新車・中古価格

2023/06/08

スバルソルテラの新型モデル情報を紹介します。スバルソルテラの性能・装備や燃費・内装など特徴をまとめて解説。スバルソルテラ新型モデルのグレード一覧や新車・中古価格をチェックして購入の参考にしてください。

スバルソルテラ新型モデルの概要

スバルソルテラは、トヨタとの共同開発から生まれたSUVタイプの電気自動車。トヨタのbZ4Xとは、兄弟モデルの関係だ。CセグメントクラスのSUVタイプのEVで、駆動用バッテリーの総電力量は71.4kWh。ET-SSとET-HSをラインアップし、ET-SSは2WD（FF）と4WD（AWD）で、上級グレードのET-HSは4WDのみの設定だ。一充電走行距離は仕様によって異なり487〜567km。デイリーユースだけでなく、ドライブもしっかりとこなせるスペックを持つ。

ヘキサゴンデザインを取り入れたフロントマスクなど、スバル車ならではのモチーフを用いたエクステリアや、開放的な空間を実現したインテリアなども特徴。長年蓄積してきたAWD制御の技術などフットワークの良さも魅力のEVだ。

ネーミングは、ラテン語で太陽を意味する「SOL（ソル）」と、大地を意味する「TERRA（テラ）」を組み合わせた。

KINTOでのリースのみで登場したbZ4Xと異なり、ソルテラは、販売での展開も行う。リースは期間のほか走行距離などが選べるプランを用意する。

スバルソルテラの外観・内装デザイン

トヨタとの共同開発で生まれたEVだが、独自のアイデンティティを宿して誕生したスバルソルテラ。その仕上がりぶりはぜひチェックしたい部分だ。ここで、外観のルックスに加えて内装デザインについても見ていこう。

外観：大型のヘキサゴン型グリル採用

開口部のない大型のヘキサゴングリルと、精悍な印象を与えるLEDヘッドランプがフロントマスクの注目ポイント。サイドビューでは、大型のホイールアーチが見せるSUVらしい逞しさや、低重心のスポーティなシルエットが見どころだ。特徴的なデザインのリアコンビランプに加えて、力強いスタンスが印象的なリアビューでは、空力形状によりBEVらしさも表現したという。

ランプ類は、ヘッドライトに加えて、リアランプもLED。前後のフォグランプも全グレードに標準装備し、こちらもLEDタイプとなる。ドアミラーが全車でブラック仕上げになっているのも特徴だ。

内装：トップマウントメーターも魅力

「運転の愉しさと、くつろぎの開放空間の融合」というインテリアデザインコンセプトのもと、低く抑えたインパネデザインを採用。7インチ液晶画面を用いたメーターユニットをステアリングよりも高く、そして遠方にレイアウトしたトップマウントメーターは、ドライバーの視線移動量を低減するとともに優れた視認性を確保した。また、フードレスにすることで、先進性を感じさせるデザインとしながら、開放的な空間を作り出す源になっている。

インストルメントパネルは、ファブリック仕立てである点も特徴で、視覚的にリラックスできる心地良さをもたらしている。インフォテインメントを集約させた大型ディスプレイ（横型デザイン）や、フロアコンソール下部の吹き抜け形状も注目のポイントだ。シフトはダイヤル式で、指先によるシフト操作ができ、Pポジションへはワンタッチ。パワースイッチをOFFにすると自動でPポジションへ切り替わる機能も備えている。

スバルソルテラのサイズ・室内スペース

スバルソルテラは、大きさとしてはミドルサイズのボディを持つEV。実際、そのサイズは、他のモデルと比べてみるとどの程度になるのかはぜひ確認しておきたい部分だ。そのほか、快適性や実用性を左右する室内スペースや収納についてもチェックしてみよう。

ボディサイズ：4.7mに迫るボディ全長を持つ

ボディサイズは、全長4690㎜×全幅1860㎜×全高1650㎜。フォレスターと比較すると50mm長く、45mmワイドで、高さは65mm低いから、フォレスターをひと回り大きくしながら高さを抑えたボディといった印象だ。都市部を中心にしたタウンユースで持て余すほどではないが、クロストレック（4480×1800×1575mm）よりはかなり大柄のボディなので、狭い路地などでは運転に自信がないとやや戸惑う場面はありそうだ。

