Motor-Fan[モーターファン]|自動車最新ニュース・速報、試乗記など、クルマとカーライフを楽しむサイト

  • Motor-Fan[モーターファン]
  • モーターファンテック
  1. TOP
  2. バイク
  3. ニューモデル

BMW F900XR試乗|これはロードユースにフォーカスした、よいスポーツツアラーだ。

このエントリーをはてなブックマークに追加
目次開く

BMW F900XR……1,148,000円〜

Fシリーズ、久しぶりのバリエーションモデル展開

新型エンジンは激しさをプラス

XRならではの快適性

既に大人気。今後このカテゴリーは増えるだろう

足つきチェック

ディテール解説

主要諸元

ライダープロフィール

ディテール解説

先代から引き継ぐ倒立サスペンションはXR用にストロークを伸ばした仕様。ブレーキはRと同様で良く効くが、サスストロークが大きいぶんRよりダイレクト感は薄まっている。ちなみにエアバルブが横を向いていてアクセス良好なのはありがたい。
燃料タンクの位置をこれまでのシート下から通常の位置に移動させ、フレームも新たなスチール製のものを採用。エンジンは排気量アップに加え270°クランクを採用し、先代とは違った二面性を持ったキャラクターとなった。
スイングアームピボットの下に大容量の排気管を配置したことでサイレンサーはスリムでスタイリッシュなものへとアップデート。マスの集中にも貢献している。
一般的な180幅の17インチリアタイヤは先代同様。Rがブリヂストンを装着するのに対しXRはミシュランだった。
ダイナミックESAシステムは、走行モードによってサスペンションの設定を自動的にアジャストしてくれるというもの。さらに走行状況に合わせてリアルタイムで細かなセッティングを瞬時に行ってくれている。
リアサスペンションはリンクを持たないリンクレス構造。電子サスのため各種セッティングはスイッチボックスとメーターパネルにおいて行える。
クラッチも大変に軽くギアチェンジにストレスはないが、さらにシフトアップ・シフトダウン双方で使えるクイックシフターも装備する。
様々なアクセサリーも用意されるが、パニアケース装着のためのステーなどは標準装備。大き目のタンデムグリップや荷掛けフックなどで、パニアを使わなくとも積載性やタンデム能力は高い。
2眼のLEDライトを備え、また車体が7°以上傾くと傾いた方向を照らすアダプティブライトもミドルクラスとしては初採用。
ワイドに見えるが、都市部の幹線道路で走らせても特別大柄に感じることもなく、渋滞路もストレスなくさばけたハンドル。ポジションはとてもナチュラルで長距離も快適だろう。
各社ともスクリーンの上下には様々な工夫がみられるが、BMWではシンプルなレバーで上下2段階に調整できる。シンプルでわかりやすく好印象。
グリップヒーターに加え、XRにはナックルガードが備わるため寒い時期にはなお重宝することだろう。
左側のスイッチボックスにはサスペンションや各種細かなセッティングをするためのスイッチ類が並ぶが、こちらのスイッチは実質上あまり触ることのないものが集約されているイメージ。対して右側には走行モードとグリップヒーターのボタンが簡素に配置されており、シンプルにアクセスできて好印象。
大変見やすいカラーTFTメーターはよりプレミアムなBMWラインナップと同等のものであり、比較的手の出しやすいFシリーズだからと言って妥協はない。またXRではカウル内に収まるためナビとの関係性も良く見やすさや操作性も上々だ。
R仕様も同様だが、シート左側の下には電源取り出し口が。例えば電熱ウェアなどに活躍するはずだ。この電源ソケットはBMW独自の規格なのだが、欲を言えばUSB電源も併せてあっても良かったかもしれない。
テールセクションはLEDの灯火類とナンバーを細身のステーで保持するミニマムな設定。
足つきのために左右を極端にスリムにするようなこともなく、しっかりと尻を包む十分なシート。タンデム部も座面積が確保されておりタンデムライダーも荷物も安定して載っていることができそうだ。
特別何かスペースが設けられているわけではないシート下だが、バッテリーへのアクセスは良く、また他のBMW車同様に標準でETC2.0が装着されている。

主要諸元

●エンジン
型式:水冷4ストローク並列2気筒エンジン、1気筒あたり4バルブ、2オーバーヘッドカムシャフト、ドライサンプ潤滑方式
ボアxストローク:86 mm x 77 mm
排気量:894 cc
最高出力:77 kW / (105 hp) at 8,500 rpm
最大トルク:92 Nm at 6,500 rpm
圧縮比:13.1 :1
混合比調整:電子制御式
エミッションコントロール:クローズドループ三元触媒コンバーター、エミッション規格EU-5対応

