オムロン:スマートフォン安全運転管理サービス「DriveKarte S」を開発
- 2021/05/13
- Motor Fan illustrated編集部
オムロンソーシアルソリューションズ(OSS)は、従業員の安全運転を管理する立場にある事業者向けのドライバー安全運転管理サービス「DriveKarte(ドライブカルテ)」シリーズとして、危険運転操作の検知に特化したスマートフォン向けアプリケーション「DriveKarte S」を2021年6月より提供開始する。
OSSは人々が安心・安全・快適に移動できる「交通事故ゼロ社会」の実現に向けて、信号機や交通管制システムといった交通インフラ事業を通じて道路・交通管理の高度化に取り組んできた。そして2018年、社会的課題である長時間運転などによる集中力の低下といったドライバー起因による事故の多発を受け、独自のセンシング技術で走行状態とドライバーの運転集中度をモニタリングすることで安全運転を支援する「DriveKarte」のサービス提供を開始した。サービス開始以降、多くの事業者に導入されドライバーの安全運転をサポート、さらに、ドライバーの運転行動と走行状態をデータ化し安全運転指標としてドライバーの安全意識の改善・向上に貢献してきた。
一方で、「DriveKarte」は専用の車載器を車両に設置しモニタリングを行うため、レンタカー、カーシェアリングサービスを利用する事業者様には導入しづらいという課題があった。そこでOSSは、スマートフォンで安全運転支援を行うアプリ「DriveKarte S」を開発。本サービスでは専用機を用いず、スマートフォン上で動作するため、社有車、リース車、レンタカー、カーシェアリングサービスを問わず手軽に利用できる。
スマートフォンにアプリをインストールすることで、スマートフォンのGPSを用いて事故につながるリスクの高い運転行為(急発進、急加速、急減速、ながらスマホ運転※2など)を検知し、ドライバーに音声で注意喚起するとともに、運転管理者にもリアルタイムに通知する。
【提供サービス内容】
● 危険運転操作検知・警告機能
急発進、急加速、急減速、速度超過、簡易ながらスマホ運転
● 安全運転管理機能
危険運転通知メール、安全運転月報・日報、安全運転統計
● 運転管理機能
運転管理月報・日報・トリップ、車両現在位置表示、車両予約・実績入力、稼働率
さらには、高齢ドライバーの交通事故対策や安全運転技能の向上も喫緊の課題。OSSは、高齢ドライバーの安全運転支援に向けて、近畿大学理工学部 多田准教授と共同で高齢ドライバーの運転特性を調査する実証実験※3を実施し、高齢ドライバーにとって事故発生リスクの高い運転行動や状況(見通しの悪い交差点など)をデータ化した。本実証実験で得られた結果は今後継続的に検証し、事故発生リスクの高い状況下では事前に注意喚起を行うなど、「DriveKarte S」の機能を拡充することを視野に入れて、安全運転支援レベルの向上を目指す。
※1 iPhone向けアプリとして提供
※2 アプリがインストールされたスマートフォンにおいて、運転中に他のアプリが操作されたことを検知し警告
※3 2019年3月に教習所内で実証実験を実施。2020年10月より5か月間、公道で実証実験を実施。情報処理学会第83回全国大会で近畿大学が論文発表
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