LEDヘッドライト新採用 大容量37L収納は健在! シート高「±0mm」なのに足着き性は大改善!新型リード125試乗レポート
- 2017/12/16
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MotorFan編集部
2017年12月8 日にモデルチェンジしたばかりのリード125に試乗する機会を得た。……とはいっても今回のモデルチェンジは外観や機能面に改良がメイン。しかし、ひとたび跨り、じっくり乗ってみると改善された足着き性に感激し、さらにエンジンや足周りに到るまでのトータルバランスのよさに思わず唸ってしまった。(REPORT:近田 茂 PHOTO:山田俊輔)
リード125・309,960円/313,200円(ツートーン)
35年の歴史を誇る超ロングセラーシリーズ
リードと言えばホンダのスクーターの顔とも言える存在で、そのルーツは1982年まで逆上ることになる。近年の話題に的を絞れば2013年にホンダベトナムカンパニー・リミテッドから次世代スクーターとしてデビュー。国内市場には、110 ㏄だったリード・EXの後継フルモデルチェンジモデルとして投入された。
先進のEsp(ENHANCED SMART POWER) エンジンを搭載。オフセットシリンダーやスパイニースリーブなどによるフリクションの低減化に加えて、電子制御燃料噴射装置とACG スターター、アイドリングストップシステムを組み合わせたエコでクリーンなエンジンである。またシート下のラゲッジボックスはなんと37L もの大容量。二人分のメットインスペースが確保された魅力は抜群だった。
2015年にはカラーバリエーション変更とマイナーチェンジが実施されて熟成。バッテリーの大型化や電圧感知機能の追加で、アイドリングストップ機能の実用性が強化された。そして今回ツートーンカラーの採用を含めてカラーバリエーションの充実(全6種)を始め平成28年排出ガス規制をクリアした新型として発売された。
ボディデザインの変更で足着きを向上
全体的なフォルムに関していえば、やや丸みを帯びたリードらしいデザインはそのまま踏襲。しかし、ウインカーやポジションライトも含めてV 字を構成するフロントマスクが一新され、なかなか上質でオシャレな雰囲気が醸しだされている。ヘッドライトユニットが今回からLED としているのも新型を象徴するポイントだ。
カタログ値のシート高は760mm。数値の面では前モデルと同じ値だが、今回の新型は足着き性が格段に改善されている。実はフロアボードの幅が従来よりもスリム化されていて、跨った際にストンと真下に両足を落とすことができるため。身長170cmの筆者の場合、両方のかかとまでべったりと着くので、これならかなり小柄なライダーでも安心して乗ることができるだろう。
早速試乗してみると、いかにもEspエンジンらしく排気音もメカニカルノイズも軽やかで優しくソフトなイメージ。それでいて発進加速で披露されるポテンシャルは、不足のないトルクフィーリングが発揮されてどんな場面でも快活な走りっぷりを誇る。
リード125に標準採用されている「アイドリングストップ機能」。信号待ちなど一定時間停車していると自動的にエンジンが切れるというものだが、このアイドリングストップからのリスタートも絶妙。アイドリング時からのスタートと比較すると厳密に言えばコンマ数秒の差(遅れ)はあるが、実用上、待たされ感は皆無だからまるで文句無い。抜群の始動性と共に、乾式遠心クラッチの繋がり具合とそこに連携するドライブプーリーのセッティング具合が素晴らしい。
操縦性は軽快そのものだが、バイクの挙動には適度な落ち着きが伴い安心感がある。そしてなによりも前後連動ブレーキ(CBS)は、ドライ路面で乗る限り、どんな急ブレーキでも失敗する気配(ロック→スリップ→転倒等)が感じられない程の出来の良さを披露してくれた。
試乗中唯一気になったのは、足を置くフロアステップが滑りやすかった事。新車ゆえの油脂っぽいせいなのか、もしくは靴底との相性もあるのかもしれない。フロア面には細かいドットがレイアウトされていたが、滑り止めとしてはそれほど効果的ではないようだ。
逆に一番気に入ったのは、やはり37L 容量ものメットインスペースだ。かなり多くの手荷物も難なく運べる。目的地に到着すれば、冬の重装備でもスッキリと収納保管できてしまう。その機能性は、ひとりでクルマ移動する時の使い勝手を十分にカバーしてくれる。カタログ値で比べると燃費率も向上しており、WMTCモードで50㎞/L(前モデルは48.5km/L)。日常の足として実に賢い選択のひとつであることは間違いない。
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