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【EICMA2018】 【転ばないバイク】自律バイクを発表したBMW。 そこからバイクの未来を大胆に予測してみた

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BMWが描く30年後のバイク像とは

冒頭のR1200GSのパニアケース、トップケースには計器類が満載。

 話を戻して、今回BMWが達成した自立走行バイクは後発のように見えるが、実はその先鞭をつけたのはBMWである。 2016年10月に開催された同社100周年イベントにて発表された「VISION NEXT 100」は2040年代の2輪モビリティをイメージしたコンセプトモデルだ。フレキシブルに変形するボディやBMW独特のフラットツイン的な造形が特徴で、特殊なゴーグルに危険予測や理想的なライントレースなども表示させるシステムに加え、自律制御によって絶対的な安全が確保されるためヘルメットや防具も必要なくなるという。動力源や具体的な走行メカニズムに関しては発表されなかったが、PR動画などを見ると実際に静止状態で微動だにしない様子から、おそらくはジャイロモーターを使った方式だと予測される。ちなみにジャイロ効果による自立システムは技術的には新しいものではなく、すでに数年前から米国のスタートアップ「Lit Motors」などで実用化されている。果たして本当にそんなバイクが登場するのかは未知数だが、青写真としては夢がある。

ライダーを助ける方向に進化すべき

 では、こうした自律するバイクの未来はどうなるのだろう。2輪の最大の魅力は自分で操ることの楽しさ、すなわちスポーツライティングの醍醐味であることは未来人にとっても同じはず。それをスポイルする方向での自動運転はバイクに関しては普及すると思えない。むしろバイク本来のエキサイティングな走りの楽しさを味わう中でライダーのミスを補完してくれるセーフティデバイスとして「自立・自律・自動」が進化していくと考えるのが自然ではないだろうか。例えば雨で滑りやすい路面や夜間で視界が悪いとき、長距離ツーリングで疲れ切って集中力が低下したときなど、そういった悪条件の下でライダーを安全にサポートしてくれるならば大歓迎ではないか。

 2018年現在でも最新鋭の市販モデルにはコーナリングABSやコーナリングトラクションコントロール、スタビリティコントロールなどが搭載され、ライダーの人為的なミスをかなりのレベルで補ってくれるようになってきている。見た目は普通のバイクでも、いざ危険な状況になれば、電子の頭脳と反射神経によって人間には到底真似できないレベルでマシンを最適かつ安全にコントロールしてアクシデントから守ってくれる。旅先で会話を楽しんだり、ペットのように心を通わせることもできる。そうした夢のような未来社会が待っているかも、というのが理想的なストーリーだと思うのだがいかがだろうか。

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