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国交省、「第5回車載式故障診断装置を活用した自動車検査手法のあり方検討会」を開催 スキャンツールを用いた車検(OBD検査)の開始時期確定は最終取りまとめ発行の10月頃へ持ち越しに

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国土交通省は4月24日、飯野ビルディング(東京都千代田区)で、OBD(車載式故障診断装置)を用いた車検(OBD検査)の導入を検討する「車載式故障診断装置を活用した自動車検査手法のあり方検討会」の第5回検討会を開催した。

車載式故障診断装置(OBD)を活用した自動車検査手法のあり方検討会・中間とりまとめ概要(出典:国土交通省)

前回第4回検討会で示された中間取りまとめ案は、前回検討会で委員から出された意見を踏まえ、ドイツでは車検時にレディネスコードの読み取りをしているが、DTC(故障コード)の読み取りはまだ行われていないことを追記。

また、設置は義務付けられていないものの満たすべき性能要件が規定されている「if fitted基準」が適用される装置も検査の対象とするという、同検討会事務局である国土交通省自動車局整備課の案に対し、日本自動車工業会は、「中古車購入者が使わない装備の故障については使用放棄を前提に車検を通してはどうか。ただし無効化の仕込みを組み込む必要がある」と対案を提示している。

これに対し、「正規か不正かの判断が難しいのでそれを判断する仕組みが必要」(自動車技術総合機構)、「使えない装置のユーザーへの周知はどうすべきか。メーターに常時点灯するべきか」(山田裕之・東京電機大学教授)といった懸念が示されたため、自工会は「さらにオーナーが変わった場合を想定し、何らかの表示をする方法を今後検討したい」と回答。

事務局は「装置を使わないユーザーに選択肢を与えるよう制度設計したい」、整備課の平井隆志課長も「ユーザー視点としては本当に機能が働いているのか分かりにくいので、第三者視点で伝えるのは非常に大事。ユーザーへの伝え方を今後議論したい」と述べ、自工会の案に対し前向きに検討する意向を示している。

なお、OBD検査の対象とする新型車を2021年以降、検査開始時期を2024年以降とする案については、自工会が「引き続き検討し最終報告までに決定したい」と、早急な確定は困難であることを示唆したことから、ゴールデンウィーク明けに公開予定の中間取りまとめ正式版では確定させない方針が固まっている。

一方、OBD検査の対象とする装置については国連自動車基準調和世界フォーラム(WP29)において、カテゴリーC(ドライバーのウィンカー操作を起点とする自動車線変更)および緊急操舵技術に関する規則が成立したため、これらも追加することを決定。また「今後も国連基準が増えていくので、できたものから追加する」こととした。

そして今後実施する、「特定DTC」(OBD検査の対象装置が保安基準を満たさなくなる故障に関するDTC)の運用等に係る専門家ワーキンググループ(WG)および、「特定DTC」情報の取り扱いなどに関する検証実験の進め方について議論。

「特定DTC」の提出については、事務局より「非常に大変だということを自工会より再三指摘されているので、まずは各メーカー1型式ずつ、国内自動車メーカーにお願いしたい」と述べる一方、日本自動車輸入組合(JAIA)が「インポーターであり自動車メーカーではない」との立場を示しWG参加を辞退したことから、特定DTCの選定を本国で行わなければならない海外自動車メーカーインポーターの検証実験への参加は任意との方針を示している。

そのほか、情報の格納・管理を国交省と自動車技術総合機構(NALTEC)が、車検場におけるDTCの読み取りと特定DTC情報との照合を国交省・NALTEC・軽自動車検査協会(軽検協)が(実施済み)、指定整備工場における運用面の課題洗い出しを指定自動車整備工場が主体となって行うことを確認した。

自動車検査場におけるOBD検査に関する実証実験の概要(出典:NALTEC・軽検協)

そして、NALTECの板崎龍介審議役が、平成28~29年度にスナップオン・ツールズの協力を得て実施した、汎用スキャンツールを用いて実施自動車検査場におけるOBD検査に関する実証実験について報告した。

平成28年度は384台、平成29年度は347台を対象に、スマートフォンのカメラで車検証のQRコードを、汎用スキャンツールでOBDコネクタから全ECUの情報を読み取り、診断結果を表示した結果は下記の通り。

・レディネスコードがない車両は7.3%・23台で、うち15台はリセット後の走行距離が数十km程度のため検査前にリセットした可能性がある。

・自動ブレーキ搭載車両は14.8%・48台で、現在故障が記録されているものは10%・5台、過去故障が記録されているものは8%・4台。

・OBD情報読み取りの平均所要時間は約1分。検査時間は2~3分で、車種・メーカーによって大きく異なる。

これらの結果を踏まえ、OBD検査を円滑に実施するための手順・体制構築、全ての検査場でOBD検査の合否判定ができるシステムの構築と厳格な情報管理、排出ガスOBD検査に必要な走行条件などの受検者への周知・案内方法決定などの課題に加え、それぞれの想定される解決策が示されている。

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