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インプレ付きで乗り心地や使い勝手もわかる! 【2019年版・国産12台乗り比べ】通勤・通学・街乗りに、ガチで使える125ccスクーター教えます。

  • 2019/04/17
  • 佐藤恭央
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バイクの種類は数あれど、手軽さで125㏄クラスのスクーターに敵うものなし! 通勤・通学はもちろん「ちょっと近所のコンビニまで」なんて時も自転車代わりに使えちゃうのが魅力。そんな125㏄スクーターだけど比較してみれば各々でコンセプトや機能は大きく違う? 今回は110㏄モデルも含めて、2019年4月現在でラインナップされている国産モデルをメーカー別にご紹介。自分の用途や予算などと照らし合わせながら、じっくりと検討してみて!

YAMAHA編

国内メーカーでは最多の5機種を取り揃えるヤマハでは、代表格のシグナスXを筆頭に、三輪の個性派から最先端のスポーツモデル、足代わりに最適な廉価版まで幅広くラインナップ!

シグナスX SR(32万9400円):原二スクーターのエース!

原二ブームの火付け役として知られるシグナスXは、2003年の登場以降4度のモデルチェンジを経て熟成の域に! ボディサイズや12インチの足周り、パワーユニットなど全体のバランスに優れ、オールマイティに扱える。高い潜在能力を有し、日本や台湾ではミニバイクレースのベース車両としても用いられているほど。カスタムシーンも賑わっており、国内外から数多の社外パーツがリリースされているため、ドレスアップやチューニングが楽しめるのも魅力。

ブルーのバックライトを備えたデジタル表示の液晶メーターは、スポーティなバーグラフタイプの回転計がポイント。
導光タイプのスリムなLEDテールランプが印象的。左右セパレートされたアシストグリップもスタイリッシュだ。

impression:文句なしの基本性能で“遊べるスクーター”

「市街地の交通の流れに先行してダッシュを決めるのは朝飯前! ピークトルクが発生する6000rpm前後をキープして軽快に走ることが可能だ。この回転数でもエンジンや駆動のフィーリングは穏やかで不快感がない。元気良く走れる扱いやすさと快適な乗り心地とのバランスの妙に感心する。社外の排気量アップキットで200ccオーバーも可能だし、ブレーキやサスペンションなども豊富に揃うからワンランク上のポテンシャルを得ることもできる。イジって遊べる発展性も持ち味だから、こういった楽しみ方をするならばシグナスXが最有力手といえるだろう。(近田 茂)」

■SPECFICATION
全長/全幅/全高 1,890mm/690mm/1,120mm
シート高 775mm
軸間距離 1,305mm
車両重量 119kg
エンジン型式 空冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒
燃料消費率(WMTCモード値) 37.3km/ℓ
総排気量 124cm3
内径×行程 52.4mm×57.9mm
最高出力 7.2kW(9.8PS)/7,500rpm
最大トルク 9.9N・m(1.0kgf・m)/6,000rpm
燃料タンク容量 6.5ℓ
タイヤサイズ(前/後) 110/70-12/120/70-12
ブレーキ形式(前/後) 油圧式シングルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ
本体価格 32万9400円

NMAX(35万1000円):最新の水冷ブルーコア&可変バルブを採用

ヤマハの新世代エンジン「BLUE CORE(ブルーコア)」を搭載し、2016年3月にデビュー。アルミ製ダイキャストシリンダー&アルミ鍛造ピストンを採用したこのパワーユニットは6000rpmを境に低速と高速とでカムプロファイルを切り替える、可変バルブ機構(VVA)を備えている。兄貴分の155㏄と共通フレームの大柄なボディとパワフルな走行性能はロングクルージングやタンデムも楽にこなし、ABSを備えて安全面にも配慮。スポーティさとコンフォートを兼ね備えた一台なのだ。

立体的なオーバルデザインのフル液晶メーターは、デジタル表記の速度計をセンターに配し、上部に時刻、左に燃料残量を表示。
ロングサイズのシートは二人乗りでも狭さを感じず、パッセンジャーが握りやすいグラブバーも用意。給油口はセンターコンソール部に備える。

impression:俊敏な走りと操作性はさすがハイエンドモデル!

