インプレ付きで乗り心地や使い勝手もわかる! 【2019年版・国産12台乗り比べ】通勤・通学・街乗りに、ガチで使える125ccスクーター教えます。
- 2019/04/17
- 佐藤恭央
HONDA編
毎日使う125㏄スクーターでは気になる「燃費」にも重点を置いたモデルが揃うホンダ勢。大人気のPCXにはハイブリッド仕様も登場し、110㏄モデルも展開するなど世界基準で勢力を拡大している。
PCX(34万2360円):eSPエンジンで燃費と走りを両立!
グローバルモデルとして2010年に登場して以降、常に販売台数は上位に位置し、シグナスXと人気を二分するヒット作。ダブルクレードルフレームにホンダ独自のeSPエンジンを搭載し、さらにアイドルストップ機能を備えてクラス随一の燃費性&加速力を持つ。14インチの大径ホイールは走破性に優れ、ゆったりとしたポジションが取れる大柄なボディと相まって長距離移動も快適にこなす。灯火類は全てLED仕様で、スマートキーといったハイエンドな装備も注目!
impression:ジェントルさが一層増している!
「2018年のモデルチェンジで駆動系の変速比や吸排気が見直され、全域でストレスを感じさせない、伸びやかな加速力を獲得している。ほぼ一定のトルク感をキープしながらグングンと速度を増していくのには驚いた! PCXのもう一つの魅力である前後14インチホイールについては、狙ったコーナーラインがキッチリと追え、旋回中もピタッと車体を安定させることができる。急に工事中の路面の凹凸などに遭遇しても、慌てることなく通過できる安心感は大きい。身長170cmの私にはフロアからシートまでの高さやレッグスペースが適度で、内腿の一部もシートにフィットして体圧が広く分散されるから長時間でも快適だった。(近田茂)」
■SPECFICATION
全長/全幅/全高 1,925mm/745mm/1,105mm
シート高 764mm
軸間距離 1,315mm
車両重量 130kg
エンジン型式 水冷4ストロークOHC単気筒
燃料消費率(WMTCモード値) 50.7km/ℓ
総排気量 124cm3
内径×行程 52.4mm×57.9mm
最高出力 9.0kW(12PS)/8,500rpm
最大トルク 12N・m(1.2kgf・m)/5,000rpm
燃料タンク容量 8.0ℓ
タイヤサイズ(前/後) 100/80-14/120/70-14
ブレーキ形式(前/後) 油圧式シングルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ
本体価格 34万2360円
PCXハイブリッド(43万2000円):電動アシストで異次元の走りへ!
PCXの車体やエンジンなどのプラットフォームはそのままに、エンジン始動や発電を担うACGスターターに駆動アシスト機能を持たせたハイブリッド仕様。四輪では浸透しているが、バイクの量産車では世界初となる技術だ。通常のPCXよりモーターの分だけパワー&トルクが増しており、燃費もアップ。スタートから4秒間、電動アシストが行われる設計となっている。なおこの技術を転用したフル電動のPCXエレクトリックもリース販売されている。
impression:鋭いダッシュ力でスポーティさに磨きがかかる!
「エンジンは静かだが、アクセルを開けた途端のダッシュ力がスゴイ! 瞬間的にトルクを発生できるモーターの利点が生かされており、クラッチがつながるまでの時間も短縮されているから出足の力強さは通常モデルとの違いは明確に体感できる。モーターアシストの立ち上がりも早く、コーナリング中でもリニアかつ安定してトラクションをかけ続けることができる。パワーモードは通常の『D』とより強力なアシストを発揮する『S』、アイドルストップを解除する『アイドル』の3つあるが、このモデルならではの加速感を味わいたいならSモードがオススメ。(ケニー佐川)」
■SPECFICATION
全長/全幅/全高 1,925mm/745mm/1,105mm
シート高 764mm
軸間距離 1,315mm
車両重量 135kg
エンジン型式 水冷4ストロークOHC単気筒
電動機種類 交流同期電動機
燃料消費率(WMTCモード値) 51.9km/ℓ
総排気量 124cm3
内径×行程 52.4mm×57.9mm
エンジン最高出力 9.0kW(12PS)/8,500rpm
モーター最高出力 1.4kW(1.9PS)/3,000 rpm
エンジン最大トルク 12N・m(1.2kgf・m)/5,000rpm
モーター最大トルク 4.3N・m(0.44 kgf・m)/3,000 rpm
燃料タンク容量 8.0ℓ
タイヤサイズ(前/後) 100/80-14/120/70-14
ブレーキ形式(前/後) 油圧式シングルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ
本体価格 43万2000円
リード125(30万9960円):質実剛健を体現! 利便性に富んだ一台
リード・EXの後継機として2013年にデビュー。PCXと同型のeSPエンジン&アイドリングストップ機能という先進装備を採用しているが、こちらは前12インチ、後ろ10インチの異径サイズの小径ホイールを組み、旋回性を高めつつ直進安定性もカバー。760㎜の低シート高は足着きも良く、クラス最大級の容量37ℓのシート下収納スペースも相まって普段使いでの使い勝手は随一! 派手さこそないが36年以上続く「LEAD」ブランドを正しく継承した機能を有している。
impression:全てをソツなくこなす、贅沢な作り込み!
