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カワサキZ250にアンチエイジング効果あり!?…という気分になるほどアグレッシブな加速が良い!

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人気のNinja250をベースにカウルを取り払ったこのネイキッドモデルは、カワサキが誇るZブランドの実質的な末弟である。(Z125PROは趣が異なるから)車体とエンジンは基本的にNinjaと共通ながら乗り味は結構な違いが感じられた。11月1日からはニューカラーの2種が登場する。

REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO●山田 俊輔(YAMADA Shunsuke)

◼️カワサキ・Z250……608,300円

パールスターダストホワイト×メタリックスパークブラック

◼️カワサキ・Z250……610,500円(2019年11月1日発売予定)

メタリックマットグラファイトグレー×メタリックスパークブラック
キャンディスチールファーニスオレンジ×メタリックスパークブラック

 Ninjaがそうであるように、Z250はZ400の兄弟モデル。エンジンの排気量とドライブトレーンのギヤ比、そしてリヤタイヤのサイズが異なること以外は、ほとんど共通のモデルである。
 
 一方Ninja250との比較においては、カウルを剥ぎ取ったネイキッドへの変身でクリップオンのセパレートハンドルはパイプバーハンドルに変更。車幅は90mmワイドな800mmに広くなっている。車重は2kg軽い164kgだ。
 注目したい変更点はフロント回りのジオメトリーでキャスターは僅かに寝かされた24.5度に。トレールは90から92mmになった。つまりNinjaよりは安定性指向のセッティングに変更されている。
 
 ステアリングの切れ角は左右共に35度と共通ながら最小回転半径は2.5から2.6mへ大きくなっている。ほぼ共通の車体とエンジンでZとNinja、250と400で4機種のバリエーションを展開しているわけだ。
 
 Z250の税抜き車両本体価格は553,000円。11月発売予定の新型は2000円値上がりして555,000円だがなかなかリーズナブルな価格設定も魅力的に感じられる。
 筆者は既に両NinjaとZ400には試乗済み、今回は興味津々でZ250に跨がった。

⚫️実走燃費率28.2km/L

 ホッとするフィット感!とでも言おうか、細身で非力な筆者でも安心できる程良さを覚える。大き過ぎず重過ぎない適度な車格が自分の感覚にピッタリだ。常々少し排気量の大きなバイクが欲しいと思いながらも、この気軽な雰囲気に触れると、やはりこのクラスが自分には相応しいかもしれないと思ってしまうのもまた正直なところだ。
 
 Z400やNinja250と比較すると車重はたかだか2 kg軽いに過ぎないのだが、跨がり車体を引き起こした時の感触は、それ以上に軽く感じられるから不思議な物である。ただ、兄弟機種同様に、タンク内のガソリンが揺れる余韻が車体のロール方向に微妙に伝わって来る。直ぐに慣れてしまうのも事実だが、少々気になった。
 
 さて、ライディングポジションは写真の通り上体の起きた一般的な姿勢で乗れるがステップ位置は少し後退ぎみでスポーティな雰囲気。いつでも即座に下半身の筋力を活用したアグレッシブな乗り方も楽しめる。普段は気楽な乗り味だが、いつでも機敏な走りに対応できるスタンバイモードで走る感覚である。
 Ninjaよりは明確にワイドなハンドルを握り少し両肘を左右に張り出してチョット前傾姿勢を決めるとストリートファイター的な乗り味にも直ぐにシフトできるのだ。 
 
 そして何よりも特筆すべきは、伸びの良いショートストロークエンジンの出力特性がとても元気良い。基本的にはNinja250と同じハズだが、少しアップライトな姿勢のネイキッドで乗ると痛快なまでの吹き上がり。その小気味よさがさらに強調されて感じられた。
 
 高回転高出力を引き出す感覚、豪快にブン回して走ると何だかワクワクと胸踊る感じがする。レッドゾーンは13,500rpmから。10,000rpm前後のフルパワーを発揮させることが許容されるのはこのクラスならではだろう。持てるパワーを出し切りながら夢中になって走っていた若き頃を思い出す。アンチエイジングマシンのようにさえ思えてしまう程、楽しいし、笑顔にもなれるのである。
 
 出力特性を探ると5000rpm以下は非力だが普通に加速すると発進後にセカンドへシフトアップする時は既にその領域を超えているからトルクフィールは強力。7000rpmを超えるとさらに俊敏な吹き上がりで250ながらも侮れないパフォーマンスに驚かされることは請け合いである。もちろんその反面として、使用回転域が高めになり、落ち着いた雰囲気を楽しむ乗り味ではない。しかしこの元気の良い走りを体感すれば素直に体笑顔になってしまう。普段の走行でもそんなエキサイティングな走りを楽しめる所に大きな魅力を感じた。

 今回は120km程の走行に過ぎず、撮影や都内渋滞路に加えて前述の小気味よい走りを存分に楽しんで実測燃費率は28.2km/Lという結果。安定クルージングの多いツーリング用途なら30km/Lを軽くオーバーする事は間違いなさそうだ。
 

⚫️足つきチェック(ライダー身長170cm)

筆者の体格にもピタリとフィットする、程よい感覚がとても良い。シート高は795mm。写真の通り膝にも少しの余裕を持って両足はべったりと地面を捉えることができる。ふくらはぎにステップエンドが軽く接触する。乗車時の膝の位置は腰よりも低く、アクティブなライディングもしやすい。

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