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ちょっとそこまで、の感覚で悪路へ誘う。KTM・390 ADVENTUREは、なかなか楽しい相棒だ。

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ディテール解説

KTMブランドに統一されたアイデンティティ・デザインを主張するヘッドランプは、LED方式。ミニスクリーンはセット位置(高さ)を上下2段に変えることができる。オプションでロングスクリーンもある。
フロントのシングルディスクローターはφ320mm。リーディングアクスル方式の倒立式フロントフォークはφ43mm。ボトムにラジアルマウントされたBYBREブランドの油圧キャリパーは対向4ピストンタイプだ。
バランサー内蔵の水冷DOHC4バルブ単気筒エンジンは吹き上がりも軽快。快活なパフォーマンスを発揮する。
右サイドに出された軽量アルミマフラーは楕円断面形状の箱型タイプ。細身なデザインに仕上げられている。
アジャスタブルなWP製APEXモノショックを搭載。上側でスプリングのプリロードが、下の右側で伸び側のダンパー調節ができる。
φ230mmの6点リジッドマウント・シングルディスクローターには、1ピストンのピンスライド式油圧キャリパーを採用。スポーク部の細いキャストホイール・デザインも印象的だ。
ナックルガードも備えたハンドルまわり。アルミバーはテーパードタイプ。ライダーの体格や好みに合うよう、取り付け位置が可変可能な構造になっている。。
ハンドル左側にある4個セットのスイッチはメニューボタン。右はセット、左はリターン。あとは上下のボタンを駆使してディスプレイを動かす事で様々な操作ができる。
右側のハンドルスイッチは至ってシンプル。赤いスイッチがエンジン停止用のキルスイッチ。下の黒いのが始動用のスタータースイッチだ。
メーターは最先端フルカラーTFT5インチディスプレーを採用。メニュースイッチを駆使して多彩な情報を知る事ができる他、各種設定選択ができる。
前後セパレートタイプのクッションを持つダブルシート。好みに対応するオプションのシートも用意されている。
シート下には車載工具も搭載。キーの解錠操作で後部クッションを外すと、次に前クッションも取り外すことができる。
イグニッションキーの直ぐ上にはアクセサリー用12V10A 電源ソケットが標準装備されている。
フロントフォークのトップエンドにあるダイヤルを回すとダンパーの調節ができる。右が伸び側で左が圧側。共に標準設定は、時計回りにねじ込んでから反時計回りに15クリック戻す。
シッカリしたグラブバーを備えたテールまわり。LEDランプを採用したコンパクトなデザインでフィニッシュ。
全体的に立派なサイズ感を覚えるが、乗車感としては大き過ぎず馴染みやすいものだった。

◼️主要諸元◼️

エンジン形式:水冷4ストロークDOHC 4バルブ単気筒
排気量:373.2cm³
ボア×ストローク:89×60mm
最高出力:32kW(44ps)/9,000rpm
最大トルク:37Nm/7,000rpm
圧縮比:12.6対1
潤滑方式:トロコイドポンプ2台による圧送式
燃料吸気方式:Bosch製EFI(スロットルボディφ46mm)
始動方式:セルスターター
バッテリー:12V 8Ah

トランスミッション:6速
1速:2,667(12:32)
2速:1,857(14:26)
3速:1,421(19:27)
4速:1,143(21:24)
5速:0,957(23:22)
6速:0,840(25:21)
1次減速比:2,667(30:80)
2次減速比:3,000(15:45)
クラッチ:PASC™ アンチホッピングクラッチ、機械操作式
点火方式:Bosch製EMSライドバイワイヤー with RBW
燃料消費率:3.46 L/100km(28.9km/L)

フレーム:スチール製トレリスフレーム、パウダーコート塗装
ハンドルバー:アルミニュウム・テーパード(φ22~26mm)
フロントサスペンション:WP APEX φ43mm
リアサスペンション:WP APEX Monoshock
サスペンションストローク(前/後):170mm/177mm
ブレーキ(前/後):4ピストンラジアルマウント固定式キャリパー/1ピストンフローティングキャリパー
ブレーキディスク径(前/後):φ320mm/230mm
ABS:Bosch 9.1MP Two Channel ABS(incl.Cornering-ABS and offroad mode)
タイヤ(前/後):100/90-19/130/80-17
チェーン:520 X-Ring
キャスター:63.5 °
トレール:98mm
ホイールベース:1,430mm
最低地上高:200mm
シート高:855mm
燃料タンク容量:(約)14.5L(予備3.5L)
乾燥重量:158kg

生産国:インド

ライダープロフィール

元モト・ライダー誌の創刊スタッフ編集部員を経てフリーランスに。約36年の時を経てモーターファン バイクスのライターへ。常にオーナー気分になり、じっくりと乗り込んだ上での記事作成に努めている。

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