ロードクリアランス（最低地上高）は210mm。フォレスターの220mmに近い数値なので、SUVとしての素質が光る。斜面に乗り上げる時のアプローチアングルなどの対地障害角も確保していて、SUVとしての基本性能と、さまざまなシーンでの高い走破性を実現している。

室内スペース：くつろげる開放感ある空間

e-スバルグローバルプラットフォームの採用で、ロングホイールベースとフラットなフロアを実現。運転席と助手席の間隔も十分に確保し、前後左右に余裕が感じられるスペースを生み出した。後席の足元には、足を伸ばしてくつろげる空間を確保していて、BEVならではのロングホイールベースを生かした仕様だ。

シート表皮は、ET-SSグレードがファブリックで、ブラックのカラーにシルバーステッチを組み合わせる。上級グレードのET-HSは、本革仕立てで、タンカラーにブルーステッチという組み合わせだ。運転席10ウェイパワーシート、助手席4ウェイパワーシート、シートヒーター（運転席+助手席+後席左右）を全車に装備。ET-HSは、フロントシートベンチレーションも標準で備える。

収納スペース：キックセンサー付きバックドア全車標準

SUVとしての荷室の積載性にこだわったカーゴルームも魅力。9.5インチのゴルフバッグが4個入る容量を確保し、フロアボードを下段にすれば464L（ET-SSグレードは475L）の大容量の荷室空間。ボードを上段にして分割可倒式のシートバックを前に倒せば、ワイドな開口部とあわせて、フレキシブルな使い勝手を提供してくれる（荷室開口部の最大幅は1050mm、荷室高は757mm）。

リアバンパーの下に足を出し入れして、バックドアが自動で開閉するキックセンサー付きパワーバックドアを全車に標準装備。カーゴルームに100V/1500Wのコンセントを採用するから、アウトドアシーンで便利だ。

小物収納は、フロアコンソール下スペースのほか、フロアコンソールリッド、前席カップホルダー、スマートフォントレイ、ワイヤレス充電器、リアシートセンターアームレスト（カップホルダー付き）などを備える。

スバルソルテラの性能・燃費・装備

2グレードをラインアップしたスバルソルテラ。全車に総電力量（71.4kWh）のバッテリーを搭載し、2WDと4WDで異なるモーターを積み込む。走りの性能や、スバルの技術を最大限に注いだという4WDシステムは気になる部分。また、エンジン車の燃費にあたる電費も、ぜひチェックしたいポイントだ。装備・機能についても、ここでチェックしていこう。

走行性能：新時代の4WDシステムを構築

ET-SSの2WDに搭載したモーターは、150kWの最大出力と、266Nmの最大トルクを発揮する。ET-SSとET-HSのどちらのグレードにも採用する4WDは、フロントに加えてリアにもモーターを搭載し、前後とも80kW、169Nmのパワースペックを誇る。前後独立モーター駆動式AWDであるこの4WDは、スバルが培ってきた技術を最大限に注ぎ込み、モーターの優れたレスポンスや精度を生かしたもので、緻密な駆動配分を可能にし、安心感のある走りをもたらす。

また、4WDにはX-MODEも採用する。高い悪路走破性をBEVで実現するための搭載で、モーターの力強いトルクと素早い応答性を生かして4輪の駆動力やブレーキなどを適切にコントロール。悪路からのスムーズな脱出をサポートしてくれる。

こちらも4WDのみだが、アクセルを戻したときの減速度（回生ブレーキの強さ）をパドルスイッチの操作によってコントロールできるパドルスイッチも採用（減速度は4段階で調節可能）。また、ドライブモードセレクトは、2WDはノーマルとエコの2モード。さらに4WDではよりダイレクトなレスポンスを生むパワーモードも加えた3モードとなる。

安全性能：スバルセーフティセンス搭載

安全システムに関して、アイサイトはスバルならではのシステムだが、このソルテラはトヨタによるモデルのため、トヨタセーフティセンスに準じたスバルセーフティセンスとなる。

2つのセンサー（単眼カメラとミリ波レーダー）を用いて、クルマや歩行者、白線などを高精度に認識して各種機能を制御する。

●主な機能
・プリクラッシュセーフティ（歩行者〔昼夜〕
・自転車運転者〔昼夜〕
・自動二輪車〔昼〕検知機能付き衝突回避支援タイプ/ミリ波レーダー＋単眼カメラ方式）
・プリクラッシュセーフティ：交差点衝突回避支援（右左折）
・レーダークルーズコントロール（全車速追従機能付き）
・レーンディパーチャーアラート［LDA］
・レーントレーシングアシスト［LTA］
・ロードサインアシスト［RSA］
・パーキングサポートブレーキ（後方歩行者）［PKSB］
など

