モンキーで硬派な「漢(おとこ)・カワサキZ1-R」を再現|モンキーカスタマイズ
- 2021/06/23
- MotorFan編集部 北 秀昭
モンキーカスタムの醍醐味は、頭の中でイメージするがまま、自由にカスタマイズできること。中古車市場でも人気を誇る、モンキー(50cc)をベースにした厳選カスタムをご紹介。写真は硬派な「漢(おとこ)・カワサキZ1-R」をモンキーで見事に再現した、モンキーカスタムのエキスパートであるオーナー自らが仕上げた渾身の1台。テールカウルとテールランプはZ1-R用の純正品を流用。前後ホイールは12インチではなく10インチに設定し、絶妙なバランス感覚を表現している。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
PHOTO●岩島浩樹(IWASHIMA Hiroki)
角張った「漢(おとこ)・カワサキ」の存在感を、モンキーで見事に表現!
オーナー:ペー ベース車両:ホンダ・モンキー
硬派なイメージの「漢(おとこ)!カワサキ」のZ1-Rをモンキーで見事に再現した、美しさと武骨さを持ち合わせた珠玉の1台。12インチではなく10インチを採用しているのも、オーナーのこだわりどころだ。
タンクカバーと左サイドカバーは自作のFRP製とし、右サイドのオイルキャッチタンクはブースターズスマイリー製をセレクト。フロントカウルはキタコ製ローソンレプリカ(加工済み)、テールカウル&テールランプは、本物のZ1-R用純正リプレイスメントを加工装着している。
アンダーカウルは社外KSR用をチョイス。シートはゴリラ用がベースだが、純正Z1-R用リヤカウルに合わせて台座を寸詰め加工し、表皮を張り替えるというこだわりよう。
フロントはGクラフト製アルミ削り出しステム、KSR用フォーク(アウターがブラックのファイナルエディション)、ブレンボ製4POTレーシングキャリパー、大径のウェーブ形ディスクローターで徹底強化。リヤはGクラフト製キャリパーサポートを使い、ブレンボ製2POTキャリパー(通称、カニキャリパー)を組み合わせ。
メインフレームはGクラフト製GC019アルミフレーム(ブラックアルマイト)とし、デイトナ製ツインカム124.8ccエンジンを搭載。マフラーはGクラフト製ドラッグメガホンをベースに、中間パイプのみウイリーキッズ製とした「独自モノ」が装着されている。
直線的で角張ったフォルムの元祖、「カワサキ Z1-R」とは?
1978年(昭和53年)、欧米向けに輸出発売されたモデル。1972年(昭和47年)に発売され、欧米を中心に爆発的ヒットとなった、丸みを帯びた外観のZ1(900 Super4)とは一線を画す、直線的で角張ったフォルムが特徴。
直線的で角張ったフォルムは、ユーザーからは「硬派」なイメージに捉えられ、 Z1-R発売以降、四角いフォルムのカワサキZシリーズは、「漢(おとこ)・カワサキ」として支持された。
カワサキ Z1-Rは、Z1の空冷4サイクルDOHC2バルブ4気筒エンジンをベースに、1015ccへ排気量アップ。最高出力は90馬力/8,000rpm、最大トルクは 8.7kg-m/7,000rpm。ボア×ストロークはΦ70mm×66mm、圧縮比は8.7。ミッションは5速を採用。
車体は「鉄馬」と呼ぶにふさわしい、大柄かつヘビーな仕様で、全長×全幅×全高は2,235mm×800mm×1,295mm、ホイールベースは1,505mm、車重は246kg。タイヤは前3.50-18、後4.00-18に設定。
映画「マッドマックス」でカワサキ人気が世界で爆発!
カワサキ Z1-R発売から1年後の1979年(昭和54年)、空冷4スト4気筒エンジン搭載の、カワサキ製ビッグバイクを多数登場させたオーストラリア映画「マッドマックス(ジョージ・ミラー監督/メル・ギブソン主演)」が世界的に大ヒット。これをきっかけに、国内はもちろん、全世界でカワサキZシリーズの人気に拍車がかかった。
Z1-Rから始まった角張ったデザインのZシリーズは、国内ではZ750FXやZ400FXなどに継承。'70年代後半~’80年代前半に発売されたこれらのZシリーズは、2021年現在、超お宝モデルとして驚くほどの高値で取り引きされている。
テールは「本物」のZ1-R用純正を流用
テールカウルとテールランプはZ1-R用の純正品を流用。ゴリラ用シート(加工済み)とのバランスも絶妙。
自作のウイングマーク風チェーンガード
クリッピングポイント製スイングアームやオーリンズ製リザーバータンク付きリヤショックで強化された豪華なリヤの足周り。自作のウイングマーク風チェーンガードにも注目。
「ねじれ形状」の超個性派エアファンネル
キャブレターは4スト用ケイヒンFCRΦ28をチョイス。吸気側には「ねじれ形状」のケンソー製エアファンネルをチョイス。
パネルを自作
SP武川製マルチメーターを採用したシンプルなメーター周り。メインスイッチがレイアウトされたパネルは自作。ハンドルはセパレートタイプを採用。
ウインカーは貼り付け式
オイルクーラーにセットされたミニウインカーは、自作ステーを使い、キジマ製の貼り付けタイプを流用。
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