「大き過ぎず小さすぎず、全体のデザインも含めてビシッと決まっている車格は上級モデルとしての風格と落ち着いた乗り味を提供してくれる。前後13インチの足周りとよく切れるステアリングが相まって、そこそこ大きい割には狭い路地でのUターンが難なくできるのには驚いた!エンジンはトリシティと同じ可変バルブ機構付きだが、駆動セッティングやギヤレシオなどが車体にマッチしていて発進から高速域までキビキビと走る。素直な操縦性とピカイチのパフォーマンスからスポーツバイクに近い感覚を覚えたね。(近田 茂)」

■SPECFICATION
全長/全幅/全高 1,955mm/740mm/1,115mm
シート高 765mm
軸間距離 1,350mm
車両重量 127kg
エンジン型式 水冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒
燃料消費率(WMTCモード値) 43.6km/ℓ
総排気量 124cm3
内径×行程 52.0mm×58.7mm
最高出力 9.0kW(12PS)/7,500rpm
最大トルク 12N・m(1.2kgf・m)/7,250rpm
燃料タンク容量 6.6ℓ
タイヤサイズ(前/後) 110/70-13/130/70-13
ブレーキ形式(前/後) 油圧式シングルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ
本体価格 35万1000円

アクシスZ(24万3000円):普段使いに必要な機能を網羅

ホイールは前後10インチとし、シート高も比較的低めの770㎜に設定することで、足が着きやすく小回りも効く、街乗りで扱いやすい一台だ。車重はおよそ100kgと軽量なうえ、空冷仕様のブルーコアエンジンは燃費54.6km/ℓ(スペック値)を実現し、ヘルメットが2個入る大容量のシート下トランクと組み合わせてバツグンの実用性を誇る。車体価格がリーズナブルなのも嬉しいところ!

140km/hスケールの指針式速度計をメインにして右にフューエルメーターを配置。左右には各インジケーターが備えられるシンプルなレイアウト。
ヘルメット2個+αが収まる37.5ℓ容量のシート下収納スペース。お買いものから二人乗りでのお出かけまで幅広く活躍!

impression:意外なほど軽快な身のこなし!

「車体が軽量なのでガレージからの出し入れで押したり引いたり、クルリと向きを変える扱いがとても容易。走行中もハンドリングが軽くてクイックに扱えるのがグッド! これに10インチの小径ホイールが加わって乗車感覚もテキパキと身のこなしが良く、軽快な乗り味が魅力的。荒れた路面は得意ではないハズだが、前後サスペンションがしっかり動いて、足周りの仕事ぶりもなかなかのものだ。近所の気軽な足にはもってこい! 燃費性も素晴らしく、長く使えば使うほどに二種スクとしての良さが引き立つモデルだね。(近田 茂)」

■SPECFICATION
全長/全幅/全高 1,790mm/730mm/1,145mm
シート高 770mm
軸間距離 1,275mm
車両重量 100kg
エンジン型式 空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒
燃料消費率(WMTCモード値) 54.6km/ℓ
総排気量 124cm3
内径×行程 52.4 mm×57.9 mm
最高出力 6.0kW(8.2PS)/6,500rpm
最大トルク 9.7N・m(0.99kgf・m)/5,000rpm
燃料タンク容量 6.6ℓ
タイヤサイズ(前/後) 100/90-10/100/90-10
ブレーキ形式(前/後) 油圧式シングルディスクブレーキ/ドラムブレーキ
本体価格 24万3000円

トリシティ125(41万5800円):ヤマハの粋を集めたスリーター

前2輪、後ろ1輪という個性的なスタイルのトリシティは、LMW(リーニングマルチホイール)テクノロジーによって安定して走れる3輪仕様ながらも一般的なスクーターと同じような感覚で操れるのが特徴だ。やや大柄で車重はあるが、パワーユニットはNMAXと同型のパワフルな水冷ブルーコアエンジンを搭載しているので過不足はない。また前後LEDライトで夜間の明るさも申し分なし! より安全性を高めたABS仕様も設定されている。

横長の液晶パネルを採用。時計や温度計、燃料残量系のほかにオイルやVベルトの交換時期を表示するなど至れり尽くせりの多機能メーターだ。
KYB製のフロントフォークは、2本1組の片持ち方式。左レバー操作で前後輪にバランスよく制動力を発生させるUBS(ユニファイドブレーキシステム)で違和感なく操作が可能。

impression:豊かで快適な乗り心地を提供!

