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【価格差10万円!?】DOHC4バルブ15馬力の新型ホンダCB125Rと国内125cc最強のGSX-S125 ABSと諸元比較

  • 2020/12/25
  • MotorFan編集部 北 秀昭
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写真左は新型のホンダCB125R(欧州仕様/キャンディクロモスフィアレッド)、写真右は スズキGSX-S125 ABS(国内仕様/トリトンブルーメタリック)。ともに最高出力15馬力を発揮。

ホンダが欧州向けの2021年NEWモデル、CB125Rを発表。SOHC2バルブからDOHC4バルブに進化した新型は、国内でも発売予定だ。ここではDOHC4バルブエンジンを搭載したCB125Rのライバル車であり、125ccクラス国内最強のスズキGSX-S125 ABS(国内仕様)と比較検証。両モデルのスペックを元に、両車の違いを紐解いてみた。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
※注:記事内のホンダCB125Rのスペックは、すべて欧州仕様のものです

欧州仕様のCB125Rは、国内仕様のGSX-S125 ABSと同じく15馬力を発揮!国内仕様のCB125Rはどうなる?

新型のホンダCB125R(欧州仕様/マットジーンズブルーメタリック)
 ホンダが欧州向けの2021年NEWモデル、CB125Rを正式に発表。欧州仕様のCB125Rは、エンジンをSOHC2バルブから、DOHC4バルブに変更して15馬力にアップ。また、125ccクラス初となる、SHOWA製SFF-BP倒立型フロントフォーク(大口径のΦ41mm)を採用しているのがポイントだ。

 欧州やアセアン諸国では、125ccクラスのスポーツモデル競争が激化しており、カワサキNinja125、カワサキZ125、ヤマハR125が水冷4ストローク単気筒DOHC 4バルブエンジンで、最高出力15馬力を発揮。

 国内では、フルカウル付きモデルのスズキGSX-R125 ABSとネイキッドモデルのGSX-S125 ABSが、ともに水冷4ストローク単気筒DOHC 4バルブエンジンを搭載し、最高出力15馬力を獲得。

 今回発表された欧州向けの新型CB125Rは、国内でも発売予定。国内仕様の詳細は不明だが、新型のCB125Rが「125ccクラス最高峰」を前提に設計されているのは明らかであり、最高出力もスズキGSX-R125 ABS&GSX-S125 ABSと同等となる15馬力で発売されると予測。ここでは国内でのライバル車でもある、GSX-S125 ABSと新型CB125R(欧州仕様)のスペックを比較してみた。

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スズキ GSX-S125 ABS(国内仕様)

タイタンブラック
スズキ GSX-S125 ABS(国内仕様)。前後ホイールはアルミキャスト型の17インチを装備。

水冷4ストロークDOHC単気筒4バルブエンジンの違い

【ホンダ CB125R(新型・欧州仕様)】
エンジン:水冷4ストロークDOHC単気筒4バルブ
総排気量:124.9cc
内径×行程:57.3mm x 48.4mm
圧縮比:11.3
最高出力:15ps/10,000rpm
最大トルク:1.18kgf・m/8,000rpm
ミッション:6速
燃料消費率(WMTCモード値):45.5km/L

【スズキ GSX-S125 ABS(国内仕様)】
エンジン:水冷4ストロークDOHC単気筒4バルブ
総排気量:124cc
内径×行程:62.0mm×41.2mm
圧縮比:11.0
最高出力:15ps/10,000rpm
最大トルク:1.1kgf・m/8,000rpm
ミッション:6速
燃料消費率(WMTCモード値):45.1km/L

 水冷4ストロークDOHC単気筒4バルブエンジンを搭載した両モデルは、どちらも1万回転で15馬力、最大トルクも8,000回転で1.1kgf・mを発揮。内径×行程(ボア径×ストローク長)は大きく異なっており、GSX-S125 ABSがショートストローク型でスポーティなイメージ。

 ストローク径よりもボア径の大きなエンジンは「ショートストローク型」と呼ばれ、一般的にボア径が大きくなるほど、ショートストローク率が高まり、エンジン回転数を上げてスポーティなエンジンだといえる。

 CB125Rのショートストローク率は、57.3÷48.4=1.183。GSX-S125 ABSのショートストローク率は、62.0÷41.2=1.504。ちなみに250cc4気筒のスーパースポーツモデル・カワサキNinja ZX-25Rは、ボア50.0mm×ストローク31.8mmで、ショートストローク率は、50.0÷31.8=1.572。4気筒と単気筒という違いはあるが、やはりGSX-S125 ABSは、回して面白い、回してパワーを稼ぐ高回転型のエンジンであるといえる。

