トヨタ トヨタ GRカローラ 新型情報|グレード/性能/新車・中古価格
- 2024/08/01
トヨタ GRカローラの新型モデル情報を紹介します。トヨタ GRカローラの性能・装備や燃費・内装など特徴をまとめて解説。トヨタ GRカローラ新型モデルのグレード一覧や新車・中古価格をチェックして購入の参考にしてください。
トヨタ GRカローラ新型モデルの概要
トヨタ GRカローラは、走りのパフォーマンスを徹底的に磨き上げたスポーツモデル。5ドアハッチバックのカローラスポーツをベースにするが、その内容は、サーキットはもちろん、負荷の高いダートや雪道においても走り込みを実施して、総合的に走りを鍛え直している。
GRヤリスにも積むパワーユニットを高出力化して搭載。GRヤリスと共通の4WDメカ、高い剛性ボディ、ボディのワイド化などを実施した。
2022年12月に抽選申し込みを受け付け、発売は23年年初。ラインアップは、「RZ」グレードと、「モリゾウエディション」。前者が500台、後者が70台の抽選販売となった。また、2023年8月には一部改良モデルを発表。こちらは、「RZ」グレードのみの販売(550台)で、抽選申し込みは、2023年8月下旬から9月中旬に受け付け、販売開始は2023年秋頃となっていた。いずれも限られた台数であり、多くの注目を集めた。
ではさっそく、走りを極めたスポーツモデル、GRカローラの魅力をポイントごとに見ていこう。
トヨタ GRカローラの外観・内装デザイン
ユーザーを「虜にするカローラを取り戻したい」という思いで、開発が始まったトヨタ GRカローラ。その熱い思いは、動力性能のみならず、どれほど刺激的なルックスに仕上げたのか? 外観と、内装デザイン、それぞれの見どころを確認していこう。
外観:フェンダーの力感とフードバルジが魅力
フロントマスクは、ラジエターの形に合わせたスクエアな大開口アンダーグリルと、その脇にサブダクトを採用。ヘッドライトはBi-Beam LEDヘッドランプで、ターンランプ、クリアランスランプ、デイライトもLEDで装備した。
フロントバンパーの両端にインテークを、フロントフェンダーとフードバルジにアウトレットを設置。また、それぞれ片側約30mmずつ拡幅した前後のフェンダーが走りの良さを予感させる。リアフェンダー後端をカットした造形など空力性能を向上させるデザインも採用。エンジン出力アップのための3本出しマフラーも目を引くポイントだ。
モリゾウエディションのボディカラーには、専用色としてマットスティールを採用。モリゾウエディションの証として、ウィンドシールドガラスに、モリゾウサインを施している。
内装:ダークカラーでコーディネート
小径(φ365)としたステアリングは、クイックな操舵を実現。スモークシルバー塗装をスポークに採用し、センタースポークはGRエンブレム付きとなる。センターコンソールはステッチ付き合成皮革巻き。ショートストロークのシフトレバーは、ステアリングから自然に腕をおろした位置に配置した。パーキングブレーキは、ドリフト走行など限界域でのコントロールのため、手引き式だ。
メーターは、GR専用デザインのフルTFTメーター。プロドライバーの意見を取り入れながら、回転数やギヤ段など、スポーツ走行時に重要となる情報を、センター上寄りに配置した。また、回転計は横タコバー表示への切り替えも可能だ。
中央・右・左と、3つのマルチインフォメーションディスプレイを採用。ブースト計、油水温、ギヤ段、先進安全機能など表示内容の組み合わせを切り替えられる。また、ディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)Plus装着車では、ナビ地図の表示も可能だ。
ヘッドアップディスプレイ(カラータイプ)を、RZグレードにオプションで設定。
モリゾウエディションでは、ステアリングやシフトノブ、そしてコンソールに、ソフトな手触りと上質な素材感などを備えたウルトラスエードを採用。シフトノブには、アルマイトレッドリングをアクセントとして採用している。
トヨタ GRカローラのサイズ・室内スペース
レースで勝つために鍛えたクルマを市販化するというクルマづくりを実践したモデルのひとつとなるトヨタ GRカローラ。ボディをワイド化しているが、実際、どれほどのボディを持つのか、そのサイズは大いに気になるポイントだろう。また、室内スペースの広さや、荷室を含めた収納のスペースについても、ここでチェックしていこう。
ボディサイズ:ボディを60mm拡大して武装
GRカローラのボディサイズは、全長4410㎜×全幅1850㎜×全高1480㎜(モリゾウエディションの全高は1475mm)。ホイールベースは2640mmだ。ベースとなったカローラスポーツと比べて、全長は35mmの延長、全幅は60mmの拡大だ。
全幅のワイド化は、前後フェンダーの拡大によるもの。同時にタイヤ幅や前後トレッドも拡大となった。トレッドはカローラスポーツが前1530mm/後1530mmであるのに対して、GRカローラは前1590mm/後1620mm。スペックの上ではフロントが60mm、リアが90mmの拡幅になる。GRカローラに実施した走りの強化は、ボディサイズの数値にも現れているのだ。
