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【ホンダ・ダンク試乗】50ccなのにキビキビ走るからちょっとビックリした!

  • 2019/08/05
  • 佐藤恭央
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ホンダ原付スクーター3兄弟の中でもとくにヤングに訴求したスタイリッシュなデザインのダンク。しかし、ルックスだけでなくその機能性にも注目箇所が多々あることが試乗から見えてきた!

MAINREPORT●川越 憲(KAWAGOE Ken)
PHOTO&EDIT●佐藤恭央(SATO Yasuo)

市場車はイオンブルーメタリックで他に5色が揃う。豊富なカラバリも魅力なのだ。

ホンダ・DUNK……214,920円(イオンブルーメタリック・ポセイドンブラック・メタリックパールジャスミンホワイト)

ホンダ・DUNK……220,320円(マットアルタイルシルバー・メタリックマットガンパウダーブラック・メタリックマットビュレットシルバー)

近未来的なデザインとカッチリとした乗り味!

 昨今バイクの販売数が下がっているのは、主に原付一種(50cc)クラスの販売数の減少が主な理由だ。その原付一種市場に喝を入れるべく、アイドリングストップ機構採用の次世代eSPエンジンを搭載するなど、最新のメカニズムを盛り込んで2014年2月に登場したのがDUNK(ダンク)だ。国内の50ccスクーターラインナップの中で、エンジンからフレームまで全てを新開発するのはトゥディ以来12年ぶりということも、ホンダのやる気を感じさせた。

 発売から5年を経ているのだが、未だに旧さは感じさせない。開発コンセプトは「若い世代の通学や通勤をはじめ、普段の生活の楽しみを広げるスクーター」で、デザインも既存のスクーターには無い、新しいスタイリングを目指したという。LEDとクリアレンズを採用したテールランプ&ウインカーや、フロントからテール部分のボディサイドに繋がるメタリックモールにより近未来的な雰囲気すら漂う。リヤの重厚感に対して、バーハンドルと小ぶりなメーターパネルを組み合わせたフロントのシンプルな軽快感は、カスタマイズされたような印象だ。

同じエンジンとフレームのジョルノとは全く別物

 エンジンとフレームは、先ごろ試乗したジョルノと同じと聞いていたが、見た目はもちろん、またがった時からまるで違うバイクのように感じた。シートとハンドルの位置が近いので、ライディングポジションはコンパクトなのだが、広いシートと、ステップボードに自由度があり、身長180cmを超えるテスターでも意外に窮屈な思いはしなかった。

 さらにグリップを握ってハンドルを左右に振ってみた段階で、フロント操作は軽いが、剛性感も高いことがわかり、走り出してみるとその印象は増幅される。タイヤサイズがジョルノよりひと回り太いこともあってハンドルの切り返しで安定感がある。ストップ&ゴーの多い市街地の走行で、もっと排気量の大きいバイクやクルマに対して50ccのハンデを感じさせることなくキビキビとした走りができるのは、フロントにディスクブレーキを採用していることも大きい。最近のスクーターは握りゴケ防止のためにフロントのブレーキの効きを甘めに設定しているモデルが多いが、DUNKはしっかりと効く。ジョルノに乗った時はリヤブレーキを主体に制動していたが、DUNKはフロントブレーキを積極的に使いたくなる。雨の日や、ちょっとスポーティに走ってみたくなる時のためにABSが欲しいくらいだ。もっとも、タイヤ径が小さいので無理は禁物。

もっと遠出したくなる!

 スポーツ気分が味わえる走行性能だけでなく、広くクッション性の高いシートは少し遠出しても疲れにくく、ワンクラス上の居住性も持ち合わせている。大柄で体重のあるライダーでも、他の原付スクーターに比べて不満は感じないはずだ。ちなみに、この50ccとしては前後に長いフラットなシートは、背負ったリュックをシート後方に乗せることができるよう配慮されているそうだ。
 250cc以上のバイクに乗っている人にとって、ジョルノもDUNKもセカンドバイクになるが、ジョルノが近所のお買い物バイクなら、DUNKは通勤、通学だけでなく、授業や仕事を終えたアフターファイブに、ちょっと遊びに出掛けたくなるバイクだ。容量23ℓのシート下スペースも、スクーターの中ではトップクラスの積載量が確保されている。現行の50ccスクーターの中で、最も行動許容範囲が広くスポーティと言えるだろう。

足つきチェック(ライダー身長182cm)

ハンドルとシートの先端の位置が比較的近いが、シートとステップボードの自由度が大きいので、大柄なライダーでも座る位置をずらしたり、足の位置を探せば窮屈な思いはしない。シートの幅が広いので足着き性はTACTより若干厳しいが、前寄りに座れば平均体型のライダーなら両足がかかとまで接地する。

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