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食事はできる? トイレは? ドイツの高速道路、アウトバーンのサービスエリアを堪能してみた。

  • 2019/07/19
  • 伊藤英里
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ドイツの高速道路として有名なアウトバーン。区間によっては速度無制限で走ることができる高速道路として、ご存知の方も多いだろう。そんなアウトバーンの、日本でいうサービスエリアやパーキングエリアは、どのような雰囲気なのだろう。アウトバーンを走行しながら、いくつかの休憩施設に立ち寄ってきた様子をレポートする。
REPORT/PHOTO●伊藤英里(Eri Ito)

 今回走行したのは、ドレスデン空港からケムニッツ、そしてザクセンリンク・サーキットまでの道のりの往復。まずは、ドレスデン空港でレンタカーの手続きをする。「とにかくコンパクトなクルマにしてほしい」と頼んだところ、貸し出されたのは、ドイツの自動車メーカー、オペルのMOKKA X。小回りがきいて加速もよく、実に動きがスムーズで乗りやすかった。

ドレスデン空港。この時期のドイツは日が長く、このときすでに20時を過ぎていた
貸し出されたレンタカー、オペルのMOKKA X。今回はオートマを選択した

 ドレスデン空港からほど近い入り口からアウトバーンに入る。話に聞いていた通り、最も左側の追い越し車線はものすごいスピードで車が走り抜けていく。風切り音を発し、車線変更も加速しながら、実に滑らか。そんな運転を横目で見ながら、こちらは最も遅い右側の車線をキープ。右側の車線は実に穏やかで、平均90キロくらいで走行した。心の友は、ゆっくり走る大型トラックだ。

 アウトバーンに入って30分もしないうちに、早速『RASTHAUS DRESDNER TOR』という休憩施設を発見したので入ってみる。ガソリンスタンドとレストラン、売店、それからホテルが併設されていた。

駐車場はタイル地になっている。ここだけではなく、立ち寄った休憩施設は駐車場がタイル地だった
ここにはEV車用の充電システムが完備されていた
『IONITY』の急速充電ステーション

 バイク用駐輪スペースもあった。しかしこの日は平日ということもあってか、残念ながらバイクは一台も駐輪していなかった。

平日の午前中だったためか、バイクだけではなく、クルマの数も少なめだった

 レストラン兼売店の店内では、サンドイッチなどの軽食や、キャッシュオンスタイルで購入し、店内で食べられる食事なども用意されていた。日本のサービスエリアと比べると、規模はかなり小さめ。広さは日本でいうパーキングエリアに近い。

 売店で販売されているのはドリンクやお菓子など。スマートフォンの充電ケーブルなどのカーグッズも売られていた。このあたりは日本とあまり変わりはない。

レストランと売店の入り口
売店でもあり、食事を購入できる店内。奥には食事できるスペースがある
かなりの数のアルコールが販売されていた。これはおそらく、お土産用ではないはずだが……
気になって購入したモンスターエナジードリンク(グリーンティー味)。味は「緑茶だと思ってはいけない」

 ちなみに、トイレは有料。こうした休憩施設を利用するときには小銭の用意が必須だ。

子どもは無料らしく、扉が人型にくりぬかれている

 ケムニッツからドレスデン空港へ向かう途中では、『Auerswalder Blick』という大きめの休憩施設に立ち寄った。施設としては新しい印象で、子どもが遊べる遊具などが設置されている。

 こちらの休憩施設ではブッフェのようなスタイルで食事がとれるようになっている。サンドイッチやフレッシュジュース、ブレックファーストのプレート、スイーツなどを思い思いに取り、レジで精算するシステムだ。

ドイツでは、かなり重たそうなドアでも自動ドアが多かった
広々とした店内。雰囲気もオシャレ
トンカツに似たシュニッツェルという肉料理をはさんだサンドイッチ
ジュースは冷蔵庫ではなく、氷で冷やされていた
スイーツコーナー。パウンドケーキやマフィンなどが並ぶ

 隣接する売店では、サラミのようなソーセージとパンがカップに入ったものが売られていた。日本でいうおにぎりのようなものだろうか。ドイツ人にとって、ソーセージはとても身近な食べ物なのだなあとしみじみ感じさせられた一品である。売店ではこうした軽食のほか、新聞なども購入できる。

運転しながら食べられる携帯食、といったところなのだろうか

 せっかくなので、売店で売られていたマフィンを購入。チョコレートがかかっていていかにも甘そうだが、食べてみるとあっさりとしていてしつこくない。総じて今回の滞在中に食べたドイツ料理は、どれも味付けに違和感がないものばかりでおいしくいただくことができた。

甘ったるさはなく、かなりあっさり。チョコレートもしつこくない

 アウトバーンの休憩施設の規模はいくつかあるようで、今回紹介した2つの休憩施設のほかにも、駐車場と小さな売店があるだけのところや、ただ駐車場があるだけでトイレさえないところもあった。

 日本のサービスエリアと比べると、観光向けの趣は小さいと感じた。地域特産のようなお土産品などはあまり見かけず、食事やドリンクなど、アウトバーンを走るときに必要なサービスを提供している、といった印象だ。ただ、日本の高速道路のサービスエリアがそうであるように、地域によっても規模や雰囲気が変わってくるのではないかと思う。

 ドイツでアウトバーンを走行する際には、こうした休憩施設にも立ち寄ってみてはいかがだろうか。

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