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【Uターンに戸惑ったけど】 X-ADVでの街乗りはDCT「Mモード」が超快適。/ホンダ

  • 2019/07/04
  • 佐藤恭央
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インテグラに続き、ホンダ自慢のDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)をスクーター型のボディに詰め込んだ近未来型コミューターの第二段。角張ったボディにスポークホイールを組んだ、挑戦的なこのモデルの走行性能をお試しだ!

REPORT⚫️川越 憲(KAWAGOE Ken)
PHOTO&EDIT⚫️佐藤恭央(SATO Yasuo)

ホンダ・X-ADV……1,273,320円(マットアーマードグリーンメタリック・グランプリレッド)

ホンダ・X-ADV……1,240,920円(マットビュレットシルバー)

デザインは近未来の可変バイク。大柄な車体に慣れると楽しい!

 角ばったメカニカルなデザインに、トランスフォーマーやガンダムを連想してしまったライダーも多いだろう。直系の先代がナローなボディラインのインテグラ(生産終了したNCシリーズのATモデル)とは思えないほどの変容ぶりに、2017年4月の発売が待ち遠しかった。開発コンセプトはアドベンチャーモデルの力強さとコミューターモデルとしての便利さを両立。水冷4スト2気筒745ccエンジンにDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を組み合わせたATモデルはスポーティな走りも期待させた。

 初めて試乗した時は、正直、大柄な車体に躊躇してしまった。身長180cmを超える自分がそう思うのだから、多くのライダーが手強いと感じるはずだ。ボリュームのあるフロント部分は前方の下側が見えず、まるでマリンボートか何かに乗っているような感じがする。790mmのシート高は、シート前方に座ればかろうじて両足のかかとが着くが、少し後ろに着座すると、とたんに足つき性が不安になる。シートが高い方が、不整地を含めた走破性が良くなるのはもちろんだが、コミューターとしての使い方も想定しているので、両方の使い方が許容できるギリギリのラインを狙っただろう。
 エンジンをかけてみると、コミューターとは思えないほど排気音は勇ましい。エンジンの鼓動感も大型バイクに乗っているなと思わせる雰囲気がある。

Mモードが街中でもキビキビ快適!  Uターンはコツをつかむと楽々

 DCTは、だいたい20km/hで2速に35km/hで3速にシフトアップする。信号の多い市街地ではカッシャンカッシャンと、自分でシフトアップするより遥かにスムーズにシフトアップ&ダウンしてくれる。ただ街中をクルージングしていると、このシフトアップとダウンのメカニカル音が煩わしくなる時もある。チェーンドライブなので変速のタイムラグも無く、実際の走行は非常にスムーズなのだが、自分の意図しないタイミングでの変速がそう感じさせてしまうのだろう。そこで、今回の試乗ではMモードを多用して走ってみた。左手のスイッチでシフトアップ&ダウン操作をするのだが、慣れるとこれが楽しい。自分でクラッチ操作するよりボタンのワンプッシュで上手に変速してくれることもあるだろう。ツーリングではSモードにしておくと、スポーツバイクと一緒に走っても遅れることなくついていくことができるはずだ。

 ちょっと苦労したのがUターン。大柄な車体と、DCT特有のいつ変速するか分からない不安、そして、スポーツバイクと同じくらいスロットル操作のレスポンスが鋭いので、スロットル操作と体重移動だけではギクシャクしてしまいがちだ。これはアフリカツインDCTに乗った時も感じたこと。アフリカツインの場合はリヤのフットブレーキを使うことですぐにクルリと回れるようになったが、このバイクについては……。
 あ、そうだ左手のリヤブレーキを使えばいいんだ。そう気付いて、左手のリヤブレーキを引きずりながらトルクの出方を調整すると、ハンドルの切れ角が大きいことも幸いし、Uターンもクルリンと回れるようになった。そうなると、むしろUターンが楽しい。リヤタイヤが小径なので、ホイールベースは長いのだが予想以上にクルリン、と回れてしまうのだ。身体を軸にして、リヤの小径タイヤが巻き付いてくるような感覚は、他のスポーツバイクでは得られない感覚だ。オーナーになったならぜひ体感してもらいたい(安全な場所で無理しない様に!)。

 今回はロードテストがメインで、オフの走行をしなかったため、2018年にマイナーチェンジで導入されたセレクタブル・トルク・コントロールやGスイッチなど、オフの走行をサポートする機能の恩恵を体感できなかったが、アドベンチャーモデルの顔もあるバイクなので、次回機会があれば不整地に切り込んでみたい。でもオフは、まずこの車体の大きさに慣れてからかなぁ。

●足つきチェック(ライダー身長182cm)

シート高は790mmと、高すぎる数値ではない。シートは座面が広く、クッション性が良い。シートの前方に座ると、シートとセンターフロアがスリムなので足つき性は悪くない。しかし、少し後方に座るだけで幅のあるシートにより、足つき性に影響が出る。

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