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レブル500はデザインもポジションも独特な新感覚クルーザーだ。/ホンダ

  • 2019/07/04
  • 佐藤恭央
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レーサーレプリカ全盛の80年代中期に忽然と現れたミドルアメリカン・レブル。その名を冠し、スタイルを今風にアレンジされて2017年にカムバックした新型はストリーター達から人気を得るモデルだ。そのフラッグシップである500㏄版にフィーチャー!

REPORT⚫️川越 憲(KAWAGOE Ken)
PHOTO&EDIT⚫️佐藤恭央(SATO Yasuo)

ホンダ・レブル500……785,160円

カラバリは写真のグラファイトブラックの他にシルバーメタリックも展開。

またがった瞬間にムムッ  慣れれば快適クルーザー

 2017年4月に登場したレブル500。実車をじっくりと拝見したのは、ホンダが開催する春のホンダドリームフェスタ大試乗会の会場。250との共通フレームながら、並べてみるとエンジンのボリューム感により、違いは一目で分かった。その試乗会の会場でも他のスポーツバイクを押しのけて注目度は最も高く、試乗を待つライダーの列もひときわ長かった。

 ホンダはレブル250ターゲット層を、免許取り立てのヤングライダー、500をリターンライダーとしていたようだが、新調したばかりのヘルメットやウエア、デニム地の普段着にハイカットシューズといった試乗するライダーの初々しさを目にして、ネライは当たったと思った。発売当初は納車待ちが半年以上がざらだった車両も、発売から2年を経てやっと流通も落ち着いてきた。
 2019年6月に関西で初のレブルオーナーズミーティングが開催され、90名を超えるオーナーが集まり、依然として人気の高さがうかがえた。参加車両はカスタマイズも進んで、独自の工夫をしているライダーも多かった。レブルのデザインコンセプトは「SIMPLE」と「RAW」。RAWは未加工の素材を意味し、カスタマイズを楽しんでほしいとの、開発者の想いもあるので、最近のノーマル思考を打破して、オーナーはどんどんカスタマイズをして楽しんでほしいと思う。

 さて、前置きが長くなったが試乗インプレッションをお届けしよう。
 シート高は690mmと低く、足つき性は抜群。軽量な車体と相まって、小柄なライダーでも取り回しや扱いに苦労することもない。ただ、他の車両から乗り換えたライダーは、乗り初めに、ステップの位置に戸惑うはず。アメリカンのフォワードステップよりは後方で、スポーツバイクとしては前方にあるステップ位置は、どちらのバイクカテゴリーと比べても中途半端なのだ。幅が広すぎず遠すぎずのハンドルは好印象なのだが、ステップ位置により、アメリカンとしては肘とヒザが近くなりすぎる傾向にある。しかし、これも慣れ次第。膝が曲がり過ぎず、ステップ位置が遠すぎないライディングポジションは、停車時に足を着く際も違和感なく、今後、ジャパニーズアメリカンのスタンダードとなるのではないだろうか、と思わせた。
 改善点をひとつあげるなら、右側のクランクケースが飛び出ているので右足が接触しがちなこと。試乗時はまだ気温が高くなく、レザーブーツを履いていたので気にならなかったが、スニーカーにデニムパンツでは火傷に注意したい。

怒涛の加速に昂るパルス感! スポーツバイク的な乗り方もOK

 走り出してみると、排気音は調教されているが、大排気量ツインのパルス感を身体全体で感じることができる。タコメーターが付いていないので回転数は分からないが、1速で60kmになるまで引っ張るとレブリミッターが効く。よどみなく吹き抜けるエンジンは4ストマルチ的だ。スペックでは最高出力46ps/8500rpmとあるので9000rpmちょいまで回っていると思う。
 クラッチを繋げてスロットル全開にしてみると、ドドドッと怒涛の加速が体感できるが、街中でこれをやるとかなりのスタートダッシュとなる。加速に目が慣れていない人にはできない領域なので、くれぐれも安易に試したりしないでほしい(笑)。その際、秀逸だなと思ったのは車体のバランス。一般的なアメリカンよりフロントヘビーなので、荷重が抜けてステアリングが軽くなったりすることもなく、徐々に目を慣らしていけば誰もが500ccのフル加速を味わえるはず。フロントブレーキは、よく動くフロントフォークのおかげで、シングルディスクながら扱いやすく、制動力も申し分ない。フル加速からのブレーキングでフロントが跳ねることが無いのは、スポーツバイク的な印象だ。ワインディングでも、バンク角の少ないことがネックとなるが、奥で踏ん張る前後サスペンションや剛性のあるキャストホイールなどのおかげで、かなりのハイペースで走ることができるはずだ。

●足つきチェック(ライダー身長182cm)

シート高は690mmで、小柄なライダーでも足つき性に不安を覚えることはないだろう。膝の曲がりが90度よりきつくなるステップ位置は、乗り初めこそとまどうが、一般的なアメリカンやスポーツバイクより足が降ろしやすく、ストップ&ゴーが多い街中で快適。

●先代モデルはコンパクトな223㏄セミチョッパー!

【REBLE】
1985年から1990年代後半まで発売されたREBELは、空冷2気筒223ccをロー&ロングな車体に搭載。ティアドロップ型タンクやチョッパー風ハンドル、メッキパーツの多用など、アメリカンカスタムの王道と言える豪華装備を誇った。レーサーレプリカ全盛時に登場したこのモデルは、予想以上の人気を得て、ロングセラーとなった。

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