パナソニック:業界最大電流の導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサZUシリーズを製品化~2020年12月から量産開始
- 2020/11/11
- Motor Fan illustrated編集部
パナソニック インダストリアルソリューションズは、車載ECU(Electronic Control Unit)などに使用される大電流の導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサZUシリーズ、および大容量のZSUシリーズを製品化、2020年12月から量産を開始する。
新製品は、従来の大電流品ZSシリーズ(Φ10x12.5mm品、Φ10x16.5mm品)から1.4倍以上の大電流化を実現し、車載ECUの高機能化に伴う回路負荷電流の増加への対応、員数削減による車載ECUの小型化に貢献する。
導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサは、導電性高分子と電解液を融合した電解質により低抵抗・高信頼性の特長を持ち、車載エンジンECU、BMS(Battery Management System)などの制御回路から、48VシステムISG(Integrated Starter Generator)、電動ポンプ、ラジエターファンなどのモーター駆動回路、さらにはADAS用途(カメラ、センサー、制御回路等)に幅広く使用されている。
車の電動化や自動運転の進展により、車載ECUの高機能化が進み回路の負荷電流が増加するとともに、安全性・信頼性向上を目的とした冗長設計がなされ、同一ECUへの2回路実装などで車載ECUの数も増加している。実装スペースを確保するためには基板の小型化設計が必要で、コンデンサの大電流化や大容量化による使用員数の削減やコンデンサの小形化が求められている。このような要望に対応するため、パナソニックは高電導度な導電性高分子の形成技術とコンデンサ内部の低抵抗化技術により、業界最大電流(※1)の導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサZUシリーズを製品化した。
※1 2020年11月10日現在、同一サイズの導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサとして
(パナソニック調べ)
「導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ(ZUシリーズ)」の特長
業界最大電流により回路の負荷電流増加への対応及び基板の省スペース化に貢献
パナソニック独自の導電性高分子の形成技術により電解質の高電導度化を図るとともに、低抵抗リード線の新規採用によりコンデンサ内部の低抵抗化を実現した。このことにより従来品ZSシリーズ比1.4倍以上の大電流化を実現し、コンデンサの多数個並列使いでの員数削減や、同一定格品でのサイズの小形化が可能となり、基板面積の削減やアプリの小型化に貢献する。
従来のハイブリッドコンデンサの大容量を継承
従来の導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサZSシリーズの大容量・高信頼設計を適用し、従来品ZSシリーズ同等の大容量化を実現した。
高温135℃保証により高温度環境にも対応
従来品ZSシリーズと同等の125℃4,000h保証設計をベースに、各材料の耐熱信頼性を更に向上させることにより、135℃4,000h保証を実現した。
■ 用途
1.モーター駆動回路での電流ノイズの低減と電圧安定化(DCリンク用コンデンサ)
・マイルドハイブリッド車の48VシステムISG
・xEVに搭載されるモーター駆動アプリ(オイルポンプ、 ウォーターポンプ、 電動パワーステアリング、 電動コンプレッサ等)
2.高出力DC/DC電源(入力フィルタ用コンデンサ、 出力平滑用コンデンサ)
■ 業界最大容量(※2)導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ ZSUシリーズも製品化
高容量の陽極箔および陰極箔を採用することにより、従来品ZSシリーズ比1.2~1.8倍の大容量化を実現した。2020年12月から量産を開始する。
※2 2020年11月10日現在、同一サイズの導性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサとして(パナソニック調べ)
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