燃費性能：ET-SSは一充電走行距離567km

高い動力性能を持つ大型リチウムイオンバッテリー（総電力量71.4kWh）を搭載。水冷式温度調整システムを採用し、安定したパフォーマンスを発揮する。一充電走行距離（WLTCモード）は、ET-SSの2WDでは567kmを達成。そのほか、ET-SSの4WDは542km、ET-HS（4WD）は487kmだ。

交流電力量消費率は、ET-SSの2WDでは126Wh/km、ET-SSの4WDは133Wh/km、ET-HS（4WD）は148Wh/kmで、こちらもスペックはET-SSの2WDが優れた数値を持つ。なお、それぞれを1kWhあたりの走行距離に換算すると、ET-SSの2WDが7.9km/kWh、ET-SSの4WDは7.5km/kWh、ET-HS（4WD）は6.7km/kWhとなる。

CHAdeMO規格の急速充電に対応し、150kW出力の急速充電器では、約30分で満充電量の80％までチャージ。90kW出力の急速充電器では、約40分で80％までチャージできる。なお、駆動用バッテリーの容量（初期容量70％以上）を8年間・走行距離16万kmまで保証を設けている。

また、V2H機器の接続ができ、バッテリーの電力を住宅に供給可能。災害時の停電などでも、照明やエアコン、冷蔵庫などの電気製品を使用できて安心だ。

装備・機能：ディスプレイは横型12.3インチ

ステアリングや、シフト、アクセル、ブレーキを車両が制御して駐車や出庫をサポートするAdvanced Parkは全車に標準装備。専用アプリを用いて、車外から遠隔で駐車・出庫できるリモート機能は、上級グレードのET-HSに装備した。車内での車両操作時と同様に「並列バック駐車」「並列前向き駐車」「並列前向き出庫」「並列バック出庫」「縦列駐車」「縦列出庫」「前後移動」に対応する。

インパネ中央には、使い勝手の良い低めの位置に12.3インチの高精細な大型ディスプレイ（横型画面）を採用する。タブレット感覚でタッチ操作でき、ナビやオーディオ、車両設定、T-Connect（T-Connectは申し込み手続き必要）などの多彩な機能をここに集約する。クルマに乗り込む前にエアコンON操作や、スマートフォンをクルマのキーの代わりにするなどコネクテッドも充実。また、音声認識機能があり、ステアリングのスイッチまたはセンターディスプレイのアイコンを押すほか、「Hi SUBARU」と声をかければ、ナビ、オーディオ、エアコン、パワーウインドウを操作できる。さらに、Apple CarPlayや、Android Autoにも対応するなど、さまざまなインフォテインメントを提供する。

フロント6個、リア4個のスピーカーとウーファーのシステムに加え、圧縮音源をオリジナルに近づけて再生する「Clari-Fi」、音質向上と消費電力の低減に貢献する「GreenEdge」なども採用するハーマンカードンサウンドシステムは、上級グレードのET-HSに装備した。

スバルソルテラおすすめポイント要約

トヨタとのタッグで生まれた新世代SUVタイプのEVで、ET-SS（2WD)で一充電走行距離567kmを達成するなどEVとしての魅力をたっぷり備えて登場したスバルソルテラ。新しさと開放感に満ちたインパネデザインなど先進デザインもまた魅力だ。さらに、12.3インチディスプレイナビや、コネクテッド機能や、駐車支援など、欲しいシステムを標準で搭載するなど、装備面の充実も注目のポイントだ。

2WDは、トヨタのbZ4Xと共通する部分が多い一方、4WDではドライブモードがパワーモードも設けた3モード式となり、ステアリングを握りながら回生ブレーキの強さをコントロールできるパドルスイッチもソルテラだけの装備だ。そのほかサスペンションセッティングなども異なるから積極的にソルテラを検討したい部分も多い。

bZ4Xは、KINTOによるリースのみの展開となっているが、ソルテラでは販売での展開も実施。残価設定ローンなども活用できる。また、リースも用意があり、走行距離を選択できたり、自分にあったメニューを設定できる。多くの選択肢から検討できるのが、ソルテラのありがたい部分だ。なお、CEV補助金は、他のEVなどと同様、中古車では適用外となる点は留意しておきたい。