「LMWのキモであるパラレログラムリンクを介したフロントサスの動きは絶妙で、バンクしながら旋回するのは2輪の扱いそのものだが、ふらつくことはなく車体挙動の落ち着き具合は4輪のそれに迫る感覚だ。ブレーキはしっかり効くし、握りこけの心配がないからビギナーにもとっつきやすい。またエンジンのトルクも太く、この柔軟なパワーバンドを有効に使える変速具合も快適。現行モデルはスロットルレスポンスも改善されていて、追い越し加速でも軽快な身のこなしを見せつけてくれた。(近田 茂)」

■SPECFICATION
全長/全幅/全高 1,980mm/750mm/1,210mm
シート高 765mm
軸間距離 1,350mm
車両重量 159kg(ABSは164kg)
エンジン型式 水冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒
燃料消費率(WMTCモード値) 43.6km/ℓ
総排気量 124cm3
内径×行程 52.0mm×58.7mm
最高出力 9.0kW(12PS)/7,500rpm
最大トルク 12N・m(1.2kgf・m)/7,250rpm
燃料タンク容量 7.2ℓ
タイヤサイズ(前/後) 90/80-14/130/70-13
ブレーキ形式(前/後) 油圧式シングルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ
本体価格 41万5800円(ABSは45万3600円)

BW’S125( 32万9400円):SUVスクーターの代名詞

※試乗車は2017年モデルです。
ワイドなブロックパターンの12インチタイヤやバーハンドル&ハンドガード、フロントフォークブーツなどでオフテイストをプラスした異色のモデル。代々丸型の二灯ライトがアイデンティティだったが、現行機はシャープなマスクとなり、都会的なエッセンスを投入。スチール製のリヤキャリアも使い勝手マル! シグナスXと共有する空冷エンジンはキビキビ走り、社外パーツも潤沢なのでチューニングベースとしても人気が高い。

メーターユニットは独立しており、デジタル表記のスピードメーターとバーグラフ式のタコメーター、燃料残量計などを備える。
ヘッドライトに合わせたセパレートデザインのテールランプがスタイリッシュ! 昔ながらの丸パイプで構成されたキャリアと容量29ℓの収納で積載性にも優れる。

impression:アクティビティな遊びも楽しめる!

「シグナスXがベースだが、この雰囲気があるだけでオフロードも走れそうな気がしてくる。実際にブロックタイヤはちょっとしたダートでもグリップするし、ハンドガードも道路脇の小枝ぐらいは弾いてくれるから頼もしい。剛性感のある車体とダンパーが効いた前後サスのフィーリングが気持ちよく、シャキっとした走りを楽しめる。荒々しい鼓動感と中間加速から盛り上がるトルク感のワイルドなエンジンはトラクションが良く効くので、砂利道ではスロットルワークでリヤをスライドさせたりして遊ぶのもお手のモノ!(ケニー佐川)」

■SPECFICATION
全長/全幅/全高 1,910mm/765mm/1,125mm
シート高 780mm
軸間距離 1,305mm
車両重量 119kg
エンジン型式 空冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒
燃料消費率(WMTCモード値) 37.3km/ℓ
総排気量 124cm3
内径×行程 52.4mm×57.9mm
最高出力 7.2kW(9.8PS)/7,500rpm
最大トルク 9.9N・m(1.0kgf・m)/6,000rpm
燃料タンク容量 6.5ℓ
タイヤサイズ(前/後) 120/70-12/130/70-12
ブレーキ形式(前/後) 油圧式シングルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ
本体価格 32万9400円

ヤマハでは5月末までお得なキャンペーンも実施中!

詳しくは過去記事をチェック。(https://motor-fan.jp/article/10008954)

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