「30万に届く価格を鑑みれば当然かもしれないがひとクラス上質な仕上がり。前後異径ホイールはステアリングを切った時の操舵感に適度な重さと落ち着きがあり、シルキーな乗り味に作用している。サスペンションと114kgの車重とのマッチングも良く、疲労が少ないため遠出も厭わない。エンジンブレーキの利きもスムーズで、加速性能もストリートユースでは十分に強力。トランクスペースが広いから雨具や工具などを積んでおけるし、なんなら一泊二日のツーリングにも行けてしまう、まさに“懐の深さ”が魅力。外観の仕上げも含めてプチ贅沢が楽しめる一台である。(近田茂)」
■SPECFICATION
全長/全幅/全高 1,840mm/680mm/1,130mm
シート高 760mm
軸間距離 1,275mm
車両重量 114kg
エンジン型式 水冷4ストロークOHC単気筒
燃料消費率(WMTCモード値) 50.0km/ℓ
総排気量 124cm3
内径×行程 52.4mm×57.9mm
エンジン最高出力 8.3kW(11PS)/8,500rpm
エンジン最大トルク 11N・m(1.1kgf・m)/5,000rpm
燃料タンク容量 6.0ℓ
タイヤサイズ(前/後) 90/90-12/100/90-10
ブレーキ形式(前/後) 油圧式シングルディスクブレーキ/ドラムブレーキ
本体価格 30万9960円(ツートーンカラーは31万3200円)
Dio110(23万1120円):スリム&ハイホイールの良コスパモデル
銘車「ディオ」の名を冠して2011年にリリース。PCXと同じく世界戦略車として開発され、海外市場も視野に入れた前後14インチのハイホイール仕様は悪路でも走りやすく、直進安定性にも大きく寄与。2015年のフルチェンではエンジンを刷新。空冷108㏄eSPエンジンとアイドリングストップ機能を新たに投入し、パワー&燃費に拍車をかけている。125ccモデルより安価に購入でき、燃費も抜群のコストパフォーマンスに優れる一台だ。
impression:通勤からプチツーまで行けるエコ・コミューターだ!
「ホンダ製スクーターならではのアイドルストップ機能を備え、燃費にゆとりを持って走れるのはエコ的な観点から見て贅沢そのもの。前後連動ブレーキが採用されており、左手レバーの操作だけでも十分なほどの制動力が効かせられるのは、ストップ&ゴーの多い混雑した環境下で安心感が高い。108㏄でもトルク感は中々のもので、車体が軽いから瞬発力がある。これに大径ホイールが組み合わされてヒラヒラと走り回れる。通勤・通学等、毎日の足に使用してもストレスは少なそう。もちろん休日のプチツーリングにもうってつけ!(近田茂)」
■SPECFICATION
全長/全幅/全高 1,870mm/690mm/1,085mm
シート高 750mm
軸間距離 1,255mm
車両重量 100kg
エンジン型式 空冷4ストロークOHC単気筒
燃料消費率(WMTCモード値) 54.0km/ℓ
総排気量 128cm3
内径×行程 50.0mm×55.1mm
エンジン最高出力 6.6kW(9.0PS)/7,500rpm
エンジン最大トルク 0.95N・m(9.3kgf・m)/5,500rpm
燃料タンク容量 5.2ℓ
タイヤサイズ(前/後) 80/90-14/90/90-14
ブレーキ形式(前/後) 油圧式シングルディスクブレーキ/ドラムブレーキ
本体価格 23万1120円(写真のマットギャラクシーブラックは23万4360円)
ビジネス向けのスクーターも!
デリバリーなどで活躍する「働くバイク」の代名詞、ベンリィ110(28万800円)も忘れちゃいけない! 最大積載量60kgのデッキキャリアや容量10ℓの燃料タンク、重い荷物を積んでいてもかけやすいセンタースタンドなど酷使されがちなネジネスシーンで使いやすい設計となっている。さらにフットブレーキや大型キャリア、前カゴ、ポジションランプなどを追加したベンリィプロ110(29万4840円)もラインナップ!
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