●性能・燃費
最高速度:200 km/h 以上
WMTCに基づく100km当たり燃料消費:4.2L
WMTCに基づくCO2排出量:99 g/km
燃料種類:無鉛プレミアムガソリン

●Electrical system
オルタネーター:416 W
バッテリー:12 V / 12 Ah、メンテナンスフリー

●パワートランスミッション
クラッチ:多板湿式クラッチ(アンチホッピング)
ミッション:コンスタントメッシュ6速ギアボックスをクランク室に統合
駆動方式:後輪ハブにショックダンパー付きエンドレスOリングチェーン

●車体・サスペンション
フレーム:ブリッジタイプフレーム、スチールシェル構造
フロントサスペンション:倒立式テレスコーピック・フォーク、Ø 43 mm
リアサスペンション:アルミキャストデュアルスイングアーム、センタースプリングストラット、スプリングプリロード油圧制御式、調整式リバウンドダンピング
サスペンションストローク、フロント / リア:170 mm / 172 mm(OEサスペンションローアリングキット:150 mm / 152 mm)
軸距(空車時):1,530 mm
キャスター:105.2 mm
ステアリングヘッド角度:60.5°
ホイール:アルミキャストホイール
リム、フロント:3.50" x 17"
リム、リア:5.50" x 17”
タイヤ、フロント:120/70 ZR 17
タイヤ、リア:180/55 ZR 17
ブレーキ、フロント:デュアルディスクブレーキ、フローティングブレーキディスク、Ø 320 mm、4ピストンラジアルブレーキキャリパー
ブレーキ、リア:シングルディスクブレーキ、Ø 265 mm、シングルピストンフローティングキャリパー
ABS:BMW Motorrad ABS

●寸法・重量
シート高:825 mm (OEサスペンションローアリングキット: 775 mm、OEローシート: 795 mm、OAハイシート: 840 mm、OAコンフォートシート: 845 mm、OAエクストラハイシート: 870 mm)
インナーレッグ曲線:1,840 mm (OEサスペンションローアリングキット: 1,765 mm、OEローシート: 1,795 mm、OAハイシート: 1,870 mm、OAコンフォートシート: 1,880 mm、OAエクストラハイシート: 1,900 mm)
燃料タンク容量:15.5L
リザーブ容量:約 3.5L
全長:2,150 mm
全高(ミラーを除く):1,320-1,420 mm
全幅(ミラーを除く):860 mm
空車重量、走行可能状態、燃料満タン時:223 kg
許容車両総重量:438 kg
最大積載荷重(標準装備時):219 kg

事実:バカ売れ|BMW F900R、電子制御は全部のせ、パフォーマンスも高次元!

国内BMWマーケットにおいてはあまり目立つ存在ではなかった、パラツインエンジンを搭載した「F」シリーズ。よきオールラウン...

あわせて読みたい

ライダープロフィール

ノア セレン

10代の頃にはワインディングを満喫、さらにはエンデューロレースにハマってバイクライフを謳歌。20代になると中古車を物色する癖が深刻化しミスターバイクBG誌編集スタッフになるも、放浪癖も併発したためアメリカ西海岸から東海岸までを3カ月かけてノンビリと横断。その後その体験記を書くことをきっかけにフリーライター/モータージャーナリストとなる。最初に所有したバイクはビジネスバイクのK50。アメリカ横断はGN250。GSX-R600と1000にてもてぎの耐久レースに挑戦、とそんなつもりはないのにどうやらスズキ党。90~00年代に青春を謳歌したためネイキッドが好きな世代。バイクは新旧・大小・オンオフ問わず何でも楽しむが、趣味性だけを追い求めた尖ったモデルよりは、移動体として優秀な実用性も兼ねるモデルが好み。現在の愛車はVストローム650、シルバーウイング600GT、トライアンフデイトナ675、CRM80、キムコトップボーイ100など色々。田舎の休耕地をカブでグルグル走り回るのがマイブームで、その顛末は当サイトでも不定期にレポート中。185cm・72kg、北関東出身。

おすすめのバックナンバー

バイク|令和元年(2019年)のトピックおさらい!

バイク|令和元年(2019年)のトピックおさらい! 一覧へ

解決します! 交通ルールの素朴なギモン

解決します! 交通ルールの素朴なギモン 一覧へ

3分でわかる! クルマとバイクのテクノロジー超簡単解説

3分でわかる! クルマとバイクのテクノロジー超簡単解説 一覧へ