室内スペース:前席はプレミアムなスポーツシート
GRカローラRZグレードの運転席と助手席には、ホールド性を徹底的に追求したプレミアムスポーツフロントシートを採用。サイドサポートの形状や硬さを最適化し、コーナリングでの強い横Gに対しても身体をしっかりサポートしてくれる仕様だ。また、表皮には、パーフォレーション付きブランノーブを採用し、除電機能を追加することで車体の帯電量を軽減し、優れたスタビリティを確保することを狙っている。
RZグレードの室内寸法は長さ1790mm、幅1510mm、高さ1155mmで、カローラスポーツとほぼ共通。乗車定員も5名だ。キャビンの広さは、カローラスポーツと同様と考えていい。なお、後席の見晴らしは、大型フロントシートの関係で若干、制限される。
これに対して、モリゾウエディションでは、リアシートを撤去し、乗車定員を2名としたことで約30kgの軽量化を実現。ボディ補強ブレースなどを追加することで、剛性をさらに高めている。フロントシートは、ホールド性に優れたヘッドレスト一体の専用セミバケット。強力なGがかかるシーンでも正確なドライビングをサポートする。
収納スペース:リアにもカップホルダーを用意
収納スペースが充実しているのも、GRカローラRZグレードの注目ポイント。カップホルダーは前席用にコンソールに2個備え、後席にはセンターアームレストに2個設置した。フロントドア、リアドアともにボトルホルダーとポケットを用意。また、フロントシートバックポケットや、フロントコンソールトレイなども装備し、おくだけ充電はオプションで用意する。
6:4分割可倒式リアシートを採用。肩口のレバーを引くだけでシートバックが前に倒れ、そのときフロアボードはフラットに近く、使い勝手がいいラゲージスペースに仕上げている。
モリゾウエディションでは、リアセンターアームレストのカップホルダーなどがなく、小物入れスペースは限られるが、リアスペースにタイヤ4本を積むことができるのは注目したいポイントだ。
トヨタ GRカローラの性能・燃費・装備
プロドライバーや、社内の評価ドライバーなどが一丸となって走り込みを実施して仕上げたトヨタ GRカローラ。走りの性能をアップするために採用されたメカニズムやボディの強化など、注目のポイントをチェックしていこう。また、ランニングコストに関連する燃費や、安全性能、装備・機能についても見ていこう。
走行性能:GRファクトリー生まれの高剛性
ドライバーと対話でき、ずっと走らせていたくなるスポーツカーに仕上げられたGRカローラ。搭載エンジンは、1618cc直列3気筒DOHC直噴ターボチャージャーユニット(G16E-GTS)。パワースペックは、最高出力304ps/6500rpm、最大トルク370Nm/3000〜5500rpmを発揮する。
GRヤリスと比較して出力は32psのアップ。最大トルクは同値だが、幅広い回転数で力強いトルクを発生するチューンを施している。組み合わせるトランスミッションは、6速iMT(インテリジェントマニュアルトランスミッション)。また、バルブ付き3本出しマフラーを採用し、排圧低減と消音性能を両立させた。
GRヤリスと同様、電子式多板クラッチによるスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」を搭載。前後駆動力可変システム採用することで優れたパフォーマンスを披露する。さらに、駆動配分を制御する4WDモードと、アクセル応答性やステアリングなどを制御するドライブモードを分けたことで、ドライバーの好みや走行環境に応じた選択が可能になった。
ブッシュのピロボール化を実施し、スプリング、アブソーバーなども最適化。ブレーキには、安定した制動力とコントロール性を実現する対向キャリパーを採用する。
ボディ剛性の強化にも注目だ。カローラスポーツに比べて349点ものスポット溶接増し打ちを実施。さらに構造用接着剤の塗布箇所を2.7m延長している。しかも、リアホイールハウス間や床下トンネル、タンク前の床下にブレースも追加して、ドライバーの操作に俊敏に反応できる強固なボディを作り上げている。ルーフには、CFRP素材のパネルを採用し、剛性アップとともに、軽量化にも努めている。
これらRZグレードの走りの強化に加えて、モリゾウエディションでは、さらに性能を引き上げた。最大トルクを370Nmから400Nmへ向上。ディファレンシャルギアのローギアード化と、1~3速のクロスギアレシオ化も実施した。また、構造用接着剤をさらに3.3m追加で塗布し、ボディ補強ブレースを追加することで、ボディ剛性をいちだんと高めている。サスペンションはフロントがマクファーソンストラット式(倒立式モノチューブアブソーバー採用)、リアはダブルウィッシュボーン式(モノチューブアブソーバー採用)だ。
安全性能:モリゾウエディションも先進機能付き
