筑波サーキットで開催されたスピードサウンドトロフィ(SST)に集まったタイムアタックマシンに見るエアロ考察 もはや原形不明の巨大ウイング! タイムアタックマシンの驚愕エアロパーツ形状について考える。
- 2018/12/03
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MotorFan編集部
筑波サーキットで2018年12月2日に開催されたスピードサウンドトロフィ(SST)。冬のタイムアタック突入ということで、今年も多くのタイムアタッカーが集まった。そうした中、注目を集めるのはやはりレギュレーションに縛られないオープンクラスのマシンだ。なんでもありのクラスならではのマシンメイク。その形状の理由を考察してみた。
サーキット1周の速さをひたすら競っているタイムアタックマシン。そのカタチは、レーシングマシンとは違ってハデでいかつく、近くで見るとコワイくらいの迫力があるのだけれど、同じように速さを求めて開発しているはずのレーシングマシンは、それほどゴチャゴチャとしたカタチではない。その違いはなぜ生まれるのか。
その違いを生む原因は「シバリのきつさ」にある。
モータースポーツというのは、マシンの性能が結果を大きく左右することは、誰もが知っている。だからレースでは、マシンの性能が大きく違わないよう、たとえばエンジンの排気量の制限や使えるタイヤの制限などを行っているわけだ。さらにエアロパーツなど空力デバイスについても、大きさや高さだけではなく、安全性も考慮して角を丸くするときのRの大きさまで制限されていたりすることもある。バトル中に相手のタイヤをウイングでカットしてしまったりすると大惨事になるといった恐れもあるからだ。
つまりレーシングマシンのカタチは、素人だったらそんなの無理! というくらい厳しいシバリの中で、ライバルよりも速いマシンを作ろうとする中から生み出されたものなのだ。
1ラップのタイムだけを追求するゆえのエアロデザイン
一方でタイムアタックマシンは、1ラップだけの速さを追求していけばいい。もちろん、イベントごとにレギュレーションがあるのであれば、インチキを防ぐためのシバリが定められることはあるが、チューニングカーというのは基本的に自由なもの。これがもし、公道を走るクルマでなきゃダメ、という決まりごとがあるなら、とくにエアロパーツに関しては車検に適合する寸法の制限や歩行者保護という部分も考慮しないといけなくなるため、比較的おとなしいカタチとなってしまう。
しかし、保安基準を気にせず移動はローダーで行い、走るのはサーキットのみ、という条件であるなら、カタチも大きさも自由。もちろん、装着するパーツが大きければ大きいほど重量は増えるし、ダウンフォースのみを考えていると抵抗が増えてかえってタイムが出なくなることもあるが、そこは様々に試行錯誤をしながら、装着したことによるメリットとデメリットを見極め、メリットのほうが大きければ迷わず採用、ということができる。
その結果として、今回のイベントに登場するようなタイムアタックマシンのカタチはどんどんハデになっていくわけだ。まとめていえば、レーシングマシンはできることはたくさんあるけど、レギュレーションに収まるようやり過ぎからちょっとずつ引いていって制限内に収める引き算開発、タイムアタックマシンはどんどん試していってやり過ぎになりそうならそこで抑える足し算開発という違いがあるのだ。
そして、次の舞台は今週木曜日、2018年12月6日、筑波サーキットコース2000で開催される「 第29回レブスピード スーパーバトル」だ。日本全国から集まるチューニングショップやパーツメーカーによる渾身のバトルが展開される。ライトチューニングからタイムアタックのために磨き上げたスペシャルカーが一同に集まる。ぜひ、現地でその雄姿をご覧いただきたい!
<イベント概要>
■会場:筑波サーキット
住所:茨城県下妻市村岡乙159
TEL:0296-44-3146
■入場料:1000円
★AM8:00アタック開始。
レブスピード筑波スーパーバトル2018のエントリー
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