【インプレ】スズキV-STROM1000→V-STROM1050 に進化! でも排気量は変わらず。新型ブイストロームをたっぷり解説。
- 2020/05/29
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青木タカオ
根強い人気を誇るスズキ「ストローム」シリーズのフラッグシップが進化し「V-STROM(ブイストローム)1050」「V-STROM 1050XT」として生まれ変わった。車名を1000→1050 としたが、エンジンの排気量はそのまま1036ccを維持。では、なにが変わったのか!? レポートしよう。
REPORT●青木タカオ(AOKI Takao) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
スズキ V-STROM1050……1,430,000円
昨秋、イタリア・ミラノで開催された「EICMA2019(ミラノショー)」にて初披露。浜松工場で生産され、2020年初頭より欧州、北米を中心に販売開始。国内では4月24日より発売となっている。新型もまたキャストホイール仕様のスタンダード「V-STROM(ブイストローム)1050」と、スポークホイール仕様の「V-STROM(ブイストローム)1050XT」 という2本立てのラインナップ。
スズキ V-STROM1050XT……1,518,000円
実車を目の当たりにした第一印象は「DR750S」のムードをより感じさせるスタイルとなったこと。特に「Vストローム1050XT」に設定した「ヘリテージスペシャル」は1988年のパリ・ダカール・ラリー出場マシン「DR-Z(ジータ)」を彷彿とさせる特別色を身にまとい、スズキ・ビッグオフロードの伝統をより感じるものとしている。
今回は新型になったということで、その「Vストローム1050XT ヘリテージスペシャル」より先に、まずスタンダードモデルである「Vストローム1050」を先に紹介しよう。
ちなみにモデル名の「V-STROM」は、英語で「万能、多目的」を意味する“Versatile”の『V』と、ドイツ語で「流れ」を意味する 『STROM』を合わせたもの。初代は2002年に発売した「Vストローム1000」で、04年に「Vストローム650」、2017年には「Vストローム250」をラインナップに加えている。
ホイールサイズは先代と変わらず、フロント110/80R19、リヤ150/70R17。 ホイールベース1555mmを確保し、ビッグアドベンチャーらしい安定感のある車体とした。
新型のデザインコンセプトは、“Design is in our DNA”。「クチバシ」を想起させる独特なデザインは、スズキ初のアドベンチャーツアラー「DR-BIG」から受け継ぐもの。ミラーは従来モデルと同様のスクエアデザイン。XTはミラーも専用設計で形状が異なる。
長方形の新型LEDヘッドライトを採用するなど、さらにアグレシッブかつ大胆なイメージとしている。精悍なフロントマスクは「カタナ」にも通じるスズキらしいデザインだ。
25゜30'/109mmだったキャスター/トレールは「Vストローム1050XT」がそのまま踏襲。「Vストローム1050」は25゜40'/110mmとし、若干の変更があった。
カラーバリエーションは3色で、撮影車はグラススパークルブラック/ブリリアントホワイト。ほかにグラススパークルブラック/ソリッドアイアングレー、グラススパークルブラックがある。また、メンテナンスやツーリング時に重宝するセンタースタンドを標準装備していることも見逃せない。
テール/ストップライトにLEDを採用し、優れる視認性とスタイリッシュさを両立。上級版のXTでは、ウインカー同様にクリアレンズが用いられる。またウインカー形状が、XTはより細身となることも付け加えておこう。
「どこまでも走りたい」「山岳路でも自由にマシンを扱いたい」というライダーの願いに応えるため、ロングライドでも疲労度の少ない、よりリラックスしたライディングポジションを実現した。また、スチール製のステップは従来モデルより幅が広くなり、タフで機能的なイメージを高めている。
上半身が起きるアップライトなハンドルは、絞り込まれていてグリップは乗り手に近い。シート高は855m。身長175cm、体重64kgの筆者の場合、両足を出すとつま先立ちになる。
乗り手の体格に合わせて、標準位置より20mm高くできる2段階調整機構を持つ新形状セパレートシートを採用した。グリップ力が高い素材をシート表皮に使用し、ロングライドなどライディング時の安定性を向上。疲労を軽減する乗り心地をここでも実現している。
また、クッション厚がしっかりあるもののシート先端を絞り込み、足を地面に出しやすくした。リヤシートも座面が広く、パッセンジャー用のグリップは大きくがっちりとしたものが備わっている。
メーターパネルの左側にUSBソケットを配置。ライダーの好みに応じて上下3段階に高さを調節することが可能なウインドシールド、その裏にはスマートフォンやナビをマウントするステーが固定できるようバーがあるのも使い勝手がいい。
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