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スロットルの遊びは5mmがベスト! 少なすぎは危険です。| ケニー佐川の「楽テクBIKE塾」 アクセル操作③

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ライディングスクール講師として豊富な実績を持つケニー佐川が、楽に楽しく安全にバイクを操るためのコツを記事と動画で分かりやすくアドバイス!バイク初心者はもちろん、リターンライダーからベテランまで目からウロコの楽ネタ満載です。今回はスロットルワイヤーの調整について!

REPORT●ケニー佐川(SAGAWA Kentaro)
PHOTO●星野耕作(HOSHINO Kousaku)/山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
MOVIE●倉田昌幸(KURATA Masayuki)

スロットルの遊びが多すぎると扱いにくい

 スロットルの「遊び」はどれぐらいとればよいのか? どの程度がベストなのか?いまひとつ釈然としない方も多いのではないでしょうか。バイクに付いてくるオーナーズマニュアルなどを見ると、だいたい「5mmから10mm程度」と書いてある場合が多いようです。しかしながら、10mmも遊びがあると実際のところ、スロットルオフからオンへの移行でタイムラグが出たり、いざ加速したいときに遅れが生じたりして扱いにくくなる場合があります。

スロットルを全閉にして再び開けようとすると、数ミリから1cm程度のワイヤーの張力がかかっていない部分があるはずだ。これがスロットルの「遊び」。張力がかかってからが本当のスロットル開度で、ノーマル車両の場合で通常は70度~90度程度の設定になっている。
スロットルワイヤーは引き側と戻し側の2本ある場合が多い。車種によっては1本のみ、電子制御スロットルはワイヤーが無い場合もある。この車両は引き側に調整機構があるタイプで、ゴムのカバーをはぐるとアジャスターとそれを固定するロックナットが出てくる。

遊びは5mm程度がベスト、少なすぎても危険

 個人的にですが、スロットルの遊びはズバリ5mm程度が最適と思っています(もちろん、車種や乗り手の好みによっても差があります)。遊びが少なめのほうがスロットル操作に対する反応が良くなり、ダイレクト感が得られるはずです。特にスポーティに操りたい場合には、スロットルとリヤタイヤが直接つながっている感覚が欲しいもの。遊びについてもシビアに調整したいところです。
 ただし、遊びの量が少なすぎるのもNG。スロットルを開けたときに唐突に反応してしまったり、ハンドルを大きく切ったときにワイヤーが引っ張られて勝手にエンジン回転数が上がってしまったりと危険な場合もあるので注意が必要です。

ロックナットを緩めてアジャスターを回転させることで「遊び」の量を調整できる。ねじ山が多く見えると遊びは小さく、少なく見えると遊びは大きくなる。今回は素手でできたが、車種によってはスパナなどの工具が必要になる場合もある。ロックナットはしっかり締める。
右手でスロットルの遊びを確かめながら左手でアジャスターを回して調整すると確実。作業が終わったら必ず安全確認を。ハンドルを左右にフルに切ってみて、勝手にエンジン回転数が上昇したり、ワイヤーがパンパンに張っていないかなどをチェック。

遊びの調整は簡単に調整できる

 ということで、スロットルワイヤーには必ず適度な遊びが必要になります。調整方法としてはスロットルケーブルの根元部分にある調整機構のロックナットを緩めてから、その横にあるアジャスターを回して調整します。そのとき片方の手でスロットルも同時に回してみて、遊びの量が適切になってなっているかをチェックすると確実です。簡単にできる作業なので、ぜひトライしてみてください。もちろん無理せず、自信がない方はショップへ!

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佐川健太郎(ケニー佐川)

早稲田大学教育学部卒業後、情報メディア企業グループ、マーケティング・コンサルタント会社などを経て独立。趣味で始めたロードレースを通じてモータージャーナルの世界へ。雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。
株式会社モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。

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