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【ホンダ・モンキー アーカイブス♯8】 【ホンダ モンキー 2009-2017年】キャブレターからFIに進化した50cc版の最終モデル

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2018年(平成30年)、ホンダ モンキーは125ccになって復活するなど、時代とともにフォルムや仕様を変えて進化してきた。2009年(平成21年)、モンキーは厳しい排ガス規制をクリアするため、燃料供給システムをキャブレターからフューエルインジェクション(FI)に変更。特別モデルや限定バージョンも誕生した。
REPORT●北秀昭(KITA Hideaki)
PHOTO●4ミニ.net http://4-mini.net/

“モンキーらしさ”を失うことなく、フューエルインジェクション(FI)を採用

2009年(平成21年)に登場した初代FIモンキー Z50J-9。写真はモンツァレッド/ホワイト。

「排ガス規制をクリアするには莫大なコストがかかる。そのため、モンキーは生産終了になるかもしれない…」と噂されていた2009年(平成21年)。そんな不安を払拭し、モンキーは厳しい排ガス規制をクリアしてフルモデルチェンジされた。

 足周りこそ大きな変更はないが、エンジン本体や一部の外装パーツを一新。“環境に優しい”フューエルインジェクション化による電気系パーツ数の増大で、エンジン周りはファットなイメージにチェンジした。

 燃料供給システムは、キャブレターから電子式燃料噴射装置の「PGM-FI」に変更。「PGM-FI」とは、ホンダの登録商標である「Programed Fuel Injection」の略。2009年以降のモンキーはフリークから「FI(エフアイ)モンキー」と呼ばれている。混合気の製造・噴射をコンピュータによる電子制御にすることで、クリーンでエコな排気、始動性の向上、アイドリングの安定、全域においてスムーズな吹け上がりなどを実現している。

 ホンダのこだわりがふんだんに詰まった、新しいFIモンキーをじっくりと見てみると……。まず目を引かれるのが、一足先にスーパーカブ系でも採用されていたFlエンジンだろう。

 ローラーロッカーアームや吸排気バルブの挟み角変更などに伴い、シリンダーヘッドの形状など外観的にも大きく変更されている。

 また、1978年(昭和53年)から継承されてきたフラットなイメージのティアドロップ型ガソリンタンクから、Z50Aをイメージさせる台形の4.3Lガソリンタンクに変更。全体的に丸みを帯びた、親しみやすさに磨きをかけたフォルムに仕上がっているのが特徴だ。

 FIモンキーは、バッテリーの配置を左サイドカバー部からシート下に移動するなど、細部に渡り変更されているが、モンキーらしさはまったく変わらず。進化を遂げつつも、ユーザーの期待にしっかりと応えているのがポイントだ。

●初代FIモンキーのスペック
全長:1365mm/全幅:600mm/全高:850mm/乾燥重量:68kg/燃料タンク容量:4.3L/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc/最大出力: 3.4ps/8500rpm/最大トルク: 0.35kgm/5000rpm/変速機:4速リターン/クラッチ形式:マニュアル式/タイヤサイズ:前後3.50-8/発売価格(当時):28万9800円

こちらも初代FIモンキー Z50J-9。写真はセイシェルナイトブルー/ホワイト。
2009年にはスタンダードモデルに加え、チェック柄シート、クロームメッキされた前後フェンダー・ヘッドライトケース・サイドカバー・エキゾーストパイプカバー、「Monkey」のロゴを配した専用キーなどを装備した限定発売のリミテッド(30万9750円)も登場。
スーパーカブ系ベースの、当時では最新型のFIエンジンを搭載。4速ミッションは前モデルと共通。
フリクショロスを低減するローラーロッカーアームを採用したシリンダーヘッド。エンジンは外観も一新された。
吸気効率の向上を目指し、吸気ポートの真上に設置された燃料噴射用のインジェクター。写真はインレントパイプをカットしたサンプル。
FIモンキーはタンク形状を変更。タンク容量は4.3L。前モデルの4.5Lに比べて0.2L少ないが、燃料ポンプ内に0.2Lの容量を確保しているので、実際の量は変わらず。

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