パナソニック:業界最大容量 導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ ZKUシリーズを製品化
- 2019/07/16
- Motor Fan illustrated編集部
パナソニック インダストリアルソリューションズは、車載ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)などに使用される大容量品の導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ ZKUシリーズを製品化、2019年8月から量産を開始する。最大サイズφ10x 10.2mm品でのさらなる容量アップによる員数削減と、小形サイズφ5x 5.8mm品でのさらなる容量アップによる従来標準品(ZCシリーズ)からの小形化を実現し、車載ECUの小型化に貢献する。
導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサは、導電性高分子と電解液の融合により低抵抗・高信頼性の特長を持ち、車載エンジンECU、BMS(Battery Management System)などの制御回路から、電動ポンプ、ラジエターファンなどのモータ駆動回路、さらにはADAS用途(カメラ、 センサ、 制御回路等)に幅広く使用されている。
自動車の電動化の進展により、安全性・信頼性向上を目的とした冗長設計がなされ、同一ECUの2台実装などで、車載ECUが増加している。実装スペースを確保するために基板の小型化設計が必要であり、同じサイズでのコンデンサの大容量化や大電流化による員数削減やコンデンサの小形化が求められている。このような要望に応えるため、パナソニックは電極箔の大容量技術により、業界最大容量品(※1)の導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ ZKUシリーズを製品化した。
【特長の詳細】
1. 業界最大容量(※1)によるコンデンサ員数削減と小形化での基板面積削減に貢献
電極箔の拡面処理技術による電極箔の大容量化により、従来品ZCシリーズ比50%以上、ZKシリーズ比20%以上の大容量化を実現した。これによりコンデンサの多数個並列使いからの員数削減と同じ定格品でもサイズの小形化が可能となり基板の小型化に貢献する。
2. 従来品の大電流・高信頼性の継続で基板面積削減に貢献
従来品の大電流に対応した導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサZKシリーズの大電流・高信頼設計を適用し、従来品ZCシリーズ比で1.3倍以上、ZKシリーズ同等の大電流化を実現した。これによりコンデンサの多数個並列使いからの員数削減と同じ定格品でもサイズの小形化が可能となり基板の小型化に貢献する。
【用途】
ECU電源の入力部での電圧安定化(入力フィルタ)、 モータ駆動回路での電流安定化(DC-Link)など
<特性表>
【シリーズ】ZKU
【定格電圧 (V)】25V/35V
【サイズ (mm)/静電容量 (μF)/定格リプル電流 (mAr.m.s)】
25V:φ5.0x5.8/56/850
25V:φ6.3x5.8/100/1,300
25V:φ6.3x7.7/180/1,800
25V:φ8.0x10.2 /330/2,000
25V:φ10.0x10.2/560/2,800
35V:φ5.0x5.8/39/750
35V:φ6.3x5.8/68/1,200
35V:φ6.3x7.7/120/1,700
35V:φ8.9x10.2 /220/2,000
35V:φ10.0x10.2/390/2,800
※1 2019年7月16日現在、 導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサとして(パナソニック調べ)
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