ホンダ・モンキーにデスモエンジン。しかもトラスフレーム!|モンキーカスタマイズ
- 2021/06/19
- MotorFan編集部 北 秀昭
モンキーカスタムの醍醐味は、頭の中でイメージするがまま、自由にカスタマイズできること。中古車市場でも人気を誇る、モンキー(50cc)をベースにした、トラス型メインフレーム採用のカスタムをご紹介。SP武川製の最高峰・デスモドロミックDOHC 4バルブのコンプリートエンジン、超豪華なBSTカーボンホイール、特注ハブでWディスク化されたフロントブレーキ、社外NSR50用タンクなど、工夫を凝らしたチューニングが盛り込まれている。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
PHOTO●岩島浩樹(IWASHIMA Hiroki)
オーナーこだわりのアイテムが満載!エンジンはSP武川製「デスモドロミック」DOHC 4バルブのコンプリート搭載
オーナー:北限の猿 ベース車両:ホンダ・モンキー
真っ赤なトラス型メインフレームに変更した、モンキーのエキスパート級カスタム。メインフレームとは対照的な、ホワイトカラーのガソリンタンクは、社外NSR50用レーシングタイプを装備。ワンオフシート&カウルとの組み合わせにより、街乗りもこなせる、ゆとりのあるポジションを獲得している。
エンジンはモンキーカスタムの最高峰ともいうべき、デスモドロミック(通称デスモ)DOHC 4バルブシリンダーヘッド(ノーマルはSOHC 2バルブ)・Φ54mmシリンダー&ピストン(ノーマルはΦ39mm)・54mmロングストローク型クランクシャフト(ノーマルは41.4mm)・乾式型2次式クラッチ(ノーマルは湿式型1次式)・ストリート5速ミッション(ノーマルは4速)が組み込まれたSP武川製124ccコンプリート(エンジン番号は005)。クラウド製油圧リレーズ、ミクニTDMRΦ32キャブレターなどで、走り・外観ともモンスター級にカスタマイズ。
ユニークなのは、フロントブレーキ&クラッチの油圧式リザーバータンクを、Moto gadget製マルチメーターの下にレイアウトしているところ。
例えばカウル付きバイクをカスタムする場合。ハンドルを目一杯切った時、左右に取り付けられたリザーバータンクが、フロントカウルに干渉することがある。これを防止するため、一部の市販バイクの中にはメーター下あたりにリザーバータンクを設置。このモンキーはカウルの装着を想定し、そのアイデアを採用しているのがポイント。
フロントはGクラフト製ステムを使い、2ストレーサーのホンダRS125用倒立型フロントフォークを流用。ディスクキャリパー取り付け側を2本使用し、Wディスク化しているのも見逃せないところ。
スイングアームはアクートグランプリファクトリー製のA型をベースに、補強を施してH型へと進化。これにオーリンズ製TTX36リヤショックを組み合わせ。タイヤは前後とも、ハイグリップタイプのダンロップTT93とし、前110/90-12、後120/80-12の各サイズをセレクトしている。
デスモドロミック(通称デスモ)とは?
写真のモンキーに搭載されたSP武川製シリンダーヘッドは、デスモドロミック(通称デスモ)と呼ばれる構造。吸排気バルブの閉じを、スプリングではなくロッカーアームで強制的に行う画期的なシステム。
イタリアの名門ブランド・ドカティなどにも採用されたデスモドロミックのシリンダーヘッドは、吸排気バルブスプリングを採用した通常のシリンダーヘッドに比べ、バルブサージングが起こりにくく、高回転に強いといわれている。
部品が細かく、超精密なデスモドロミックのSP武川製シリンダーヘッドは、「デスモヘッド」呼ばれ、性能面でも価格面でも、モンキー用シリンダーヘッドの最高峰として君臨している。
「マスの集中化」でポテンシャルをUP
OVERレーシング製OV29フレームに、SP武川の最高峰「デスモ」エンジンを搭載。マフラーは、マスの集中化(重心を中央に集めてバランスを高めること)を目指した、OVERレーシング製フルチタンスパイラルを装着。
オーナーこだわりのアイテム群に注目
社外NSR50用タンクに合わせ、流れるようなデザインのテールカウルをチョイス。ミニテールカウルやミニウインカーなどオーナー厳選のアイテムが随所に導入されている。
豪華なBSTカーボンホイール
前後ホイールはOVERレーシング製BSTカーボンホイール。剛性アップ&軽量化により、乗り味が柔らかくなるのがポイント。
特注ハブを駆使してWディスク化
BSTカーボンホイールでWディスク化するため、専用ハブを特別注文。ワンオフキャリパーを駆使してブレンボ製ラジアルキャリパーを奢るなど、「最強」と呼ぶに相応しいフロント周りにカスタマイズ。Wディスク化により、スピードメーターケーブルが使えなかったため、同車はスピードセンサーを導入済み。
油圧タンクの配置場所に工夫あり!
フロントディスクブレーキ&乾式クラッチの油圧マスターシリンダータンクは、何とデジタルメーター下に配置! これはカウル付きビッグバイクの手法を用いたもの。
ココに注目!装備された「Moto gadgetメーター」とは?
Moto gadgetはドイツのブランド。ハーレーカスタムなどに繁用される、知る人ぞ知る多機能メーター。スピードメーター、タコメーター(写真のモデルはバーコード&数字で2万回転まで表示)、油温等々、センサーにつなげば様々なデータが表示可能。
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