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ホンダCBR1000RR-Rにさっそく跨ってみた。|車体性能の詳密解説と価格予測

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筆者:車体まわりではウイングレットなども特徴となりますが、これは市販車でも必要なものなのでしょうか。

石川さん:RR-Rのコンセプトからしても、ウイングレットありきで開発は進めてきました。RR-Rはエンジンパワーを上げているのでウイリーしやすくなりますが、これを電子制御で抑えようとするとパワーを落とす形となってしまいます。パワーダウンせずにウイリー抑制を目的としたときにウイングレットは有効で、これはモトGPでも証明されています。ただ、ウイリー抑制を目的としていましたが、開発段階ではテストライダーからのコメントで、コーナリング中のフロントの接地感が上がっているというのが多く、その点も踏まえて開発を行ってきました。減速時の車体安定性の向上にも効果的であり、一般ライダーの方にもサーキット走行でその効果を体感していただけると思っています。

RR-Rの外観上の特徴となっているウイングレットは空気抵抗となる前面投影面積の拡大を抑え、かつ突起物とならない形態としている。ウイングレット内の3枚のウイングでダウンフォースを発生させてウイリーを抑制し、ブレーキングやコーナー進入時の車体姿勢の安定化にも貢献する。

足まわりも充実の装備

 RR-Rでは足まわりも最新のテクノロジーが投入されており、RR-RではフロントサスペンションがSHOWA BRFサスペンション、リアサスペンションはSHOWA BFRC-liteを採用し、バネ下重量軽減に寄与している。なお、RR-R SPではフロントサスペンションがOHLINS電子制御NPXフロントフォーク、リアサスペンションに電子制御TTX36リアサスペンションが採用されている。フロントサスペンションは前モデルのCBR1000RR SPのNIXフロントフォークに加圧ダンピングシステムが追加されており、サーキット走行における安定した減衰力とバンプ吸収性を向上させている。なお、RR-R SPでは第2世代となるOHLINS Smart ECが採用され、メーターパネル上でよりきめ細かいセッティングを可能としている。
 タイヤ、ホイールではホイールは新設計のもので、サーキット走行での必要な剛性は確保しながらハブ形状を見直して軽量化を行っている。タイヤではリアタイヤに200/55/ZR17M/Cを標準で装備し、レース用タイヤへの交換による車体姿勢変化を最低限に抑えている。ブレーキはフロントブレーキディスク径をØ330mmの大径ディスクを採用し、制動力をアップさせている。フロントブレーキキャリパーはRR-Rが新設計のNISSIN製対向4ポットラジアルマウントタイプを採用。RR-R SPはBREMBO製STYLEMAとなる。リアブレーキキャリパーはRR-R、RR-R SPともにRC213V-Sで採用されたBREMBO製としている。
 エンジン、車体、そして足まわりと大幅なポテンシャルアップが図られているRR-RとRR-R SP。気になる国内販売の開始時期や価格はまだ発表されていないが、UKホンダのサイト上にはすでに価格が掲載されており、これによるとCBR1000RR-R SPで£23499(単位はポンド)となっている。それを12月26日現在の為替(1ポンド=141.64)で計算すると333万円となっている。あくまでこれは海外での販売価格となり、さらにRR-R SPとなるが、果たして国内での販売価格も近い値にになるのだろうか。

新設計のフレームは高度な剛性チューニングを可能とする薄肉GDC製法が採用されている。肉厚を最低2mmに成型したアルミ製ダイヤモンドフレームとなっている(写真はCGイメージ)。
リアサスペンションはCBR1000RRのユニットプロリンクからプロリンクに変更されたが、リアショック上側はブラケットを介してエンジンブロック後部に締結する構造がとられた。
RR-RはフロントフォークがSHOWAのBRFサスペンションとなる。ブレーキはØ330mm、5mm厚の大径ディスクローターにNISSIN製ラジアルマウントキャリパーの組み合わせだ。
RR-RではSHOWA BFRC-liteをリアサスペンションに採用する。伸側、圧側の減衰調整が可能となるが、かなり奥まったところにあるため、専用の工具が必要になりそうだ。
RR-R SPでは加圧ダンピングシステムが新たに追加されたOHLINS電子制御NPXフロントフォークが採用されている。フロントブレーキキャリパーはBREMBOのSTYLEMAとなっている。
リアサスペンションは電子制御TTX36リアサスペンションが搭載される。細かなサスペンションのセッティングはメーターパネルで変更を行うことができる。
RR-R SPではフルカラーのTFTメーターでOHLINS Smart ECを使ってメーターパネル上でよりきめ細かいセッティングを可能としている。

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