年という時代を感じさせるアイテムだ。

写真はツインリンクもてぎで開催された特別走行会の模様。ライダーは西ドイツGPで日本人初の世界GP優勝者となった高橋国光氏。(月刊モト・チャンプより)
アルミ製フルカウルを取り外したところ。(月刊モト・チャンプより)

【ホンダRC162の主要諸元】
エンジン:空冷4ストロークDOHC16バルブ4気筒249cc
最高出力:45ps以上/1万4000rpm
最大トルク:2.1kg-m/1万2000rpm
乾燥重量:126.5kg
タイヤサイズ(前後):2.75-18
トランスミッション:6速

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