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ライバル勢や現行車とは一線を画する、Z1/2ならではの常用域の楽しさと守備範囲の広さ┃旧車探訪記2-2 【インプレ】40年以上が経過した旧車なのに、カワサキZ1/2は懐が深すぎる。|旧車探訪記2-2

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ノーマル派だけではなく、カスタム好きからも支持を獲得

どんな仕様でも満喫できる、ザッパーの資質

ライディングポジション(182cm/74kg)

Z2 ディティール解説

主要諸元

ライター:中村友彦

Z2 ディティール解説

オフセット50mmのステム(ノーマルは60mm)とホワイトパネルのメーターはPMCで、ハンドルはミスティを選択。左右スイッチボックスとフロントブレーキマスターシリンダーは、近年のカワサキ純正部品の流用だ。
ティアドロップタイプのガソリンタンクはかなりスリムな印象だが(左右幅はエンジンのシリンダーヘッドカバーとほぼ同じ)、容量は意外に多い17L。なおZ2系のタンクキャップが施錠式になるのは1976年型から。
かなり大胆なアンコ抜きが行われたシートはPMCの市販品。快適性という面では、肉厚でフラットなノーマルシートには及ばないものの、足つき性はなかなか良好。
1970年代後半以降は珍しくなくなったけれど、シート後方のテールカウルは、日本車ではカワサキが先鞭を付けた装備で、初採用車は1971年型350SS。もちろん、流麗なデザインのZ1/2のテールカウルは専用設計だ。
Z1の日本仕様を製作するにあたって、当初のカワサキはコストを抑える手法として、ボアダウンのみでの750cc化を検討。とはいえ理想の性能を追求した結果、ボアとストロークの両方が短縮された(66×66→64×58mm)。
SOHCエンジニアリングのφ69mmピストンを投入した試乗車のエンジンは、867.5ccの排気量を獲得。キャブレターはミクニVMφ26mm→ケーヒンCRスペシャルφ33mmに変更されている。フィン付きのカバーはキジマ。
φ296mmシングルディスクはノーマルだが、試乗車はフロントキャリパーをトキコ片押し式2ピストン→APロッキード対向式2ピストンに換装。純正よりインナーチューブ径が2mm太い、φ38mm正立フォークはKYB製。
リアショックはYSS、タイヤはブリヂストンBT45を選択。ノーマルのドラブチェーンサイズは630だが、近年ではフリクションロスの低減を狙って、530化を図るのが一般的になっている。リアブレーキはφ200mm機械式ドラム。

主要諸元

エンジン:空冷4サイクル並列4気筒 DOHC2バルブ
ボア×ストローク:64×58mm
総排気量:746cc
圧縮比:9.0:1
燃料供給装置:ミクニVM26SC
点火方式:バッテリー 
始動方式:セル&キック併用式 

最高出力:69ps/9000rpm
最大トルク:5.9kg-m/7500rpm
変速機:5段リターン式 
クラッチ:湿式多板コイルスプリング式・ワイヤ作動

全長×全幅×全高:2200×865×1170mm
乾燥重量230kg
ホイールベース:1500mm
キャスター:26°
トレール:90mm 
フロントタイヤ: 3.25-19
リアタイヤ:4.00-18 
ガソリンタンク容量:17L
オイルタンク容量:3.5L

ライター:中村友彦

1981年以降のZ1000J系やGPZを含めると、これまでに数十台のカワサキ空冷Zシリーズを体験している、2輪雑誌業界24年目のフリーランス。人生初の旧車は22歳のときに購入した1979年型Z1000MkⅡで、ここ最近は1974年型モトグッツィV850GTや1976年型ノートンコマンド850などを愛用。

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