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ニーグリップのコツは? ケニー佐川の「楽テクBIKE塾」 ライディングフォーム7つのポイント⑥

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ライディングスクール講師として豊富な実績を持つケニー佐川が、楽に楽しく安全にバイクを操るためのコツを記事と動画で分かりやすくアドバイス!バイク初心者はもちろん、リターンライダーからベテランまで目からウロコの楽ネタ満載です。今回のテーマは「ニーグリップのコツ」について!

REPORT●ケニー佐川(SAGAWA Kentaro)
PHOTO●星野耕作(HOSHINO Kousaku)/山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
MOVIE●倉田昌幸(KURATA Masayuki)

フルブレーキング時はニーグリップの真価が問われる瞬間だ。ヒザだけでなく太ももの内側全体を使ってタンクをホールド。同時にシート座面や踝、踵なども総動員して車体をホールドする。

上手いライダーほど「人車一体」

バイクライディングについて語るときに「人車一体」という表現があります。ライダーとバイクが一体化したように自由自在に乗りこなしている様子を表した言葉ですが、そのポイントとなるのがニーグリップです。きっと皆さんも教習所では毎度のように言われたと思いますが、それほど重要ということです。

ヒザだけでなく下半身全体でホールド

何故かというと、以前もお伝えしたようにバイクの「走る・曲がる・止まる」の基本原理はセルフステアによって成り立っているからです。つまり、ハンドルを自由に切らせるためには腕や肩など上半身の力を抜かなくてはならないわけで、そのためには下半身がしっかりバイクと密着している必要があります。その要となるのがニーグリップなのですが、広義ではヒザだけでなく太もも全体、また、尻や踝や踵などバイクと接している下半身全体でバイクを押さえていくイメージと言っていいでしょう。自分はこれを「下半身ホールド」と呼んでいます。

ニーグリップといっても単に両ヒザでタンクを挟み込むだけでなく太ももの内側全体で押さえていくイメージ。足先がバイクの進行方向へ向いているとヒザも閉じてニーグリップしやすい。
このように足先が外側に開いているとヒザも開いてニーグリップができなくなる。足先の向きとニーグリップはセットで考えたい。

急制動では尻でシートをグリップ

その意味ではシートの座面と広い範囲で接している「尻」は重要なホールド手段になります。これを最も意識してほしいのは急制動などハードブレーキング時。ニーグリップだけでは強烈な減速Gに耐え切れず、思わず着座位置が前にずれてしまったり、腕を突っ張ってハンドルを押さえてしまいがちです。
対応策としては、ハードブレーキング時はしっかりニーグリップを利かせつつ、このときばかりは骨盤を寝かせて尾てい骨をシートに押し付けるようにします。これにより尻と座面の接地面積が広がり前ずれしにくくなるはず。もちろん、普段の街乗りでは楽に構えていて良いのですが、いざという時には瞬時に下半身ホールドの態勢をとれるよう普段から意識しておくことが大事ですね。

前回「背中の角度」で伝えたことと矛盾するようだが、フルブレーキング時は強力な減速Gに耐えて前ずれを防ぐためにも、骨盤を寝かせて尾てい骨をシート面に押し付けるイメージを持つと良い。
フルブレーキング時に骨盤が立ち過ぎていると尻とシート座面との接地面積が減って踏ん張りが利かなくなり、前ずれしやすくなってしまう。ニーグリップは臨機応変に考えたい。
ニーグリップが正しくできているかセルフチェックする方法。タンクとヒザ(太もも)の間に手のひらを挟んでみてほしい。手が痛くなるぐらいであれば合格だ。
MOTOCOMチャネル

佐川健太郎(ケニー佐川)

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。

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