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乾燥重量146kg+最高出力215psのサーキット専用モデル 世界限定750台、価格は1000万円! BMW「HP4 RACE」に乗った!!

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PHOTO:小林克好 REPORT:後藤武

ワールドスーパーバイクのレーサーよりも軽量で、最高出力はたった3ps 低いだけ。そんなとんでもないスペックで登場したのが「HP4 RACE」。世界限定750 台という超プレミアムなサーキット専用マシンを、日本屈指の高速コースである富士スピードウェイでライド!

超速くてスーパー楽しい、金があるなら絶対買え!

いやぁしかしBMWも大変なマシンを出したもんだ。何しろリッターバイクのくせに乾燥重量が146kgである。WSBKより軽くてMotoGPマシンよりちょっと重いだけ。ちなみにCRF250Lなんてカタログ値だと144kg(!)だかんね。どんだけ軽いんだよって感じ。エンジンだってほぼWSBKレーサーの215ps。つまりマシンのパフォーマンスはWSBK以上、MotoGP未満ってことだ。これで市販車だっていうんだからすごい話だ。
 
このマシン、作りに関しても一切の妥協をしていない。フレームもホイールもカウルもカーボン製。キャリパーも750セットだけブレンボにオーダーしたスペシャルメイド。つまり美しさや質感に至るまですべての点で最高(しかもこれまでにないレベルの)を追求している。

走りのパフォーマンスは猛烈だった。これまで乗ってきたスーパースポーツとは加速、減速、コーナーリング、すべてにおいて次元が違う。けれど、このマシンの本当に凄いのはライダーの意思に忠実な自由自在感。
 
バイクなんて所詮、ライダーの感覚で操縦する乗り物。だからパワーが出ているバイクこそ「これだったら思い切りいける!! 」と、走り出した瞬間にライダーが感じられなきゃいけない。
 
その点HP4レーサーは、スロットルに対するレスポンス、ブレーキの効き方、ハンドリング、サスの動きなど、すべてにおいてライダーに恐怖を一切感じさせないのが本当に素晴らしい。HP4レーサーではこの点を徹底的に磨いているってわけだ。

正直に言うとオレはスーパースポーツ嫌いである。それは自由自在感が足りないままパフォーマンスだけ高いバイクが多いから。わざわざ金出して怖い思いしてまで走りたくなかったんである。でもコイツはこれだけ速いのに滅茶苦茶に楽しかった。もしも金持ってて購入を迷っているヤツ、いたら買っておけよ。絶対に後悔しないから。オレが保証する。

BMW の精鋭スタッフが一つ一つ手作業で製作するモノコック構造のカーボン製フレームを採用。独自構造により重量は7.8㎏と超軽量ながら高剛性と柔軟性を両立している。
グリップ力と自由度を高めたカーボン成型のシートカウル。後端には2D 製データ-ロガーが収納されている。
ホイールもカーボン製だが、スポーク内部に特殊フォームを流し込み、走行時の不快な音をシャットアウトしている。
ライディングモードの切り替え、バックトルクの効き方の設定変更などを行うコックピット周り。

【SPECIFICATIONS】
■全長×全幅×全高2070×777×1193mm
■ホイールベース1440mm
■シート高831mm
■車両重量171.4kg
■エンジン種類水油冷4ストDOHC4バルブ
■並列4気筒
■総排気量999cc
■最高出力215ps(158kW)/13900rpm
■最大トルク120Nm /10000rpm
■燃料タンク容量約17.5ℓ
■タイヤ 前・後120/70ZR17・200/60ZR17
■価格 1000万円

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