中国の新興EVメーカーに 伊藤忠商事、中国の奇点汽車へ出資。次世代モビリティビジネスへの参入
- 2018/08/30
- Motor Fan illustrated編集部
伊藤忠商事は、次世代モビリティビジネスの取組の一環として、EV普及が急速に進む中国において以下の出資を実施し、既存事業の強化・変革並びに次世代モビリティビジネスの本格化を推進するために、中国のEVベンチャーである、奇点汽車へ出資する。
伊藤忠商事は中国における新興EVメーカーである「智車優行科技(上海)有限公司」(本社:中国上海市、CEO:沈海寅、以下「奇点汽車」)から第三者割当増資を引き受け出資参画した。伊藤忠商事は出資額を明らかにしていないが、報道によれば、10億元(約164億円)とも言われている。
現在自動車産業では、電気自動車(EV)化によりビジネスバリューチェーンに大きな変革が起きると共に、新たなビジネスチャンスが期待されている。 特に、中国EV市場は政府の後押しにより世界最大であり、かつ引き続き急拡大することが確実視されている。
奇点汽車は、数ある中国の新興系EVメーカーのなかでも有力企業の一社と目されており、中国で最も需要の大きいSUVセグメントのEV車両を開発し、2018年末の市場導入を目指している。奇点汽車は、ITベンチャー創業経験を豊富に持つ沈海寅氏により2014年に設立された新興EVメーカーで、AIやIoT技術により高度にコネクティッド化された車両を開発しており、単なるEV車両販売ビジネスではなく、車両を顧客接点デバイスと位置付け、車両を通じたユーザーデータの取得・分析やユーザーへの情報発信を生かしたさまざまなデータ活用サービスビジネスを志向している。
奇点は同社初のモデルとして、純電気自動車でスポーツ多目的車(SUV)の「iS6」の生産・販売を2018年内に開始することを計画している。
伊藤忠商事は、これまで培ってきた自動車販売ビジネスのノウハウを生かして奇点汽車を支援するともに、奇点汽車のデータ活用サービスやEVアフターサービスのノウハウを取り入れ、既存のディストリビューター・ディーラー事業をプラットフォームとした次世代モビリティビジネスの構築を推進していく計画だ。
奇点汽車・概要
会社名:智車優行科技(上海)有限公司
代表者:沈海寅
本店所在地:上海市闵行区恒西路189号爱登堡大厦15F
設立時期:2014年10月
資本構成:筆頭株主沈海寅29.4%、その他
従業員数:約670名
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