 一方、ショートストローク型ながら、GSX-S125 ABSよりもショートストローク率の低いCB125Rは、トルクフルな方向性の街乗りを重視した特性に味付けされている模様。また、燃費性能も視野に入れて開発されたと考えられる。

ホンダ CB125R(新型・欧州仕様)のエンジン周り。GSX-S125 ABSに比べ、エンジン前部に設置されたラジエターはコンパクト。
スズキ GSX-S125 ABS(国内仕様)のエンジン周り。エンジン前部には、冷却性の高い大型のラジエターを装備。

外観、足周り、取り回し性能の違い

ホンダ CB125R(新型・欧州仕様/キャンディクロモスフィアレッド)
スズキ GSX-S125 ABS(国内仕様/トリトンブルーメタリック)

【ホンダ CB125R(新型・欧州仕様)】
全長×全幅×全高:2,015mm×820mm×1,055mm
ホイールベース:1,345mm
最低地上高:140mm
シート高:816mm
車両重量:130kg
最小回転半径:2.3m
キャスター角(度):24.2°
トレール量:90.2mm
燃料タンク容量:10.1L
ブレーキ:前後油圧ディスク式(ABS) 前Φ296mm波型ディスクローター、後Φ220mm波型ディスクローター
タイヤ:前110/70R17M/C 54H 後150/60R17M/C 66H
灯火類:全LED

【スズキ GSX-S125 ABS(国内仕様)】
全長×全幅×全高:2,000mm×745mm×1,035mm
ホイールベース:1,300mm
最低地上高:165mm
シート高:785mm
車両重量:133kg
最小回転半径:2.3m
キャスター角(度):25.3°
トレール量:93mm
燃料タンク容量:11L
ブレーキ:前後油圧ディスク式(ABS) 前Φ290mm波型ディスクローター、後Φ187mm波型ディスクローター
タイヤ:前90/80-17M/C 46S 後130/70-17M/C 62S
灯火類:ヘッドライト・ナンバープレートランプはLED

 アンダーカウルを装備したネイキッドスタイルがポイントの両車。落ち着いたイメージのCB125Rに対し、 GSX-S125 ABSはやや尖がった過激なフォルムが特徴だ。

 両車とも前後ホイールは17インチに設定し、軽快なイメージのアルミキャストを採用。ボディサイズはGSX-S125 ABSがややコンパクトだが、最小回転半径はどちらも2.3mで、取り回し性は互角だと予測。

 GSX-S125 ABSのフロントフォークはスタンダードな正立型だが、CB125Rは125ccクラスには世界初採用となる、SHOWA製SFF-BP倒立型フロントフォークを採用。しかもΦ41mmの大口径タイプ(Ninja ZX-25RはΦ37mm)をチョイスするなど、125ccクラスの常識を超えた、贅沢な装備が盛り込まれている。

 両車のブレーキは前後に油圧式ディスクを採用。ディスクローターは両車とも前後に波型をチョイスしているが、CB125Rには大径の前296mmディスクローター、後Φ220mmディスクローターに加え、フロントにレーシーなラジアルマウントキャリパーを導入するなど、GSX-S125 ABSを一歩リードする機構が盛り込まれている。

 CB125Rのタイヤは、前後ともGSX-S125 ABSよりも2サイズワイド化。125ccクラスとは思いえない、迫力ある足元に仕上げられているのが特徴だ。

価格差は10万円以上になる!? 新型のホンダ CB125Rは、いくらで発売される?

ホンダ CB125R(新型・欧州仕様/パールスモーキーグレー)
 ホンダ CB125Rの現行モデルは45万6500円(消費税10%込)で発売。一方、スズキ GSX-S125 ABSの価格は36万800円(消費税10%込)。その差は9万5700円。水冷DOHC 4バルブエンジン搭載で、ハイパワーな15馬力という観点から見れば、GSX-S125 ABSは実にお買い得な1台。これはスズキならではのバーゲンプライスともいえよう。

 DOHC 4バルブの新型エンジン、豪華なSHOWA製SFF-BP倒立型フロントフォークを採用した新型は、現行型に比べてどのくらいアップするのか? 国内仕様の詳細や価格に注目だ。

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