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「モリワキZERO-Z」のミニチュア版で、公道走行も可能なモデル あの“モリワキ”がモンキーを限定販売の過去⁉️【ZERO-Z50M/当時価格49万8000円】

  • 2019/02/11
  • MotorFan編集部 北 秀昭
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ロードレースでも活躍するパーツメーカー「モリワキ」が1987年(昭和62年)にリリースした、「ZERO-Z50M」というマシンを憶えているだろうか。モンキーのスポーツモデル、「モンキーR」をベースにした、生産台数が数十台という超お宝モデルだ。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)

 “ZERO-Z”とは、「Z-フレーム」というモリワキ独自の低重心フレームを搭載した(当時はかなり衝撃的だった)、当時活躍していた、モリワキ屈指のレース用マシン(CBR750やCBR400等)のこと。

 このZERO-Z50Mは、モンキーRをベースに、ZERO-Zに採用されていた同形状の低重心型フレームを導入しているのが第1のポイント。また、「ZERO-Zのミニチュアモデル」という位置付け通り、スポーティなアイテムが要所に投入されているのもポイントだ。

 エンジン、ハンドル周り、ヘッドライト周り、テールランプ周りは、基本的にモンキーRと共通だが、ガソリンタンクやFRP製のサイド&シートカウルは専用ものに変更。

 また、フロントの足周りもモンキーRと共通だが、スイングアーム、加えてリヤブレーキは、ブレンボ製キャリパーなどをチョイスしたディスクブレーキ仕様にチューニング。ステップも専用のバックステップに変更されている。

 ZERO-Z50Mの2つめのポイントは、レーサーとしてではなく、国の正式な認可を受けた「一般公道車両」であるということ。カスタム元が、いわゆる「バイクメーカー」となるこの審査は当時から厳しく、国内では今も昔も非常に珍しい。

 当時の発売価格は49万8000円。生産台数は約50台。現在では滅多にお目にかかれない超お宝モデルとして珍重されている。

 なお、写真の車両は、SP武川製スーパーヘッドや乾式クラッチなどで独自にチューニングされている。

 フレームは「Z-フレーム」に変更。リヤショックはモノショック型からツインショック型に変更。スイングアームの下方に大型ステーを溶接・固定し、各リヤショックのストロークを延長しているのがポイントだ。

 レーシーなアップ型右出しマフラーを採用。数箇所の膨張室を設けたエキパイ、カーボン巻きサイレンサーなど豪華な仕様。

 メインフレームからシートレールまで一体化された、いかにも頑丈そうなZフレーム。重心を低めに設定しているのが大きなポイント。幅広のメイン部はプレス製法、エンジンハンガー部は削り出しというビッグ&ミドルバイク用Zフレームと同様のつくり。

 メインフレームの中央部にはモリワキのロゴマークが刻印。やや荒々しさが残る削り出しのエンジンハンガー部も、発売から25年という時を感じさせる箇所のひとつ。

 エンジン&キャブレターはモンキーRと共通ながら、エアクリーナーの替わりにメッシュ型のエアファンネルを装備。

 サイドカウルと一体化されたシングルシート&カウル。テールランプやウインカーとのバランスもGOOD。

 モンキーRとは形状の異なるフラットなイメージの専用ガソリンタンク。

 リヤブレーキはドラム式からディスク式に変更。モンキーRのノーマルホイールに専用ハブを溶接しディスクローター、また専用キャリパーサポートでブレンボ製キャリパーを固定している。

 フロントブレーキはリードSSと同様のモンキーR。Fブレーキよりも、ブレンボのRブレーキが効き過ぎるため、バランスがちょっと…という噂もあり。

モト・チャンプ誌によるスペシャル・コンプリートも存在!

 当時「ZERO-Z50Mに、フルカウルを装着して完全にレプリカしよう」と、モト・チャンプ誌のプロジェクトによって完成したのが、写真のマシン。カウルはキタコ製のモンキーR用、フロントキャリパーはフレンボに変更。カウルステーはマルゼン製、ハンドルはキジマ製、ステムはSP武川製。

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