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トライアルも電動の時代に突入! ヤマハ「TY-E」のデモランを間近で目撃
- 2018/03/27
- MotorFan編集部
東京モーターサイクルショー2018開催初日の3月23日、ヤマハが密かに開発を進めていた電動トライアルバイク「TY-E」がサプライズデビュー! さらには、同機での世界選手権への初参戦が正式発表された。現行のエンジンモデルとほとんど変わらないスリムなその姿に、思わず足を止めて熱心に見入るギャラリーたちで会場はいっぱいに。(PHOTO&REPORT:及川ルイ子)
バイクの世界にも急速に押し寄せるEVシフトの波。開発の課題であるコンポーネントの高出力小型軽量化や意のままに扱える運転のしやすさなどを克服すべく、ヤマハが開発したのが、今回の東京モーターサイクルショー、プレスカンファレンスで発表された競技用トライアルモデルである。
目を引くのはやはり、そのスリムでコンパクトな車体。車両重量は70kgと、見た目も数値も250ccのエンジン車とほぼ同一。気になる動力性能は……、会場に映し出された「TE-Y」のプロモーションビデオを見てびっくり。ガレ場や頭の高さを超える大きな岩も軽々と走破する映像を目の当たりにすると、否が応でも期待に胸が高鳴り、思わず乗ってみたくなってしまうほど。
その完成度の高さを裏付けるように、ヤマハは2018年のFIMトライアル世界選手権”TRAIAL Eクラス”への参戦を同時に発表した。このクラスは電動トライアルマシンが参加できる唯一の世界選手権。昨年の6月にフランスで初開催され、今年は7月にフランスとベルギーでの全2戦が予定されている。参戦ライダーは、全日本トライアル選手権IAスーパークラスで活躍中のヤマハファクトリーライダー・黒山健一選手。国内最高峰クラスで史上最多11回のチャンピオンを獲得している日本を代表するトップライダーである。
東京モーターサイクルショーの会場では、その黒山選手と「TE-Y」による初デモンストレーションも披露。障害物を軽々と越えたり、ウィリーやジャックナイフなどのアクロバティックな技を次々と決めるあたり、エンジン車となんら遜色のない様子。あるブースのトークショーでは「電動トライアルクラス初のシリーズチャンピオンを狙え!」といった話も飛び出していたが、それも実現可能そうな仕上がりと感じるほど、黒山選手と「TY-E」の相性の良さを感じられた。
《FIMトライアル世界選手権 TRIAL E クラスについて》
FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が主催する電動トライアルマシンのみが参加可能な、唯一の世界選手権。昨年の6月24-25日フランス Lourdes(ルルド)にて初開催され、昨年度は11名の選手がエントリーし、スペイン出身のMarc COLOMER (マーク コロメ)選手が初優勝した。今年は、7月14-15日フランス Auron(オロン)、7月21-22日ベルギー Comblain au Pont(コンブレン オー ポン)の全2戦が予定されている。
《黒山健一選手について》
氏名 黒山 健一(くろやまけんいち)
出身地 兵庫県
生年月日 1978年7月24日
2018年参戦 全日本トライアル選手権 IAスーパー、FIM TRIAL-E CUP
2018年参戦チーム YAMAHA FACTORY RACING TEAM
2017年成績 全日本選手権国際A級スーパークラス ランキング2位