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MVアグスタ、モトグッツィ、ラベルダの代表作をじっくり観察|1970~1980年代のイタリアンクラシックが集う、ラウンドミーティング③

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1976~1977 モトグッツィ850ルマン

当時の流行を取り入れたカフェレーサー

来るべき高速化時代を見据えた新世代のフラッグシップとして、モトグッツィは1965年に縦置き90度VツインのV7を発表し、1972年には車体を中心に大改革を行った新たな柱、V7スポルトを発売している。その後継にして大幅なチューンアップ仕様、さらには当時の流行だったカフェレーサースタイルを取り入れたモデルとして生まれたのが、1976年に登場した850ルマンだ。

ルマンという車名の由来は、フランスのルマン市で開催されたボルドール24時間で、V7スポルトがベースのワークスレーサーが、1971年に3位(中盤まではトップを快走)、1972年に4位(欧州勢最上位)、という好成績を収めたことで、当初のモトグッツィはこのモデルを、ドゥカティ750SSやラベルダ750SFCのような市販レーサーにするつもりだったようだ。とはいえ、1973年から同社の親会社となったデ・トマソのボス、アレッサンドロの意向で、開発方針は変更。市販型はBMW R90Sを思わせる、スポーティなカフェレーサーになった。

なお1978年以降のルマンシリーズは、大型フェアリングをまとったⅡ型、スクエアデザインを取り入れたⅢ型、排気量を拡大した1000:Ⅳ型へと進化したものの、乗り味とデザインのバランスという面では、初代がベストと言うマニアが少なくない。逆に最も人気が低いのは最終型のルマン1000だが、その派生機種として開発されたクラシックイメージの1000Sは、昨今の中古車市場では、Ⅱ~Ⅳ型を凌駕する人気を獲得しているようだ。

ディティール解説

メーターはベリア。ある程度のアジャストを想定したセハンは、V7スポルトの基本構成を踏襲。イグニッションキーシリンダーは、ステアリングステム後部に設置。ビキニカウルは、ベネリ・セイとの共通部品だ。
83×78mmという数値は既存のV850GT系と同様だったものの、850ルマンのエンジンは、ハイカムやハイコンプピストン、ビッグバルブ、軽量プッシュロッドなどを新規開発。最高出力は71hp/6000rpm。
加速ポンプ付きのキャブレターはデロルトPHF36。ボディの基本形状はドゥカティ900SS用などと共通だが、上部の強制開閉機構はモトグッツィならでは。エアクリーナーは装備しない。
前後18インチのキャストホイールはFPS。F:φ300mm+ブレンボ2P/R:φ242mmディスク+ブレンボ2Pのブレーキは、リアブレーキペダルを踏むとフロントも作動するインテグラル式。

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