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新型試乗|KTM890アドベンチャー/Rは、もはや1050アドベンチャーの域に達したのかもしれない。

  • 2021/06/29
  • 大屋雄一
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ライディングポジション&足着き性(175cm/64kg)

前後分割式シートはライダー側の高さを830mmと850mmの2段階に調整でき、写真は低い方にセットした状態。ハンドルやステップの位置関係は1290スーパーアドベンチャーSに限りなく近い。
シート高は880mm。前後一体型シートは1290スーパーアドベンチャーRよりも前後の段差が少なく、その分だけ着座位置の自由度が高い。ハンドルバーは30mmの範囲で6段階に位置の調整が可能だ。
前後に大径ホイールを履くトラベルエンデューロゆえに足着き性はご覧のとおり。積載量によって前後サスの沈み込みも変わるので、あくまでも参考に。
乗車1Gで前後サスがほどよく沈むとはいえ、身長175cmでも足着きはかなりつらい。とはいえ、燃料タンクのレイアウトが生む低重心により恐怖感は少なめ。

ディテール解説

790時代のボアφ88mmから90.7mmへ拡大し、ストロークも65.7mmから68.8mmに伸長して、排気量を799ccから889ccへ。75度位相クランクは回転マスを20%増やして低回転域でのドライバビリティを向上。また10psアップに伴いスリッパークラッチを強化している。
1290スーパーアドベンチャーシリーズと同様に、クランクケースの両サイドまで伸びる燃料タンク。これによって20ℓという大容量でありながら低重心化を実現している。
KTMは790デュークからトレリスタイプではないシンプルなダイヤモンドフレームを採用。エンジンを積極的に強度部材として活用することで、軽さと剛性をうまくバランスさせている。
KTMのラリーコンペティションマシン、450ラリーからインスピレーションを得たヘッドライトデザイン。メーターも含めてフレームマウントとなっている。
STDのフロントフォークはWP製のAPEX 43で調整機構はなし。リヤショックはプリロード調整がカム式から油圧アジャスターになったほか、伸び側減衰力調整を追加。ブレーキセットはシールを変更してコントロール性を向上。リヤにはステンレス製ホースが採用された。
RのフロントフォークはWP製のXPLOR 48で、フルアジャスタブルとなっている。リヤショックもフルアジャスタブルなうえ、圧側減衰力は高速側と低速側を分けて調整可能。プリロード調整も容易だ。なお、ブレーキセットの変更についてはSTDに準じる。
両モデルともアルミ製テーパーハンドルバーを採用。クルーズコントロールが追加されたため、左側スイッチボックスが変更されている。
5インチのフルカラーTFT液晶ディスプレイは790時代から継続。その下には電源ソケットを備えている。
前後とも滑りにくい表皮を使用。座面が広く、長時間のライディングでもお尻が痛くなりにくい。
Rの前後一体式シートは、左のSTDよりも着座位置の自由度が高い。キーロックで簡単に取り外し可能だ。

890スーパーアドベンチャー/R 主要諸元

軸距(mm) 1,509±15〔1,528±15〕
最低地上高(mm) 233〔263〕
シート高(mm) 830/850(調整式)〔880〕
乾燥重量(kg) 196
乗車定員(人) 2
燃料消費率(L/100km) 4.5
エンジン種類 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
総排気量(cm3) 889
内径×行程(mm) 90.7×68.8
最高出力(kW[hp]/rpm) 77[105]/8,000
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 100[10.2]/6,500
潤滑方式 2ポンプ式オイル圧送潤滑
燃料タンク容量(L) 20
クラッチ形式 PASC(TM)スリッパークラッチ、ケーブル操作式
変速機形式 常時噛合式6段リターン
チェーン 520X-Ring
キャスター角(度) 64.1〔63.7〕
タイヤ
 前 90/90-21
 後 150/70-18
ブレーキディスク径(mm) 前 320、後 260
ホイールトラベル量 前 200〔240〕、後 200〔240〕
フレーム形式 クロモリ鋼フレーム、パウダーコート塗装

製造国 オーストリア
※〔 〕内はR

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