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”真冬のバイク=指先ちぎれそう問題”を解決するスクーター「スズキ スウィッシュ リミテッド」に乗ってみた

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発進・中間加速ともにアドレスを上回る!!

 乗ると前後10インチならではの取り回しの良さや身のこなしの軽さが際立ちます。LEDヘッドライトやフル液晶デジタルメーターを備えた上級モデルとしながら、車体はあえて大型化せずあくまでもコンパクト。原2スクーターはこうあるべきというスズキの強い姿勢を感じます。

 ちなみにチーフエンジニアの説明によると、スウィッシュという車名は英語の擬態語で、日本語で表現するなら「シュシュッ」であったり「ヒュッ」という音。素早い身のこなしや風を切って動く様、スマートさ、お洒落を表現しています。

 都会での機敏な走りという点では大径ホイールより優位な前後10インチですが、「高速域で不安定」というユーザーの意見に耳を傾け、スウィッシュではタイヤ幅を太めの100mmサイズとし、高い接地性を確保しました。フロントフォークのインナーチューブ径はアドレスより太い33mmとし、フレームもより高い剛性を確保。軽快性と安定感を高次元で両立しているのでした。

 SEPエンジンは燃費性に優れる(WMTCモード50.1km/L)だけでなく発進加速に優れています。開発陣の比較走行テストでは「アドレス125」や「アドレスV125S」に対し、発進で0.1秒、30km/h追い抜きで0.3秒短縮。0→15m付近のダッシュは同等ながら20m付近から両車を引き離し、中間加速でも上回り、街乗りでのより軽快な走りを実現しています。

 また、ガソリンタンクをフロアボード下に配置し、低重心化を実現するとともにシート下の収納スペース(容量28L)を大きく設定。フロントインナーレッグに燃料給油口を設け、メインスイッチによりワンアクションでオープンできる構造もありがたいところです。

 給油時にシートからライダーが降りる必要がなく、キーを抜いてキャップにさし込むという手間もありませんし、キャップを外してどこかに置くというアクションも不要としています。

 また、インナーポケット上、イグニッションスイッチ横の使いやすい場所にUSB電源ソケットを装備し、スマートフォン等の充電に対応しているのも見逃せないグッドポイントです。

前後10インチ、つまりアドレスV125Sの豪華進化版

 人気の原2スクータークラス。ラインナップを充実化するホンダやヤマハに対し、スズキは「スウィッシュ」と「アドレス」だけで対抗しますが、この布陣はじつに強力ではないでしょうか。現行ラインナップの立ち位置・キャラクターを以下に整理しました。

■アドレス110
荒れた路面にも対応する前後14インチで、軽量コンパクト、経済性に優れアセアンでも活躍します。

■アドレス125
フロント12インチでゆったりとした乗り心地。快適性と実用性を両立しています。

■先代アドレスV125S
前後10インチで、軽快な取り回し。

■スウィッシュ
アドレスV125Sに変わる前後10インチモデル。軽快、スタイリッシュ、便利なのに加え上質感もプラスされています。

■スウィッシュ リミテッド
冬も快適な豪華仕様。スズキ原2スクーターのフラッグシップと言えます。

 いかがでしょうか。この守備範囲の広さと死角なき構え。原2スクーター選びの参考にしていただきたいと思いますが、今回乗った「スウィッシュ リミテッド」は間違いなく冬は最強。寒さに強い、これは通勤など日常の足としては欠かせぬ条件ではないでしょうか。

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