最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)」を標準装備する。2種類のセンサーで高い認識性能と信頼性を両立し、先進機能が多くの状況でドライバーをサポート。日常走行での安全安心と、スポーツカーとしての走る楽しさを両立した。
■プリクラッシュセーフティ
歩行者[昼夜]・自転車運転者[昼夜]・自動二輪車[昼]検知機能付き衝突回避支援タイプ。
■レーダークルーズコントロール
ブレーキ制御付き。先行車との車間距離設定は4段階で、感覚に合った車間距離を実現する。
■レーントレーシングアシスト
高速道路で、車線中央を走行するために必要なステアリング操作の一部を支援。
■レーンディパーチャーアラート
車線をはみ出しそうな時は、ディスプレイ表示およびステアリングの振動または警報ブザーにより警告。
■オートマチックハイビーム
ハイビームとロービームを自動で切り替えてくれる。夜間、歩行者などの早期発見をサポート。
■ロードサインアシスト
「最高速度」「はみ出し通行禁止」「一時停止」「転回禁止」の道路標識の見逃し防止をサポート。
■発進遅れ告知機能
先行車の発進を知らせてくれる機能に加え、信号が赤から青に変わった時の「うっかり出遅れ」も表示とブザーで告知。
燃費性能:GRヤリスと同様のWLTCモード燃費
RZグレードのWLTCモード燃費は、12.4km/L。2024年に登場したGRヤリスの進化版と同じ燃費データを実現している。アイドリングストップ機能は装備しないが、カーボン(綾織CFRP)素材をルーフに採用し軽量化も図るなど、ハイパワースポーツカーとして遜色ないレベルをマークしている。
なお、モリゾウエディションでは燃費データの公表がない。トルクをアップし、幅広の245/40R18のタイヤを履く点は燃費面で不利だが、車重が30kg軽くなる点が、それをカバーする方向で作用する。
装備・機能:アルミはBBSの鍛造が標準
RZグレードには、6スピーカーのコネクティッドナビ対応の8インチ高精細ディスプレイオーディオを標準装備。JBLサウンドシステム、8スピーカー、10.5インチ大画面ディスプレイ、車載ナビ機能を持つディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)Plusは、オプションで用意した。
ドライブレコーダー(前方)、左右独立温度コントロールフルオートエアコンは標準装備。シートヒーター、ステアリングヒーターはオプションだ。タイヤ&ホイールは、235/40R18サイズ(YOKOHAMA ADVAN APEX V601)とBBS鍛造アルミを標準で履く。
モリゾウエディションは、コネクティッドナビ対応の8インチ高精細ディスプレイオーディオを標準装備するが2スピーカー。ドライブレコーダー(前方)、左右独立温度コントロールフルオートエアコンは標準装備する。タイヤ&ホイールは、245/40R18(Michelin PILOT SPORT CUP 2)とBBS製鍛造アルミの組み合わせだ。
トヨタ GRカローラおすすめポイント要約
2枚のドアとハッチゲートを持つGRヤリスに対して、ドアが4枚となるGRカローラは、実用性の高さが魅力。乗車定員も5名だ。また、小物入れなどの備えや、上質な表皮を用いたプレミアムスポーツフロントシートといった上級スポーツモデル並みの装備群など、走りを極めながらも、日常ユースの使い勝手や快適性を追求している点に注目したい。
2023年8月に発表の一部改良モデルでは、ステアリング操作に対するレスポンスを高めるために、シャシー部品を締結するボルトの一部に、締結剛性向上ボルトを採用。フロントバンパーダクト形状をリファインしてホイールハウス内の空気の流れを最適化することで、操縦安定性アップに繋げている。また、限定ボディカラーであるシアンメタリックと、専用インテリアカラーのブラック×ブルーを組み合わせた仕様を50台限定でラインアップしたのも話題となった。
意のままの走りを追求し進化していくのは、GR86、GRヤリスなどと同様、GR各モデルに共通する魅力。これまで抽選販売のみでGRカローラを新車で手にいれるチャンスを逃したという諸兄も少なくないかもしれない。多岐にわたる魅力を持つだけに、GRカローラは、今後のオーダー再開を熱望したいモデルのひとつだ。
もちろん、中古車で探してみたいが、台数が少ないうえにまだデビューから年数が経過していないため、やはり高額にはなってしまいそうだ。
トヨタGRカローラ 2023年8月発売モデル
RZ
価格 | 525万円 |
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排気量 | 1600cc |
駆動方式 | フルタイム4WD |
最高出力 | 304 ps(224 kW)/6500rpm |
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最大トルク | kg・m(37.7 Nm)/3000〜5550rpm |
乗員 | 5名 |
燃費 | - |
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