カッコいいは正義。レーシングイメージの50ccスクーター、プジョー・スピードファイト50 R-CUP試乗
- 2020/03/13
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MotorFan編集部 近田 茂
初代デビューは1997年。当初は水冷2ストロークエンジンを搭載し、ネーミングに相応しい過激な走りとイメージで高い人気を獲得。第4世代の現在は「Smart Motion」と呼ばれる空冷4ストロークエンジンを搭載。ちなみに125ccモデルも選択できる。アクティブなキャラクター・イメージが表現されたショートムービー(二本立て)は巻末からどうぞ。
REPORT⚫️近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO⚫️徳永 茂(TOKUNAGA Shigeru)
取材協力●aidea 株式会社
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◼️プジョー・SPEEDFIGHT 50 R-CUP.......328,900円
R-CUPのイメージリーダーになったのは、ツーリングカー選手権(4輪)に参戦の308TCRである。
車体のしっかり感と重厚な乗り味は本格的である。
⚫️足つき性チェック(ライダー身長168cm)
⚫️ディテール解説
◼️主要諸元◼️
◼️ライダープロフィール
◼️プジョー・SPEEDFIGHT 50 R-CUP.......328,900円
R-CUPのイメージリーダーになったのは、ツーリングカー選手権(4輪)に参戦の308TCRである。
現在国内で販売されているスピードファイトは3種類のカラーバリエーションを揃える125と同R-CUP(カラーは1種)があり、スポーツマインドに溢れるスタイリッシュな外観デザインが特徴である。
特に今回試乗したアイスホワイトの50R-CUPは4輪レースのツーリングカー選手権(TCR)に参戦する308TCR のカラーリングに揃えられ、よりエネルギッシュで若々しい印象。ちなみに以前に試乗した既報の125R-CUPは搭載エンジンが違う他、前後ディスクの連動ブレーキを装備。価格は367,000 円。(スピードファイト125は339,900円)
さて、試乗車の50R-CUPは49.5ccのエンジンを搭載。ユニットスイングと一体化されているリヤブレーキはシングルカム(リーディング/トレーリング・シュー)のドラムタイプが採用されているものの、その他の車体関係は125とほとんど同じ。
主要諸元に着目すると、125との比較でホイールベースが10mm長いのと乾燥重量が16kg軽いが、異なっているのはそれだけ。他はすべて共通。つまり一般的な“ゼロハン原チャ”からイメージされる内容とは次元のことなる立派な車体を持っているのである。
国産の50ccスクーターと言えば軽量コンパクト、近所の足代わりに徹し価格的にも20万円しない廉価なモデルと言うのが普通だからスピードファイト50R-CUPはお値段も含めてかなり異色な存在と言える。車格的にもヤマハBW'S125に匹敵する。
搭載エンジンのボア・ストロークは37×46mm。同社のジャンゴ50は39×41.4mm。国産車のストロークはだいたい40mm前後。ちなみにスーパーカブとジャイロは44mm。つまりスピードファイト50R-CUPはどれよりもロングストロークタイプのエンジンを搭載しているのが特徴である。
そしてもうひとつ、国産の50ccスクーターは一部を除き、前後に10インチサイズのタイヤを履くが、スピードファイト50R-CUPはなんと13インチホイールを履いている点が見逃せない。
原チャ限定でスクーター選びをする時、この点に大きなアドバンテージが期待できるのである。
車体のしっかり感と重厚な乗り味は本格的である。
50㏄スクーターという響きからイメージすると前述したように良い意味で裏切られてしまうシッカリした雰囲気に驚かされる。車体を125と共用するのだから、当然と言ってしまえばそれまでなのだが、筆者の記憶にある原チャ・スクーターの仕上がりとはまるで異なっていた。
車体ボリュームはもちろん、前後に採用された13インチサイズのホイールからもたらされる安定感のある乗り味は秀逸。エンジンが専用であることもあって、車重が125よりも明らかに軽いのも魅力的である。
実際、都市部で移動していると、大きな交差点で必要となる二段階右折をするよりも、バイクを降りて横断歩道を押し歩いて進んだ方が、目指す進路へスムーズに駒を進められる事も多いが、そんな時の押し歩きも楽だった。
操縦性も至って軽快。旋回時にはなかなかクイックなレスポンスを魅せるが、流石に13インチホイールらしい落ち着きが伴う。ホイールベースが長い点も相まって、不安感の少ない乗り味が嬉しいところだ。
若干前下がりの傾斜がある左右ステップフロアは、前方で爪先を突っ張ることもできるし、中央部分に盛り上がる壁に足を添えて(両足で挟んで)グリップすることもできる。また足の置き場は後方部まで自由自在なので、急ブレーキ時の身構えから、積極的な左右体重移動等、結構アグレッシブな走り方も許容してくれる。
ただしエンジンのパフォーマンスは、あくまで50ccらしくそれなりの穏やかなものであった。
車体のシッカリ感には似合わないポテンシャルであることは否定できないレベル。ただし物は考えようである。法定速度が30㎞/hしか出せない日本で使う以上、その穏やかな走りはむしろ潔い。
筆者にとって久しぶりのゼロハンだったが鉄則であるキープレフトの徹底と二段階右折等のキマリを忘れてしまう様なウッカリミスを犯す心配は皆無だったのである。
またパワートルクはそれなりだが、その出力特性はどの回転域でも生き生きとしていた点も見逃せない。へこたれない柔軟性のある乗り味はロングストロークエンジンの成せる技と思えた。ちなみにこのバイク、今どき珍しいキャブレター仕様。メンテナンス等自分で弄りたいと考えるメカ好きにも良い選択になるだろう。
もちろんお値段も一級。同社のジャンゴ50よりも高価だ。ただしそのキャラクターはプレミアムと言うよりはスポーティな雰囲気を醸す仕上がり。いずれにせよ、125cc と同じサイズ感とシッカリした造りの良さからは、一般的な50ccスクーターから想像されるチープな印象は皆無だったのである。
⚫️足つき性チェック(ライダー身長168cm)
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