2ステージターボシステムの複雑な配管が分かるテストベンチでの写真と見比べると、よくこれがクルマに収まっているものだと思えてくるエンジンベイ。いわゆるフロントミッドシップであり、エンジン主機はバルクヘッドに食い込む位置に。前方で吸気管が上下に走るところに円錐形のデバイスが見えるが、これがコンプレッサーバイパスバルブのユニット。
【参考】ガソリンエンジンの6G75型。3.8ℓの排気量を持つ仕様。
上のグラフは、従来のダカールラリーにおけるNAガソリン・エンジンと今回のレーシング・ディーゼルのエンジン性能曲線で、上側の2本のカーブが出力、下側がトルクを示す。公称値に基づいてピーク性能を比較すると、ディーゼルは出力で約10%、トルクに至っては約60%もの向上を実現。ただし、レブリミット手前の高回転域ではNAガソリン以上の落ち込みが見られ、ボア×ストロークの変更を含めた対策が検討されていた。
片バンク分の2ステージターボユニットの全容。上側が低圧ターボで、常時作動させるためウェイストゲートもこちら側に備わり、リストリクターを介して新気を導入する。規定のリストリクター径はφ38mmだが、それが両バンクに備わるので、√2で割ったφ26.8mmが各々の実寸。下側が高圧ターボで、低圧ターボのタービンに排気を流すエキゾーストマニホールドアダプターの中間にエキゾーストコントロールバルブが備わる。
2ステージターボシステムの複雑な配管が分かるテストベンチでの写真と見比べると、よくこれがクルマに収まっているものだと思えてくるエンジンベイ。いわゆるフロントミッドシップであり、エンジン主機はバルクヘッドに食い込む位置に。前方で吸気管が上下に走るところに円錐形のデバイスが見えるが、これがコンプレッサーバイパスバルブのユニット。
【参考】ガソリンエンジンの6G75型。3.8ℓの排気量を持つ仕様。